今日は高速道路IC・PAレビューの中央道シリーズの続きです。
では、スタートします。なお、順番は起点の高井戸ICから並べております。
【全体マップ】
◆本線
【8】相模湖IC
開業⇒1968年12月20日
営業キロ⇒45.4km
接続道路⇒国道20号(甲州街道)
最寄り駅⇒藤野(中央線)
主なスポット⇒相模湖・陣馬山・さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト・藤野芸術の家・神奈川カントリークラブ ほか
名前の通り相模湖が目の前にあるインターチェンジで、神奈川県のICでは最北に位置する。そもそも中央道が神奈川県を通る事に気付かない人がほとんどだと思うが、圏央道開通後も結構利用者は多いようで、行楽シーズンには当IC付近の甲州街道がかなり混雑する。利用エリア的には旧津久井郡が中心だが、道志村もここが一番近い。本線が高台にあるため、長いランプウェイになっているのが特徴的。
ちなみに、「中央高速道路」の時代はIC番号が【6】だったという噂があるが、真偽は確かではない。
藤野PA
開業⇒1969年3月17日
営業キロ⇒46.5km
神奈川の北端にあるパーキングエリア。最小限の設備しか備えておらず、駐車スペースも狭いので渋滞時は入る事すら困難な状況となる。上り線にはモスバーガー、下り線にはファミマがあるのだが、果たしてどっちがいいのやら。
【9】上野原IC
開業⇒1989年9月27日
営業キロ⇒50.3km
接続道路⇒県道35号
最寄り駅⇒上野原(中央線)
主なスポット⇒帝京科学大学・メイプルポイントゴルフクラブ
実はここからが山梨県となる。雰囲気的には八王子jct辺りから山梨感を感じられるが…。当ICを境に東が4車線、西が6車線となり、上り線ではこれがボトルネックとなって渋滞が発生する事が多い。山梨の東ゲートではあるが、実は檜原村もこのICが最寄りになる。なお、出口案内にある「秋山」は上野原市内にある集落であり、かつては秋山村を名乗っていたらしい。
開業日から分かる通り全線開通後に、それも平成に入ってから設置されたICであるが、ハイフンナンバーは付いていない。やはり相模湖~大月が25kmと長距離なので、当初から設置を考えていたのだろうか!?
談合坂SA
開業⇒1969年3月17日
営業キロ⇒上り57.7km、下り55.6km
中央道最初のサービスエリアで、「EXPASA談合坂」の異名を持つ。ただし、位置そのものは上下線で2kmほど離れており、それぞれ別々のサービスを提供している。元々は上下線が一体になった施設であり、上り線の位置にあった。ただ、中央道の殺人的な混雑もあって1992年に下り線のみ移設した経緯がある。ちなみに、旧下り線の空いたスペースは6車線化及びSA自体の拡張に使われ、展望台まで作られた。中央道最大規模のSAだけあって、常に何かしらの談合が発生してそうだ。
上り線は後述のスマートIC、下り線は野田尻バス停を併設している。
【9-1】談合坂SIC
開業⇒2020年5月24日
営業キロ⇒57.7km
接続道路⇒上野原市道
最寄り駅⇒四方津(中央線)
主なスポット⇒犬目宿・大野貯水池・サンメンバーズカントリークラブ
前述の談合坂SAの上り線に併設されているスマートインターチェンジで、こちらは上下線で利用できる。上野原市と大月市の境目が近く、そのエリアの住民(特にコモアしおつ)にとっては結構助かる。
下り線は当SICの手前で左ルートと右ルートに分かれる。このため、当SICから名古屋方面へ向かう際は強制的に左ルートへ入らされる。
【10】大月IC
開業⇒1969年3月17日
営業キロ⇒70.4km
接続道路⇒国道20号
最寄り駅⇒上大月(富士急行線)
主なスポット⇒山梨県立リニア見学センター
山梨県東部の拠点であり、東側からの富士五湖方面への玄関口として機能する。また、国道139号の松姫バイパスが完成した事で、奥多摩湖や丹波山エリアにもアクセスしやすくなった。なお、後述の大月jctは元々別の施設だったが、2003年の拡張工事から設備が一体化されており、本線から出口に行くには上下線共に一旦河口湖方面へ進む必要がある。最寄りの大月駅は中央快速線の西端であり、笹子越え前の最後のICである事から首都圏の果てのような様相を呈している。
ちなみに、「中央高速道路」の時代はIC番号が【7】だったという噂があるが、真偽は確かではない。
◆富士吉田支線
※営業キロは高井戸ICからの距離とするが、キロポストは本線と区別するため+300とされている。
【11】大月jct
開業⇒1977年12月20日
営業キロ⇒71.4km
接続道路⇒ E20 中央自動車道
本線と富士吉田支線の分岐点。前述の通り大月ICとは設備が一体化しており、特に下り線では大月ICの3km手前で分岐するため、IC番号の逆転現象が発生している。元々の計画では河口湖方面が本線だったそうだが、どう考えても初めから現在の形になる感じだったようにしか思えない。
本来ならここから初狩PA→勝沼ICと続くのだが、ここでは富士吉田支線を先に記載する事とする。
【1】都留IC
開業⇒1984年11月30日(1976年説あり)
営業キロ⇒77.6km
接続道路⇒県道40号・県道705号
最寄り駅⇒都留市(富士急行線)
主なスポット⇒都留文科大学・勝山城跡・西東京ゴルフ俱楽部
富士吉田支線の最初の出入口。開通当時は東京方面のみのハーフインターチェンジだった(入口だけだったという説もある)が、2011年になって河口湖方面も供用開始となり完全体になった。都留市民しか使い道がないように見えるが、初狩方面や上野原方面への抜け道があるほか、道志村へ向かう県道もある。
ちなみに、「中央高速道路」の時代はバス停しかなかったらしい。
谷村PA
開業⇒1969年3月17日
営業キロ⇒上り79.4km、下り79.7km
富士吉田支線では唯一のパーキングエリア。東富士五湖道路まで使う人にとっては貴重な休憩所であるが、所詮は支線のPAなので最小限の施設しか用意されていない。
【1-1】富士吉田西桂SIC
開業⇒2018年4月15日
営業キロ⇒87.2km
接続道路⇒県道718号
最寄り駅⇒寿(富士急行線)
主なスポット⇒新倉山浅間公園・忍野八海・河口湖
西桂町と富士吉田市の境目付近にあるスマートインターチェンジ。このSICの完成によって、富士吉田市街を通らずに色々とショートカットができるようになった。東京方面から忍野八海や河口湖北岸へ急いで行きたい人はここで降りた方がいいかもしれない。
【2】河口湖IC
開業⇒1969年3月17日
営業キロ⇒93.9km
接続道路⇒国道139号(横町バイパス)
最寄り駅⇒河口湖(富士急行線)
主なスポット⇒富士急ハイランド・富士山世界遺産センター・北口本宮冨士浅間神社・富士スバルライン・青木ヶ原樹海 ほか
東京方面のみのハーフインターチェンジ。中央道の当初の終点であり、出口には「中央高速終点」の看板が今でも残っている。富士急ハイランドが目の前にあり、富士山登山客も含めて「いよいよ来たか」と思わせる雰囲気を感じさせる。富士五湖は山中湖を除けば当ICが最寄りであり、これ以外にも富士山にまつわる観光施設が集まるため、休日を中心に1年を通して往来が多くなっている。
ちなみに、「中央高速道路」の時代はIC番号が高井戸ICからの通しで【8】だったという噂があるが、真偽は確かではない。
【3】富士吉田料金所
開業⇒1986年8月28日
営業キロ⇒94.9km
接続道路⇒ E68 東富士五湖道路
中央道と東富士五湖道路との境界線で、キロポストもここでリセットされる。ちなみに、東富士五湖道路の0kmポストは上下線共に料金所の一番左のレーンにある。
こんな感じで、ここまでが「中央高速道路」として開通した区間です。当初は大月~飯田が現行ルートではなく、富士吉田支線経由で河口湖ICから下部温泉早川ICを通って赤石山脈を貫き、国道152号から先は三遠南信自動車道のルートに入り飯田山本ICまで至る予定となっていました。大月~河口湖に富士吉田支線があったり、三遠南信道が飯田~東栄でやや遠回りのルート(距離的には国道151号の方が明らかに短い)になっているのはこれが理由として挙げられます。
後日、大月ICから先の現行ルートに関する内容を投稿します。まあ、現行ルートになったのは仕方ない……というのも、現在でも静岡でリニア問題が起きているのに昭和中期の時点で南アルプスをぶち抜くのは荒唐無稽もいいところだったと思うが(笑)。