さて、今日は宇多田ヒカルのデビュー25周年記念ベストアルバム『SCIENCE FICTION』の発売日となります。過去にシングルコレクションは発売した事がありましたが、ベストは初めてという点では意外に感じる次第です。
そこで、今日はその宇多田ヒカルの初ベスト発売日に合わせて、過去にシングルで発売された曲をまとめてみる事とします。
以下、宇多田ヒカルがシングルで発表した作品です。なお、両A面以上のシングルは表題曲のみ表示します。
(2024.6.15更新)
※アルバムの先行配信曲は省略した。
※赤字はオリコンでミリオンセラーを記録した曲とする。
※青字はオリコンで1位を獲得した事がある曲とする。
※緑字は1位獲得曲以外で『SCIENCE FICTION』に収録されている曲とする。
※特記がない限り、作詞・作曲・編曲:宇多田ヒカルとする。
宇多田ヒカル
◆東芝EMI時代
【1990年代】
(1st)Automatic(1998.12.9)
(8cm盤)最高4位・売上77.2万枚
(12cm盤)最高2位・売上129.1万枚
(合算)売上206.3万枚
- 編曲は西平彰。
- 正式には『time will tell』との両A面シングル。
- デビューシングルでありながらミリオンセラーを記録し、合算だとダブルミリオンを突破している。
- 1999年の年間チャートでは8cm盤が22位、12cm盤が5位となり、合算すると歴代チャートで19位に入る。
(2nd)Movin' on without you(1999.2.17)
(8cm盤)最高5位・売上34.7万枚
(12cm盤)最高1位・売上88.0万枚
(合算)売上122.7万枚
- 編曲は村山晋一郎。
- 日産自動車「テラノ」のCMソング。
- 宇多田ヒカルとしては初のシングルチャート1位を獲得し、合算でミリオンセラーを記録した。
- 1999年の年間チャートでは8cm盤が59位、12cm盤が16位となっている。
(3rd)First Love(1999.4.28)
(8cm盤)最高6位・売上30.3万枚
(12cm盤)最高2位・売上50.1万枚
(合算)売上80.4万枚
- 編曲は河野圭。
- アルバム『First Love』からのシングルカット。
- TBS系ドラマ「魔女の条件」の主題歌。
- 1999年の年間チャートでは8cm盤が72位、12cm盤が42位となっている。
- 2000年には「選抜高校野球」の入場行進曲に選定された。
- 宇多田ヒカルとしては最後の8cmシングルとなった。
- 2022年にはC/Wに『初恋』を収録した上で、限定生産の7インチアナログレコードとして再発された。
(4th)Addicted To You(1999.11.10)
最高1位・売上178.4万枚
- 編曲はジャム&ルイス。
- Sony「Red Hotキャンペーン」のCMソング。
- オリコン集計上では宇多田ヒカルとしての最大ヒット作品(合算では『Automatic』の方が売れている)。
- 初動売上だけでミリオンを突破しており、当時としてはMr.Children『名もなき詩』以来2例目で女性では初の快挙となった。
- 年間チャートでは1999年の6位、2000年の48位となり、歴代チャートでは43位となっている。
- この曲以降、マキシシングル(12cmCD)のみでの発売となる。
【2000年代】
(5th)Wait & See~リスク~(2000.4.19)
最高1位・売上166.2万枚
- 編曲はジャム&ルイス。
- 2000年の年間チャートでは3位、歴代チャートでは55位となっている。
- MVは渋谷駅で撮影され、マシンを操って駆け巡る宇多田ヒカルとのCG合成となっている。
(アナログ)REMIX: Fly Me To The Moon(2000.5.10)
最高16位・売上2.0万枚
- 作詞・作曲はBart Howard、編曲は河野圭。
- 1954年に発表されたジャズスタンダード曲のカバー。
- 5thシングル『Wait & See~リスク~』のC/Wをリミックスした上で、12インチアナログレコードとして発売された。
- 限定生産かつCD化されなかった事もあり、宇多田ヒカルのシングルでは唯一TOP10圏外となっている。
(6th)For You(2000.6.30)
最高1位・売上88.9万枚
- 編曲は河野圭。
- 正式には『タイム・リミット』との両A面シングル。
- 2000年の年間チャートでは18位となっている。
(7th)Can You Keep A Secret?(2001.2.16)
最高1位・売上148.5万枚
- 編曲は西平彰・本田勇一郎。
- フジテレビ系ドラマ「HERO」の主題歌。
- 2001年の年間チャートでは1位、歴代チャートでは86位となっている。
- 宇多田ヒカルとしては最後のミリオンセラーとなった。
(8th)FINAL DISTANCE(2001.7.25)
最高2位・売上58.2万枚
- アルバム『Distance』からのシングルカットで、表題曲の『DISTANCE』を改題の上でバラード調にリアレンジされた。
- NTTドコモ「M-Stage」のCMソング。
- 2001年の年間チャートでは24位となっている。
- 当初は『DISTANCE』をそのままリカットした上でC/Wとしてこの『FINAL DISTANCE』を入れる予定だったが、大阪の小学校で殺人事件(8人死亡)が起きその犠牲者の1人が宇多田ヒカルのファンだった事から、この曲を捧げるべく急遽タイトルナンバーとしたという。
(9th)traveling(2001.11.28)
最高1位・売上85.6万枚
- コンセプトは「元気が出る曲」。
- NTTドコモ「FOMA」のCMソング。
- 2002年の年間チャートでは2位となっている。
- MVがかなり独特な仕上がりで、ものまね番組でもよくネタにされる。
(10th)光(2002.3.20)
最高1位・売上59.8万枚
- スクウェア「キングダム ハーツ」の主題歌。
- 2002年の年間チャートでは10位となっている。
- 2003年には英語詞Ver.が『Simple and Clean』に改題の上で発表され、さらに2024年には新たにレコーディングされたものが配信限定でリリースされた。
- 2017年にはRe-Mixバージョン(Ray Of Hope MIX)が配信限定でリリースされている。
(11th)SAKURAドロップス(2002.5.9)
最高1位・売上68.7万枚
- 正式には『Letters』との両A面シングル。
- TBS系ドラマ「First Love」の主題歌。
- 2002年の年間チャートでは6位となっている。
(12th)COLORS(2003.1.29)
最高1位・売上89.4万枚
- TOYOTA「ウィッシュ」のCMソング。
- 2003年の年間チャートでは3位となっている。
- 宇多田ヒカルとしては最後の80万枚突破シングルとなった。
(13th)誰かの願いが叶うころ(2004.4.21)
最高1位・売上36.5万枚
- 映画「CASSHERN」のテーマソング。
- 2004年の年間チャートでは14位となっている。
(14th)Be My Last(2005.9.28)
最高1位・売上15.1万枚
- 2005年の年間チャートでは70位となっている。
(15th)Passion(2005.12.14)
最高4位・売上11.2万枚
- スクウェア・エニックス「キングダム ハーツⅡ」の主題歌。
- 2006年の年間チャートでは91位となっている。
(16th)Keep Trylin'(2006.2.22)
最高2位・売上12.5万枚
- KDDI「LISMO!」のCMソング。
- 2006年の年間チャートでは82位となっている。
(17th)ぼくはくま(2006.11.22)
最高4位・売上14.7万枚
- 2006年10~11月のNHK「みんなのうた」にて放送された。
- この曲を題材として合田経郎が手掛けた絵本も同時発売されている。
(18th)Flavor Of Life(2007.2.28)
最高1位・売上65.1万枚
- TBS系ドラマ「花より男子2」の挿入歌。
- 2007年の年間チャートでは2位となっている。
- 2007年発売シングルでは唯一、複数週で1位を獲得した。
- 配信では当時としては驚異的な数字となり、2007年のデジタルシングルで世界第2位となる720万ダウンロードを記録している。
- 現在のところ、宇多田ヒカルでは最後のオリコン1位獲得かつ50万枚突破シングルとなっている。
- 宇多田ヒカル自身が「花より男子」のファンであり、主題歌こそ嵐に譲ったがドラマ続編での楽曲提供が実現した。
(19th)Beautiful World(2007.8.29)
最高2位・売上23.5万枚
- 正式には『Kiss & Cry』との両A面シングル。
- アニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」のテーマソング。
- 2007年の年間チャートでは20位となっている。
- 現在のところ、宇多田ヒカルとしては最後の10万枚突破シングルとなっている。
(20th)HEART STATION(2008.2.20)
最高3位・売上7.7万枚
- 正式には『Stay Gold』との両A面シングル。
- 音楽コンテンツサイト「レコード会社直営♪」のCMソング。
(21st)Prisoner Of Love(2008.5.21)
最高2位・売上8.2万枚
- アルバム『HEART STATION』からのシングルカット。
- フジテレビ系ドラマ「ラスト・フレンズ」の主題歌。
- 2008年の年間チャートでは95位となっている。
(配信1st)Eternally -Drama Mix-(2008.10.31)
- 編曲は村山晋一郎。
- アルバム『Distance』からのシングルカット。
- フジテレビ系ドラマ「イノセント・ラヴ」の主題歌。
- 過去曲ながら月9ドラマへ起用されるに辺り、新たにRe-Mixが施され、ボーカルもオリジナルとは異なっている。
- このシングル以降、配信を中心としたリリースにシフトしていく。
(配信2nd)Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-(2009.6.27)
- 編曲はRussell McNamara。
- 前述の19thシングルのセルフカバー。
- アニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」のテーマソング。
- 配信限定シングルだったが、現在はシングルコレクションにも収録されている。
【2010年代】
(配信3rd)桜流し(2012.11.17)
- アニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」のテーマソング。
- 配信開始1ヶ月後の12月26日にはDVDシングルとしても発売された。
- この時期は「人間活動」と称して活動休止中であったが、宇多田ヒカルがエヴァに対する思い入れがあった事から例外的に新曲を書き下ろしたという。
(配信4th)花束を君に(2016.4.15)
- NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌。
- 配信5thシングル『真夏の通り雨』と同時に配信開始。
(配信5th)真夏の通り雨(2016.4.15)
- 日本テレビ系「NEWS ZERO」のテーマソング。
- 配信4thシングル『花束を君に』と同時に配信開始。
◆Epicレコード時代
(配信6th)大空で抱きしめて(2017.7.10)
- 「サントリー天然水」のCMソング。
(配信7th)Forevermore(2017.7.28)
- TBS系ドラマ「ごめん、愛してる」の主題歌。
(配信8th)あなた(2017.12.8)
- 映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」の主題歌。
(配信9th)Play A Love Song(2018.4.25)
- サントリー「SWITCH & SPARKLING」のCMソング。
(配信10th)初恋(2018.5.30)
- TBS系ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」の主題歌。
- 2022年にNetflixから配信されたドラマ「First Love 初恋」はこの曲の歌詞からヒントを得て製作されている。
(22nd)Face My Fears(2019.1.18)
最高6位・売上3.1万枚
- スクウェア・エニックス「キングダム ハーツⅢ」の主題歌。
- アメリカの「Billboard Hot 100」では初登場98位となり、日本人では9人目となるTOP100入りを果たした。
- 宇多田ヒカルとしては平成最後のシングルとなった。
- 現在のところ、Epicレコードから発売された唯一のCDシングルとなっている。
【2020年代】
(配信11th)Time(2020.5.8)
- 日本テレビ系ドラマ「美食探偵 明智五郎」の主題歌。
(配信12th)誰にも言わない(2020.5.29)
- 「サントリー天然水」のCMソング。
(配信13th)PINK BLOOD(2021.6.2)
- NHK(Eテレ)アニメ「不滅のあなたへ」の主題歌。
(配信14th)君に夢中(2021.11.26)
- TBS系ドラマ「最愛」の主題歌。
(企画)40代はいろいろ -Live from Metropolis Studios-(2023.2.17)
- 生誕40周年を記念したイベント「40代はいろいろ」の最中に歌われた曲から、『First Love』と『Rule(君に夢中)』の2曲を配信限定(Liveバージョン)でリリースした。
(配信15th)Gold~また逢う日まで~(2023.7.28)
- 映画「キングダム 運命の炎」の主題歌。
(配信16th)何色でもない花(2024.2.12)
- フジテレビ系ドラマ「君が心をくれたから」の主題歌。
Utada
※ここでは日本国内で発売されたシングルのみを抜粋。
※「Utada」は宇多田ヒカルが世界進出すべく、全米デビュー時に用いた名義。
(DVD)Easy Breezy(2004.10.6)
- アルバム『Exodus』からのシングルカット。
- 任天堂「Nintendo DS」のCMソング。
(配信)Come Back To Me(2009.2.18)
- アメリカでは1週間前の2月10日に先行配信された。
(配信)Sanctuary(2009.7.22)
- 前述の15thシングル『Passion』の英語版。
- 配信では「Opening」と「Ending」の2つのVer.に分かれている。
コラボシングル
(8cmCD)冷たい月~泣かないで~(1996.9.25)
藤圭子 with cubic U
- 作詞・作曲はRa U & Sking U、編曲は宮川彬良。
- 「Ra U」は藤圭子、「Sking U」は宇多田照實、「cubic U」は宇多田ヒカルが当時使っていた変名で、この曲は藤圭子・宇多田ヒカル親子のデュエットである。
- 1999年にはC/Wの『Golden ERA』をA面にした上で再発された。
(12cmCD)Close to You(1998.1.16)
Cubic U
- 作詞・作曲はHal David、Burt Bacharach。
- 1970年にカーペンターズが発表した曲のカバー。
- このシングルは宇多田ヒカルの実質的なソロデビュー作だが、「Cubic U」名義である事や親子の繋がりを考えてここに記載した。
(8cmCD)THANK YOU(1999.5.1)
U3
- 作詞はRa U & H°IKASO U、作曲はRa U、編曲は平岩嘉信。
- 1993年発表のアルバム『STAR』からのシングルカット。
- 「H°IKASO U」は宇多田ヒカルの変名で、この曲が歌手デビュー作とされている。
- 2002年には『子供たちの歌が聞こえる』を追加した上で、12cmCDとして再発された。
(配信)Too Proud(L1 Remix)(2018.11.6)
宇多田ヒカル featuring XZT, Suboi, EK
- アルバム『初恋』からのシングルカット。
- オリジナルではJevon Ellisとのコラボだったが、このRe-Mix版ではアジアラッパーとしてXZT(中国)、Suboi(ベトナム)、EK(韓国)を客演として迎えている。
以上です。宇多田ヒカルはまだ41歳で桑田佳祐や安室奈美恵よりも年下でありますが、数々のチャート記録を打ち立てた事もあってすでにレジェンドのような扱いを受けています。現にデビューアルバムの『First Love』は歴代最多の700万枚以上を売り上げており、恐らく二度とこの記録が破られる事はないと思われます。
今日はここまでです。なお、同じ1998年にデビューした「ゆず」のシングル一覧については以下のリンクを参照して下さい。