(N068)東急電鉄の車両 | BLUEのブログ

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さて、今日は東急電鉄で現在走っている車両をピックアップしてみます。

 

東急の車両は1000系以前が「オリジナル」仕様で作られ、基本的に切妻で作られているのが特徴的です。対して3000系以降はJR東日本の通勤車仕様で作られ、先頭デザインがそれぞれの形式で異なるものとなっています。

 

順番は第1編成が落成した年をベースにしています。なお、2012年度以降に作られた車両はJ-TREC製で、形式上は旧3000系以来の東急車輌以外で作られた車両となります。ちなみに、東急の車両は300系以外がオールステンレスカーです。

 

※2023年9月26日更新

 

  軌道線

 

【300系】

 

 

東急では唯一、軌道線を走る車両。そのため、他の形式とは異なり車両全体が小さく感じられる。台車は連接台車で全長約24m。VVVF装置は他の車両とは異なり三菱電機製となっている。車体色も各車両ごとに異なり、距離が近い京王井の頭線に近い感じである。なお、この車両はセミステンレス製であり、先頭部分は普通鋼となっている。

 

この形式は運転開始が1999年であり、今後20年以上は走り続けていくであろう。

 

  鉄道線

 

【9000系シリーズ】

 

 

日本初のVVVF量産車両として登場。東急といえばこれ!という人も少なくないはずだ。かつては南北線・都営三田線への乗り入れ計画があったそうである(モータが出力不足だったため断念したとされている)。8090系よりもビード加工の具合が進化しており、見た感じでは205系に近い。とりあえず、東急で最も赤帯が似合う車両と言っても過言ではない。

 

現在は全編成が大井町線に配置され、側面の幕はフルカラーLEDに統一されている。ただし、車齢が30年以上経っている事から、今後は更新を行わずに新型車両へ置き換えとなる。離脱後はサステナ車両」として西武鉄道へ譲渡される予定。なお、9020系はつい少し前まで2000系を名乗っていた。以下、細かい内容を記述する。

 

(9000系)

本数:5両編成15本⇒合計75両

過去の走行路線:東横線みなとみらい線直通)

 

純然たるオリジナルの「9000系」。かつては8両(4M4T)で東横線を走っていたが、副都心線乗り入れ車両から外されてしまい現在に至る。大井町線転属の際は中間車3両が廃車となり、譲渡される事もなくそのまま解体されている。車端部にクロスシートが搭載されているのが特徴的。

 

一部の編成は車内が木目調になっているが機器更新は施されていない。なお、9007Fは落成時より5両で大井町線を走っている車両である。

 

(9020系)

本数:5両編成3本⇒合計15両

過去の走行路線:田園都市線半蔵門線直通)

 

1992年に導入され、かつては田園都市線で「2000系」として走っていた車両。見た目はオリジナルの9000系と全く同じなのだが下回りが異なっており、VVVF装置や地下鉄乗り入れ機器の搭載といった違いが挙げられる。ただし、10両編成3本(6M4T)という本数の少なさが影響して東武乗り入れ対応が実施されず一時は平日の限られた時間帯のみしか運用がなかった事もあった。

 

更新の際に化粧板が張り替えられたほか、VVVF装置が日立GTOから三菱SiCへ交換され、地下鉄乗り入れ機器も撤去されたと思われる。1本は当初10両のまま更新されたが、元々大井町線への転配は予定されていた。その後2020系の導入が進んで3本とも運用を離脱し、5両編成に短縮された。

 

【1000系】

 

 

日比谷線乗り入れ用車両として登場。ただし現在、8両編成は日比谷線から撤退しており、廃車になったものもあれば、長津田で改造を受けた車両もある。なお、当初から3両編成で作られた車両もあり、池上線生え抜きの車両も存在する。当初は9000系とは異なり1C8M制御であったが、現在走っている車両は全て1C4M制御に変更されている。スペック的に駅間が短い路線を走るのにふさわしい車両である。

 

日比谷線用車両は改造と同時に1500番台へ改番されて帯の色が緑色に変更され、生え抜き編成に関しても徐々に改造が施されている(旧塗装化された1013・17Fは制御装置未更新のため改番されていない)。改造によって7000系と車内や機器の共通化が実施されたがモータはそのままとなっている。18m車体だったのが功を奏し、一部の車両は一畑電車などの地方私鉄へ譲渡された。

 

【3000系】

image

 

 

209系をベースとした車両として登場した。ただ、209系を基本設計としているが、車内はドアに化粧板があったりドア上のLEDが2段式となっていたりとそれほどJRベースを主張していない。先頭デザインは切妻ではなく都営6300形タイプで、それまでの東急車とは明らかに見た目が異なり、9000系と5000系の過渡期といった印象が強い。この形式は完全なる地下鉄乗り入れ仕様であり、東急線内で見られる機会は少ない。編成によってVVVF装置が異なるが、いずれも東京メトロ9000系タイプとなっている。モータや駆動装置は東急独自規格で、このデータは5000系以降に引き継がれている。当初よりワンマン運転・ホームドア対応とされている。

 

当形式は埼玉高速線開通で東急車では初めて埼玉県に入線する車両となった。当初は6両編成(3M3T)だったが落成時より8両編成化を想定しており、3101Fはデビュー時に暫定8両編成を組成して東横線で走っていた。2021年以降になって中間新造車を2両増結しているが、5080系仕様での製造とされているため見た目の印象が異なる。

 

【5000系シリーズ】

 

 

E231系をベースとした車両として登場した。当形式は東急の標準車両とされており、この後に登場した形式も機器の互換性が考慮されている。VVVF装置はE231系の近郊型タイプであり(地下鉄対応のためソフト変更したようで、音が異なる)、見た目も先頭デザインを除くとE231系を強く感じさせるものとなっている。ただし、駆動装置やモータは3000系と同じものが使われており、さらにはドア上には16:9のワイドタイプLCDが設置されている。ドアは当初こそE231系と同じような感じになっていたが、2007年以降はドアの窓が複層化され、3000系以来の化粧版が付いている。

 

仕様によって5000系・5050系・5080系と分けられるが、基本的なスペックはE231系に準拠している。一部の車両は種別と行先表示が分かれているものがあり、編成によっては標準タイプとの混在があったりする。また、初期編成は車齢20年以上となり、E231系に準じた機器更新が施されてもおかしくはない。以下、細かい内容を解説する。

 

(5000系)

 

純然たるオリジナルの「5000系」。室内がっぽいのが最大の特徴。一部のサハは6ドアとなっていたが、現在は全て4ドアに戻っている(6ドアは5000系初の廃車になった)。その際に新造された4ドア車は室内が明るくなり、ベッドレストが追加された。このデザインは次の2020系に受け継がれている。

 

当初は田園都市線に10両×35本が投入され、8631F以降を除く全ての車両を置き換える予定だった。しかし、様々な事情があり22本に留まっている。その他の特徴は次の通り。

  • 5101Fは試作車であり、機器配置やドア間隔といった細かな部分が異なっている。ホームドアには対応している模様。
  • 5118・19・21・22Fは東横線で走っており、2017年には5122Fが青ガエルになった。
  • 一部の中間車はデハが4000系に、サハが5050系に組み込まれている。

(5050系)

 

5000系と下回りは同じだが、室内がっぽいのが最大の特徴。東横線の車両限界に合わせて若干車体幅が広くなっている。また、世界初のフルカラーLEDを搭載した形式という点も見逃せない。VVVF装置は全て日立製だが、5176F以降は従来とは異なる走行音を発する。

 

基本的には8両編成のみが在籍し、新横浜線には入線しない。その他の特徴は次の通り。

  • 5155Fは事故廃車となり、代替として5177Fが作られた。しかし、室内は5000系新造4ドア仕様であり、主要機器に全く互換性がない(5178Fも同様)。
  • 5156Fは横浜高速鉄道へ譲渡されY517Fに改番となり、塗装が全面的に変更されている。
  • サハ5576は次世代型車体「Sustina」の試験車。見た目がフラットになっているのが特徴的。
  • サハ5470~72及びサハ5570・71は田園都市線の5000系から暫定的に編入された。しかし、一向に戻される気配がない。

(4000系)

 

E233系の要素を取り入れた5050系の10両編成。ただし、暫定8両編成で運用に入る事もあり、その際には6・7号車が抜かれる。登場時はVVVF装置(日立製だがE233系に近い音を発す)を筆頭に他の5000系列との違いが多かったが、前述の5176Fの落成及びLCDの更新によってほぼ共通で扱われるようになった。

 

新横浜線開業後は東横線における唯一の全路線対応(東京メトロ車は9000系を含めても相鉄への入線がなく、相鉄車は東武・西武非対応)とあって、かなりの運用の酷使が見られる。その他の特徴は次の通り。

  • デハ4601~04は田園都市線の5000系から暫定的に編入された。そのため、同じ編成であっても走行音が異なっている。
  • 4110FはShibuya Hikarie号という特別仕様車となっており、車体幅が5000系に合わせられている。もはや5000系との差はない。
  • 4111F以降の車両は5050系を改造した上で、中間新造車2両を組み込んでいる。そのうち、4112~15Fは4・5号車がQシートである。
  • 東急ではこの形式を5050系4000番台としている。

(5080系)

 

主に目黒線で走る車両。他の5000系との大きな違いは制御装置で、VVVFがIEGT」と呼ばれる東芝独自規格とされている。車内がグレーっぽいのが特徴的で、印象だけなら最もE231系に近いかもしれない。

 

当初は6両編成だったが相鉄線直通までに8両化しており、その際には中間車2両が新造された。その他の特徴は次の通り。

  • 5181・82Fは試作車的な意味合いが強く、落成時は案内装置が3000系との同一品となっていた。
  • 5183F以降はLCDとフルカラーLEDが搭載され、他の5000系列との差が小さくなっている。
  • 新造車はデハ・サハが1両ずつとなる。ただし、デハ5489・90は6000系からダウングレード改造した上で組み込まれた。

【6000系】

 

 

E233系をベースとした車両として登場した。大井町線急行専用車と位置付けられている。下回りは5080系をベースに機器の二重化を施している。座席もそれまでの車両よりも柔らかめとなっている。この形式は先頭貫通扉はあるものの地下鉄非対応とされており、かつ8590系以来の急行型車両であるところがポイントである。…にも関わらず、起動加速度は3.3km/m/sと他の地下鉄対応車に合わせられている。また、屋根が赤くなっているのも特色として挙げる事ができる。先頭デザインはE233系+東京メトロ8000系といったところか。

 

元々は6両編成(3M3T)だったが、2017年から7両化に伴い、デハ1両×6本が追加導入された。この増備車の一部には廃車となった5000系6ドア車から部品を流用している。ただし、一部はQシート車に差し替えられ、5080系の8両化に使われた。

 

【7000系】

 

 

5000系の3ドア版として登場。ただし、5000系をベースにはしているものの実は結構仕様が異なっていて、VVVF装置はSIVと一体になったものを採用しており、2号車には車端部にクロスシートが設置されている。さらに、1号車が先頭電動車となっているのも特徴的。旧型車の7600系・7700系と区別するため、新7000系と呼ばれる事もある。この形式は東急の車両で珍しいを使っていない形式である。

 

当初は2011年までに全編成が揃うはずだった。しかし、日比谷線直通の1000系がホームドアの関係で東横線から撤退を余儀なくされ、車齢を考慮して池上線多摩川線へ転属になったため7000系増備を中断する事になった。7000系の増備が再開されたのは2017年で、これにより7600系・7700系の置き換えが完了した。

 

【2020系シリーズ】

 

 

E235系をベースとした車両として登場。形式名は東京五輪(東京2020)及び2022年に東急創業100周年を迎える事に由来している。Sustina鋼体で作られ、先頭デザインが京王新5000系・都営5500形及び静鉄A3000形に似たような感じになっている。標準車両の5000系とは全く異なり、基本的にはE235系と機器を揃えたため、ドアチャイムも含めてデッドコピー色が強い。しかし、ドアが四角くなかったり、室内が5000系新造4ドア車に合わせられたりと一応の「抵抗」はしている模様。

 

この2020系は全車単独M車とした事で、10・8・7・6・5両のいずれの編成でも適正なMT比が構成できるらしい。ただし、6000系・7000系と同様に側面下部の帯がなく、その結果東急カラーのがなくなるという光景は違和感を感じるかもしれない。今後も順次導入するとしており、2025年までに旧型車を全て置き換える予定。以下、細かい内容を解説する。

 

(2020系)

 

側面上部にはの帯が塗られており、見た目だけなら京都の烏丸線10系を連想させる。やはりE235系と同様に座席上にもLCDが設置されている。なお、全車J-TREC製である事は従来通りだが、一部編成は横浜ではなく新津で製造されており、これは東急では史上初の事例となる。新津での製造は大量投入のフラグが立ったと言ってもよい。

 

(3020系)

 

側面上部には水色の帯が塗られている。基本的には2020系と変わらないが、座席上のデジタルサイネージが省略されており、落成時よりワンマン運転に対応しているのが違いとして挙げられる。相鉄線直通に備えて8両編成で落成したが、当初は中間サハ2両を抜いた暫定6両編成(4M2T)で運転していた。

 

(6020系)

 

側面上部にはオレンジの帯が塗られている。3020系と同様にデジタルサイネージが省略されているが、落成が早かったのはこちらの方。なお、3号車は落成1年以内にQシートへ差し替えられ、元々のデハは2020系の3号車(デハ2326・27)に組み込まれた。

 


 

以上です。なお、事業用のTOQ-i(7500系)とTHE ROYAL EXPRESSに使われるマニ50形は省略しました。今後は大井町線各駅停車専用の新車を導入する予定があるほか、東横線では「Qシート」がスタートします。また、池上線の五反田駅にホームドアが設置され、その前後に何らかの車両の動きがある可能性があります。

 

今日はこれで終わります。ちなみに、東急多摩川線は「蒲蒲線」が完成したら車両はどうするのかな!?計画通りに東横線目黒線と同じ4ドアにするのか、あるいは現行と同じ3ドアにして京急空港線直通の可能性を残すのか…!?

 

つづく