(A455)京成電鉄の車両 | BLUEのブログ

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スケールのでかいオレの投稿

さて、今日は京成で現在走っている車両をピックアップしてみます。

 

京成はかつて様々な色の車両が走っておりましたが、現在はの2色が使用されており京王や都営三田線に近い配色となっております。ただし、成田スカイアクセスに特化した車両はオレンジの帯が貼られています。また、京急への乗り入れを考慮して先頭電動車となっている車両が多いです。

 

京成では基本的に認可速度110km/hで運転してますが、成田スカイアクセスではスカイライナーが160km/hで走行できる設備となっております。現在のところ、都営浅草線に直通する車両は8両編成のみですが、3700形以前の車両は6両で入線した事もありました。

 

順番は第1編成が落成した年を基準に分けています。なお、京急の車両メーカーは形式関係なくJ-TREC(旧東急車輛)か日本車両のどちらかとなっております。

 


 

※2024年5月20日更新

◆特急型

【AE形】

投入路線:本線成田スカイアクセス

所属本数:8両編成9本⇒合計72両

コンセプト:空港アクセスと京成の原点回帰

デビュー:2010年7月17日

(スペック)

起動加速度⇒2.0km/m/s

最高速度⇒170km/h

ギア比⇒93:19=4.89

制御装置⇒東洋製IGBT-VVVF制御

モータ⇒175kW

車体幅⇒2794mm

車体鋼⇒アルミ製

MT比⇒6M2T

 

 

2010年の成田スカイアクセス開業に合わせて導入された2代目「AE形」。JAPAN SPEED」をキャッチコピーに、とにかく速さを求めたスペックとなった。京成では珍しく起動加速度が低めに設定されているが、とにかく営業最高速度が160km/hというインパクトは凄まじいものである。デザインも特急らしいスピード感を感じさせるもので、従来のスカイライナーのイメージを大きく変えたはず。車内は通路上に26インチのバカでかいLCDが設置されており、日本語・英語・中国語及び韓国語に対応している。また、座席下にはコンセントが導入されており、座席自体もゆとりを持ったものとなっている。

 

トイレは5号車に設置されている。なお、AE100形とは異なり先頭非貫通なので、都営浅草線直通に使われる事はない。そのため、京急への乗り入れを考慮する必要がない事から京成で唯一のボルスタレス台車を採用している。

◆通勤型

【3500形】

投入路線:本線東成田線金町線千葉線千原線

他社乗り入れ路線:芝山鉄道線

過去の走行路線:押上線・都営浅草線京急線(泉岳寺~羽田空港・三崎口)

所属本数:6両編成4本・4両編成4本⇒合計40両

  • 書類上は4両×10本が在籍扱いとなっており、芝山鉄道へリースされた3540編成は省略している。

デビュー:1972年12月

(スペック)

起動加速度⇒3.5km/m/s

最高速度⇒120km/h

ギア比⇒97:16=6.06

制御装置⇒抵抗制御

モータ⇒100kW

車体幅⇒2832mm

車体鋼⇒セミステンレス製

MT比⇒全M車

 

 

1972年に京成初のステンレスカーとして導入されたのがこの形式。ただ、ステンレス製とは言っても骨組みは普通鋼でセミステンレスである。全車電動車で作られたが実際には0.5M0.5T相当とされている。さらに、機器配置が良かった事から4両編成を2両ずつにバラした上で、別の4両に連結して6両編成に組み替える事が容易に可能となっている。ただ、長期利用を見込んで1996年から更新が開始したのだが、思った以上に老朽化が進んでいた事から初期車のみがリニューアルされ、後期車は徐々に3000形に置き換えられるという悲しい運命を辿った。

 

現在は3540編成が芝山鉄道へリースされている。かつては4両×2本にして都営浅草線直通にも充当されていた。現在でも4両編成の存在もあり、特に金町線では重宝される存在となっている。ただ、更新車も車齢50年前後となっており、間もなく新車への置き換えが予想される。

 

【3600形】

投入路線:本線東成田線金町線千葉線千原線

他社乗り入れ路線:芝山鉄道線

過去の走行路線:押上線・都営浅草線北総線

所属本数:6両編成1本・4両編成1本⇒合計10両

デビュー:1982年7月17日

(スペック)

起動加速度⇒3.3km/m/s

最高速度⇒110km/h

ギア比⇒以下の通り

  • 3668F⇒84:16=5.25
  • 3688F⇒85:14=6.07

制御装置⇒以下の通り

  • 3668編成⇒界磁チョッパ制御
  • 3688編成⇒東洋製GTO-VVVF制御

モータ⇒140kW

車体幅⇒2760mm

車体鋼⇒ステンレス製(コルゲート)

MT比⇒以下の通り

  • 6両⇒4M2T
  • 4両⇒全M車

 

1982年に経営危機だった状況の中で導入されたのがこの形式。この3600形以降は3400形を除いて全てオールステンレスカーで製造されている。制御装置は初代AE形で使われた界磁チョッパ制御がついに通勤車にも導入された。当初は全て6両編成で落成したが、優等種別の乗客が増えてきた事を受けて途中から編成組換による8両化を実施し、その際に余った6両は3700形と同様のVVVF装置を設置した。また、芝山鉄道線が開業した際には3618編成をリースした上でのカラーリング変更を施していた時期があった。

 

ただ、VVVF制御車を除く編成は先頭電動車でないので京急への乗り入れができず、さらに走行性能が低く成田スカイアクセスにも対応できないため運用がかなり制限されている。そのため、3500形より先に廃車が進んでいき、気が付けば4両に短縮されたVVVF制御車(3688編成)と6両化の上で登場時のオレンジ帯に戻された3668編成の2本のみとなっている。

 

【3700形】

投入路線:全線(金町線を除く)

他社乗り入れ路線:芝山鉄道線・都営浅草線京急線(泉岳寺~羽田空港)

過去の走行路線:京急線(京急蒲田~三崎口)

所属本数:8両編成10本・6両編成2本⇒合計92両

コンセプト:「メンテナンスの容易化」「省エネルギー化」「乗り心地の向上」「旅客サービスの向上」

デビュー:1991年3月19日

(スペック)

起動加速度⇒3.5km/m/s

最高速度⇒120km/h

ギア比⇒85:14=6.07

制御装置⇒東洋製GTO-VVVF制御

モータ⇒130kW

車体幅⇒2760mm

車体鋼⇒ステンレス製(ビードプレス加工)

MT比⇒以下の通り

  • 8両⇒6M2T
  • 6両⇒4M2T

 

1991年に京成初のVVVF制御車として導入されたのがこの形式。引き続きステンレスではあるがビードプレス加工が施された車体となり、車内には扇風機が撤去されたり1段LEDが設置されたりと従来車と比べてかなり近代的な雰囲気となった。また、3600形の反省からか先頭電動車が復活し、さらにVVVFとなって走行性能が大幅にUPしたため、結果的に成田スカイアクセスにも対応して柔軟な運用が可能となっている。京成グループ内でも完成度が高いと思ったのか11年もの長きに渡り製造され、「C-Flyer」などのベース車両が作られたり、中にはリースされた編成も発生している。

 

ただ、あまりに長く作り過ぎたため、最終編成が導入される頃にはGTO素子の生産がすでに終わりの時期となっており、気が付けば209系3100番台と共に最後のGTO-VVVF制御の新造車となった。現在はリニューアル工事が完了し、全編成に車内LCDが設置されている。

 

【3400形】

投入路線:本線押上線

他社乗り入れ路線:北総線・都営浅草線京急線(泉岳寺~羽田空港)

過去の走行路線:京急線(京急蒲田~三崎口)

所属本数:8両編成1本⇒合計8両

種車:初代AE形

デビュー:1993年3月(書類上では1973年12月30日)

(スペック)

起動加速度⇒3.3km/m/s

最高速度⇒130km/h

ギア比⇒84:16=5.25

制御装置⇒界磁チョッパ制御

モータ⇒140kW

車体幅⇒2760mm

車体鋼⇒普通鋼製

MT比⇒6M2T

 

1993~96年にかけてスカイライナーとして走った初代AE形の下回りを利用して、通勤タイプに準拠した新しい車体を載せて製造された。そのため、書類上は初代AE形の車体更新車として扱われている。車内は3700形に合わせられているが、車内LEDは付いているもののドアチャイムがなく非常に簡素な印象を受ける。ただ、下回りが特急ベースなので走り自体は滑らかであり、京急の120km/h運転も余裕で対応する。また、京成で初となる車椅子スペースが設置されたのが特色として挙げられる。

 

平成期に製造された車両であるが、下回りがいかんせん古いので3408編成を皮切りに廃車がスタートしている。西武9000系と同じような運命だが、この3400形はVVVF化していないので徐々に引退が近づいている。

 

【3000形】

投入路線:全線(金町線を除く)

他社乗り入れ路線:北総線芝山鉄道線・都営浅草線京急線(泉岳寺~羽田空港・三崎口)

所属本数:8両編成19本・6両編成29本⇒合計326両

コンセプト:お客様と環境にやさしい車両

デビュー:2003年2月1日

(スペック)

起動加速度⇒3.5km/m/s

最高速度⇒以下の通り

  • 3000形⇒120km/h
  • 3050形⇒130km/h

ギア比⇒85:14=6.07

制御装置⇒東洋製IGBT-VVVF制御

モータ⇒125kW

車体幅⇒2768mm

車体鋼⇒ステンレス製(日車式ブロック工法)

MT比⇒以下の通り

  • 8両⇒6M2T
  • 6両⇒4M2T

 

2002年に京成グループの標準車両として導入された。3700形と比べてもよりシンプルな感じの車両となっており、正直これ以上簡素化出来るのかと言わんばかりである。個人的には小田急3000形のような車体に205系5000番台の走行機器を載せた印象を受けた。また、番号の振り方が従来車とは異なり、京成では初のハイフンナンバーとなった。また、種別幕もついにLEDが使用される事となった。3700形に続いて長きに渡り製造される事となったため、車内案内が1段LED→LCD(4:3→16:9)に、種別幕が3色LED→フルカラーLEDに、照明が蛍光灯→LEDと徐々に進化していく。

 

なお、2010年製造の7次車は50番台に分類され、3050形と呼ばれる。3050形は130km/h運転に対応しており、当初独自のカラーリングが施されていたが、現在は標準色(3051~53編成)とオレンジ(3054~56編成)にそれぞれ塗り替えられている。

 

【3100形】

投入路線:本線押上線成田スカイアクセス

他社乗り入れ路線:都営浅草線京急線(泉岳寺~羽田空港)

所属本数:8両編成7本⇒合計56両

予定本数:8両編成9本⇒合計72両(2024年度までの本数)

コンセプト:受け継ぐ伝統と新たな価値の創造

デビュー:2019年10月26日

(スペック)

起動加速度⇒3.5km/m/s

最高速度⇒120km/h

ギア比⇒85:14=6.07

制御装置⇒東洋製SiC-VVVF制御(ハイブリッド式)

モータ⇒140kW

車体幅⇒2845mm

車体鋼⇒ステンレス製(日車式ブロック工法)

MT比⇒6M2T

 

 

新たなる京成グループの標準車両として導入されたのがこの形式。この3100形は成田スカイアクセスへの乗り入れに特化したものとなり、誤乗防止のため車体だけでなく車内にもオレンジを多く用いたデザインを用いている。さらには空港利用に配慮して座席の一部を折り畳んでスーツケース置場としても利用できるようになっている。制御装置は一部にSiC-MOSFETを用いたVVVF装置を採用する事により、3000形よりも15%の省エネ効果がもたらされる。当然、京急に直通しているため先頭電動車としている。

 

京成グループは車両形式が多岐に渡るが、今後も当形式を継続して導入するとの事なので、少なくとも3600形以前の車両は置き換え対象になりある程度は分かりやすくなるはず。もしかすると、3000形にも他の京成グループへのリース車が現れるかもしれない。

 

【3200形】

予定本数:6両編成1本⇒合計6両(2024年度までの本数)

コンセプト:人や環境にやさしいフレキシブルな車両

デビュー:2025年冬予定

(スペック予想)

起動加速度⇒3.3km/m/s

最高速度⇒120km/h

ギア比⇒85:14=6.07

制御装置⇒東洋製SiC-VVVF制御

モータ⇒140kW

車体幅⇒2800mm

車体鋼⇒ステンレス製(Sustina S13)

MT比⇒以下の通り

  • 8両⇒4M4T
  • 6両⇒3M3T
  • 4両⇒2M2T

(画像:京成電鉄株式会社)

 

京成のプレスによると、「2両単位で編成車両数を変更できる新形式車両」として導入するという。3100形の0番台としない事から、3100形とはかなりの仕様変更が予想される。VVVF装置は最新の半導体を用いたSiC素子を採用し、3500形よりも69%もの消費電力を削減できるらしい。また、車内照明がLED化されるのもポイント。貫通扉を中央に設置するとの事で、従来形式と同じく都営浅草線京急線への直通を考慮していると思われる。

 

側面だけで見れば京王5000系に近い印象。3600形以前の車両置き換えを基本線として、金町線芝山鉄道線への短編成の運用がある路線に対応するのだろうか。あわよくば京急の「Le Ciel」のようなL/Cカー(もちろん京急まで直通)が出たらそれこそ面白いのだが。

 


 

こんな感じでしょうか。なお、京成の車両は京急の羽田空港まで入線しますが、京急の線路で見ると銀色のステンレス車体が逆に違和感を感じたりする事もあります。

 

今日はこれで終わります。なお、京成電鉄以外が所有する京成グループの車両については以下のリンクを参照して下さい。