キリンに憧れて   クラブミッドナイト  深夜の大爆走!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車







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 実はオヤジは全日本、オヤジ狂走連 クラブ・ミッドナイトの初代総長 というすごい看板を持つ人であった。

 クラブミッドナイトの総人数は・・・・・・















オヤジとSさんのたったの2人である。!!








 あっ!そこのあなた笑ったな。笑ったでしょう。






 Sさんとの出会いはオヤジの会社の取引先の担当者であったのだが、何となくうまがあいオヤジは交流を深めていったのだ。(商売抜きだったのでSさんはたぶん迷惑していただろうな。)


 ある日、Sさんと彼の買ったばかりの白いFC(イニD、高橋兄弟、兄の乗る車:2代目:RX-7)で札幌から帰ることがあった。

 当時、札幌からSさんの自宅まで一般道路で普通の走りを行えば、約5時間ぐらいかかる道のりである。(この場合、普通の走りとは北海道では時速80Km/hで走ることを意味する。)


 高速に乗りこんだときに、ラジオの時報がちょうど夜中の10時を知らせた。モーターのように静かなエンジンンはどんどんFCを加速させていく。

 FCのメーターが160km/hを超え始めた時であった。

 その時、1台の白い車が圧倒的スピード差でFCを追い抜いて行く。

「!」

 それは、通称でか尻女と呼ばれるポルシェ911であった。

「でか尻女だ!!追え!!」とオヤジが叫ぶや否や、SさんはFCのアクセル加速させる。

 ロータリーサウンドを轟かせFCは見る見るうちに、でか尻女の後ろにへばりつく。

「いけるぜ!さん。さすがは、打倒ポルシェ!!プアマンズポルシェと呼ばれるFCだ!!」

 しかし、でか尻女はそれからさらにワープをしたように加速し、見る見るうちにFCの視界の前から遠ざかって行った。

 その瞬間!!FCに軽い衝撃が走る!!

 オヤジとさんはその時、FCに燃調が入ったことを理解した。


 その後、さんの神経も途切れスピードを落として帰宅した二人であったが、さんの自宅にたどり着いたときは、時計は午前1時をさしていた。


 さんの走りに感動したオヤジはその足で中古の黒いFCを予約するのだったが、その後、オヤジの父親が亡くなりFCをキヤンセル、さんの転勤と続きさんとオヤジの「白い流星・黒い悪魔」と呼ばれる走り屋は幻と化した。




 さんの転勤後、彼の近況をメールで聞くとさんはあれからFCから32GT-Rに乗り換えたとのことであった。

「どうせなら白に色を塗り替えて湾岸ミッドナイトのレイナ仕様にしたら?」と、オヤジが冗談に言うと、

「実はエンジンも足周りも、塗装もレイナ仕様になっているRなんだ。」と彼は答えた。

「ほへーーーー!!」と、オヤジは声にならない声をあげた。

「ところで久しぶりだけど、いったい急にどうしたんだ?オヤジ。」

「うん。実はチーム・ミッドナイトという、硬派な走り屋を立ち上げようと思っているんだ。」

「入会できる条件は 夢を諦めない漢(おとこ)達!! だ!!」

「だから、車は別にスポーカーでなくても良いんだけどね。」 (当時のオヤジはリッターカーの大衆車に乗ってて、とても走り屋とは呼べなかった。)と、オヤジは思いのたけをSさんおもいっきり打ち上げた。

「で、俺はいったい何をすればいいんだ?」

「Sさんには、ファースト・ナンバー  1 を名乗ってもらいたいんだ。」

「わかった。だけど、オヤジは何でナンバー1でないんだ?」

「うん。オヤジは総長だからゼロ・ナンバーを名乗る。」 (この乗り、まるで●バンゲリ・・・・みたいな。)

  次の日、Sさんからメールで クラブ・ミッドナイト というタイトルが帰ってきた。

「おおっ!クラブ・ミッドナイトか!!なういじゃん!!」 (なうぃ=イケてるの意味、死語。)と田舎もん丸出しで喜ぶオヤジであった。

 こうして、たった二人だけの硬派な走り屋が誕生した!




 この話を書く上でSさんに許可を取るために,昨日、数十年ぶりにSさんに連絡をした。

「もしもし?Sさんの携帯でしょうか?」

「そうですが、どちらさんでしょうか?」 と不審がるSさん。

「北海道のオヤジと言いますが、わかりますか?」 と心配げに尋ねるオヤジに、「ああ。オヤジ?元気か?」と、昔と変わらないSさんがそこにいた。

 オヤジはブログを始めた事、ブログでSさんやミッドナイトの事を書きたいことを話とSさんは心よく承諾してくれた。


「ところで、あのレイナ仕様。まだ乗っている?」と、尋ねるオヤジに

「いや。あのGT-Rはもうやめたんだ。」

「そうか、残念だな。」 そうだよな。結婚して子供もいるから、やはりワゴン車なんか乗ってるんだだろうな。)と少し残念がるオヤジにSさんはミッドナイトのファーストナンバーにふさわしい答え方をした。


俺。今、33GT-Rに乗り換えたんだ。そのRは某有名ショップ店で、32GT-Rエンジンと足回りをそっくり移植したんだ。しかも有名な雑誌にも紹介されたよ。」


 Sさんはやはりオヤジの見込んだ通りの人であった。


Sさんは語る。人って夢に支えられて生きているんだと。


 うーーん。Sさん。オヤジと一緒にずーーっとミッドナイトを続けてね。

キリンに憧れて

これが今のSさんの自慢の33GT-R。中身はレイナ仕様とのこと。
キリンに憧れて

全然公表OK!!という強者のSさん。彼は今、自分の夢を叶え観客が1000人というチョウー満の中でコンサーとを行っているとのこと。