キリンに憧れて     第二部開始!!   熱く生きろ!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車


「後悔先にたたず。」という諺は今のオヤジにあてはまる諺なのかもしれない。

 昨日、14Rの支払いを終えて、陸送をかけてお世話になっているS車輌の元に無事14Rが届いた。と連絡がきたのであった。


 そこで、今日、出社前に早速バイクを見に行って、14Rの初跨ぎを行ったオヤジの感想が先ほどの諺であった。


 第一印象は・・・「お・重い!!」の一言であった。スペック上は、ガソリン満タンで265kgなので、実質250kgもないはずなのだが、かなりの重量感がオヤジを襲っていた。

 オヤジの身長は165cmの小柄なほうだが、両足はつま先しか届かない。それがさらに14Rの重量感をオヤジにもたらした。

 教習車に乗ったときもこれほどの重量感は感じなかった。

 まさしく甘く見ていた。


 14Rの前のタイプのR1400はネット上では重心が低い位置にあるので、女性ライダーやリターンライダーには乗りやすいバイクと評価されていたが、それはあくまでも動き出してからのことであり、止まっているときは、やはりオーバーナナハンの存在感を与えてくれる。


 14Rに跨いだ途端に、オヤジの脳裏に「こいつに乗ると死ぬ!!」という考えが横切った。 「こいつに乗ると死ねる!!」ではない。「死ぬ!!」だ。

 それほど、やばい予感が14Rに跨るとひしひしとオヤジを取り囲んだのだ。


 昔、新婚旅行でハワイに行き、38口径のリボルバーやオートマチックをぶっ放したときでも、これほどの恐怖感は生まれなかった。


 と同時に、S車輌さんに陸送をかけてもらい本当に良かった。と感じたのであった。

最初、陸送には2万円ほどかかるので、それなら自分で乗って帰ったら。という話もあったが、昨年の9月に免許を取って以来、バイクには乗ってない。しかもSSタイプは初めてで交通量が多い町から50キロもかけて帰ってくる。と考えたら、どうしても最初は交通量の少ないこの町で乗ったほうが安心できるというものであろう。


 オヤジが憧れて手に入れたZX-14R。しかし、こいつはそう簡単に、オヤジが手なづけられるような代物ではなかったのだ。憧れだけでは大型バイクには乗れないのだ。

 憧れだけで大枚をはたいた自分に後悔をしだし、急速に14Rへの情熱が萎んでくる。


 実際、自分が大型バイクのオーナーとなって始めて、大型バイクに乗っている人達のスゴサがわかったような気がした。


 やはり、教官の言っていた言葉は正しかったのだ。

「ハヤブサは初心者にはほとんど反則なバイクだよな。」という言葉がオヤジの脳裏を駆け巡る。


 コイツを乗りこなす。というのではなく、今のオヤジにはコイツに乗れるようになる。と言う言葉がまさしくふさわしい言葉であった。


 

「熱く生きろ!!」オヤジの中の誰かが叫んだ!!


 そう。オヤジはコイツに乗りたい為に、昨年は夢中になって免許を取りに行ったのだ。


「熱く生きろ!!」今度は自分に言いかけるようにオヤジはつぶやいた。



 こいつに乗るために、今までオヤジは頑張ってきたのだ。今のオヤジにはコイツに乗る資格はある!!



そう決意を秘め、オヤジはS車輌の社長に「明後日の休みに取りに来ますので、それまでこいつをよろしくお願いいたします。」とお礼をして会社に向かうのであった。


 

 せっかくとった14Rの画像はデジカメがビデオモードになっていたので、今回は画像は無しで。






 

 いよいよ14Rとの初跨りも終え、明後日9日には初乗りに挑戦!!

果たしてオヤジは無事、14Rに乗れるのか?

 それともキリンに憧れた男の夢は無残に砕け散るのか?








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