キリンに憧れて  オープンサーキット with 北海道   | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

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 オヤジの住んでいる、ここ北海道はあと一か月もすれば春が進み、冬眠していたバイク乗りも活動をし始める。


 北海道はバイク乗りのメッカ(聖地)だ!!。


 ブログでお世話になっている、主(あるじ)さんも数年後に北海道にツーリングの予定を立てているみたいなので、ここは一つ、北海道に来たことのない人達に北海道のライダー達の都市伝説を語ろう。


(あっ!北海道の人達や、北海道に来たことのある人達は、またオヤジの作り話が始まったと耳をそ向けてください!!) 


 まず、北海道は基本的に道路は走りやすい。→交通量も少ない→トーゼンスピードは出せる。→捕まると免停は確実、事故ると全損コースもありえる。

 

 そうなのだ。北海道の道は縦横無尽に連なるオープンサーキット場なのだ。しかも、セーフティ・ゾーンの無い地獄のサーキット場だ。


 しょっぱなからビビリモードに入る話だが、北海道の交通事故はワースト3で、死亡率は確か1位だったような・・・・・・。


 道路は走りやすい為に、隣のおばちゃんのような人でも隣町まで、100キロで飛ばせば15分ぐらいで着く。などと平気で会話に出てくる事もある。

 だから、北海道で普通の速度とは、時速80キロを意味するのが暗黙の了解なのだ。


 あっ!!Kサツの方々!!ウソです。ウソですよ。


 高速道路はある意味一般道路より遅い。(一般道路は遅い車を抜かせるから。)だから、急ぐ時は高速を走らないで一般道路を走る。という笑えない話がある。


 一般道路でオヤジが気持ちよく飛ばし気味に運転していると、後続車で女、子供(まさか子供は運転していないでしょ。)が運転していると、その車に突然抜かされてしまい一気に突き放されてしまうことがある。(そういう時は、オヤジはかなり立ち直れない。)

 

 長距離の大型トレーラーなんかは、異常に速い車がいる。

オヤジが20代の頃にFX400に乗っていた頃だ。北海道の中心部の山岳の石北峠の上り坂で、全長15メートルはあろうかという大型トレーラーが前を走っていた。

「400マルチの実力を見せてやる!!」とオヤジの乗ったFXは鮮やかな加速を行い、軽々とトレーラーをぶち抜き一気に峠の頂上まで登って行った帰り道・・・・・

「下りはバイクは苦手なんだよな。」と一人つぶやき下り道を飛ばし気味に走っていると、背後から何やら暗い影!!

「!」それは先ほど抜かしたトレーラーであった。

 

 オヤジは今でも思い出す。あのスピルバーグのデビュー作の映画の激突のワンシーンを!!そのシーンが、今、まさにオヤジの身に降りかかったのだ!!

 その時、オヤジの頭にはなぜかデロン!!デロン!!というあのジョーズの迫る効果音が鳴り響いていた。

 トレーラーは先ほど抜かされた怒りで、オヤジを迎撃せんと近づいてくる!!

 オヤジは半分、ビビリモードに入りながらも、下りでFXの意地をみせた。必殺の3点支持コーナリングで半分ドリフト状態に入りながらも(本当かよ!!)鮮やかにコーナーをクリアしていく。

 しかし、オヤジの根性もそこまでだった。一つめのコーナーが終わると、オヤジは戦意を喪失して、負け犬がキャンキャンと鳴くように路肩にFXを寄せる。

 大型トレーラーは勝利の雄たけびの様に甲高くクラクションを「フォン!!」と一つ鳴らして走り去った。


 その後オヤジは、はるか先で430セドリックも二つコーナーで大型トレーラーに射される姿を見た。

「良かった!あのまま走ればきっとトレーラーに殺されていた!!」と、恐怖におびえるオヤジであった。


 また、こんな話もある。

 東京に行った友人がバイク帰って来た時である。

「北海道の奴らのテクニックは甘いね。」

「どうして?」と、オヤジが聞くと、

「俺たちは時速50キロで車が密集しているところを、ぬうようにして走っているから、テクニックが無いと東京では走れないんだよ。」

 

 次の日、オヤジはその友人とツーリングをする為に待っていると、友人の父親からの電話が入った。

「オヤジ君。ゴメン。君のとこに●●(友人の名前)は行けなくなった。」

「?」

「●●は横から飛び出した車を避けきれなくて事故ったよ。」

 その後すぐにオヤジは病院に走り友人と会い、事故の様子を聞いたら、一時停止車線の車が飛び出し避けきれなかったそうだ。

「バカだな。お前北海道出身なのに、一時停止車線なんて、あって無いようなものだぞ。そんな事も避けられなかったのか?」

「北海道の道路は怖いな。」とボソッと友人はつぶやいた。


 今日の帰り道の夜である。道路沿いの店屋から1台の車が出てこようとした。

 オヤジはとっさにライトをハイビームに切り替え、相手に注意を促したが、さらにそいつは出てこようとするので、パッシングをしながら突っ込むと、案の定、そいつは無理に入り完全にオヤジの道をふさいでしまった。

 相手の行動を予想をしながらの危険回避は比較的楽である。街中の一般公道を80kmで走りながらも、オヤジはそいつめがけてパッシングとクラクションの嵐を浴びせ、2車線の横の車線に逃げて事無きを得た。

 まあ、一般道を飛ばすオヤジも悪いが、完全に無理して入ろうとする奴も奴だ。後ろからどつかれても仕方が無い行為だ。ドライバーを見るとまた若い男だった。


 道路では流れが重要だ。その流れを妨げる行為を行えば、必然的に事故につながる。ゆっくり走りたい奴は左車線を走れば、速い車は自然と抜かしてくれる。


 北海道にツーリングを夢見るライダー達には、かなり恐ろしい話だと思うがこれが現実だ。


 車の速度を読めないで無理に流れに乗ろうとする奴。店から出て本線道路に入ろうとするとなかなか入れてくれない車達。 (オヤジが店から出てくる車を本線に入れさせようと一時停止をすると、後ろからクラクションをならされた。) 街中でもかまわず飛ばすバカ!!あれっ?オヤジの事?いつもはオヤジは安全運転ですよ。)異常に速い女性ドライバーやトラック。さらに、この先ネズミ取りがあるのを知らないで飛ばしている他地方ナンバーの車。

 2車線で一生懸命、隣の車に抜かされないように並走して走る80歳ぐらいのおじいちゃん。

 急に方向転回するT●X。

一時停止の標識はあって無いようなものだ。脇道から申し訳程度にブレーキを踏み割り込む車。

それらすべてが、走っている自分の身に降りかかるのだ。安全運転とは本当に法規の通りにして法定速度で走っていれば安全なのだろうか?


 しかし、北海道人はフレンドリーだ。のんびり走っている他県ナンバーの車を見れば、驚かせないで知らぬ間に抜かしてくれる。

 

北海道はバイク乗りのメッカだ!!


 これから北海道ツーリングの予定を立てている人達には、のんびりとゆっくり走って事故の無い楽しい思い出だけを残して帰ってもらいたいと思うオヤジであった。