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今日は小田急の子会社となっている江ノ島電鉄に関する内容を簡単にまとめてみます。
江ノ島電鉄は通称「江ノ電」と呼ばれ、藤沢と鎌倉を結ぶ10kmの路線です。江ノ島の近くを通り、市道の上を路面電車みたく走ったり、住宅街を隙間なく通ったり、国道134号と共に海の真ん前を走ったり、レンガのトンネルをくぐったり、大仏が近い長谷を通ったり…と様々な光景が見られる江ノ電は色んな意味で湘南の象徴といえるでしょう。路線データは次の通りです。
【路線データ】
【全体マップ】
車両基地は極楽寺駅の西側にあり、全ての車両がここで検査を行います。
現在でこそ鉄道線として扱われていますが、戦前は軌道線として扱われていました。江ノ島~腰越で道路上を走るのはこの名残です。
各区間の開通年は次の通りです。
- 江ノ電のかつての終点だった追揚・大町の両駅は1944年に廃止とされている。
- 小田急の関連会社となったのは1953年と意外に遅く、2019年10月にようやく完全子会社となる。
- 湘南モノレールは当初江ノ電として開業する予定だった。さらに、江ノ島から西は茅ヶ崎まで延伸する計画だったらしい。
- 小田急の片瀬江ノ島駅にあった竜宮城の駅舎は実は「仮」のもので、茅ヶ崎延伸時に撤去する予定だった。
車両
車両は次の通りで、全て2両連接車とされています。大半が連結して4両編成での運転となっています。
【2両編成】
10形:1本
20形:2本
300形:1本
500形:2本
1000形:6本
2000形:3本
- 最古残の300形(305-355)は1960年の製造で、台枠だけは京王の廃車発生品なので大正時代の1926年から使い続けている。
- 唯一のVVVF車である500形はステンレス製だが、全塗装されている(同じ小田急グループだと箱根登山鉄道の3000形が該当する)。
ちなみに、江ノ電は一部で道路上を走る区間があるため、路面電車として扱われる事もあります。これは元々軌道法で建設された事に由来しており、江ノ電の資料によれば4箇所980mの区間が併用軌道とされています。
ダイヤ
基本的に藤沢~鎌倉の往復運転です。本数は曜日・時間を問わず14分間隔(4~5本/時)です。
一部は江ノ島または極楽寺発着で、車庫や電留線の有無によりこのような形を取っております。ただし、藤沢方面の終電は稲村ヶ崎行き(翌日にはそのまま鎌倉方面の始発となる)となっております。
さて、2023年のダイヤ改正によって、不変だと思われていたこれまでの運転間隔が12→14分に変わったという衝撃は記憶に新しいでしょう。
江ノ電は元来より人気が高いのですが、全線単線なので本数を増やす事が困難であり、1952年から限界ギリギリの12分間隔(5本/時)で運転して来ました。
1960年代に一旦利用客が減少したものの、その後は江ノ電をテーマにした作品が数多く作られた事もあって、特に平成以降は定期外利用客が断続的な増加傾向(特にインバウンド需要が増えてから顕著になる)となりました。
しかし、本数や編成(最長4両)をこれ以上増やす事が出来ないため、徐々に定時運行に支障をきたす事象が増えて来ました。
この事から、今年になって時間に余裕を持たせる事で正常ダイヤを確保するのを目的に、何と71年ぶりとなるダイヤ改正を実施致しました。
個人的にも江ノ電のダイヤが変わる……それどころか本数が減るというのは結構大きいニュースであり、もしこのダイヤ改正がなければこの「江ノ島電鉄」はブログリニューアル対象に入れる事はなかったでしょう(笑)。
運賃・所要時間
藤沢~鎌倉の所要時間は37分(運賃310円)です。ちなみに、JRの東海道線⇔横須賀線(大船乗り換え)で行くと15分(運賃210円)、江ノ電バスを使うと29分(運賃380円)となります。
【所要時間】
- 参考として、藤沢~片瀬江ノ島は小田急線で7分(運賃170円)であり、江の島までの距離も小田急からの方が近い。
【もし間違えたらマズいだろうシリーズ】
※所要時間が短い順に並べ替えてある。
【運賃】
- 江ノ電はICカードと切符で運賃の違いはない。
こんな感じです。ちなみに、江ノ電に乗るとこんな光景を見る事ができます。
しかし、江ノ電はとにかく混雑が凄まじい。単線なのがネックで本数が少ないってのもあるんだけど、それ以上に国道134号が渋滞するから救いようがない…。
つづく