キリンへの道ー大型自動2輪への挑戦 バイクは大きくウイリーをして無残に倒れたー | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

  バイクを運転した人は大体の人がクラッチをいきなり離すとどうなるか判るであろう。初めての教習は散々な結果に終わった。

 バイクは大きくウイリーをして無残に倒れ、僕は無様に地面に転がった。その時、初めて僕は、大型自動2輪への挑戦は無謀だったと悟った。

 教官は「危ない!!」と叫び、僕の元に駆け寄った。

 それからの教習は半クラの練習であった。教官がバイクの前に跨り、僕に半クラの感覚を教えてくれるのであるが、なにせ一歩間違うと教官をナナハンで引いてしまうので、僕はなりふり構わず必死になって半クラの練習を行った。30分程行いようやく外周の許可がでた。

 半クラを覚えた僕は右回りの外周は比較的に簡単に走れたのだが、反対の左回りの外周になった途端に苦戦しだした。

 なにせ、体は曲がろうと倒すのだが、バイクが全然ねてくれないので、左回りが回れないのだ。

 「このやろう。何で回れないんだ。」僕は悔しさのあまりに一人つぶやき、バイクを走らせていた。

 そして、当然腕の力でバイクを曲げようとするので、腕はパンパンに腫れ上がり

最初の教習は後悔と絶望の時間で終わった。

 教官が「腕がパンパンになるのは、初心者の証拠だよ。本当にうまくなってくると、腕は痛くならなくて、足や股が痛くなるんだよ。」と慰め気味に話してくれた。