TAC(Wセミナー) の司法試験部門の看板講師です。
【白羽広】
①条文を重視する姿勢は素晴らしいです。条文解説講座は全ての受験生におすすめしたいです。
②論文の書き方をはじめとして、方法論の解説がきちんとできる数少ない講師です。答練の解説講義(論文の書き方の解説)には定評があります。本来は、こういった受験生の真の需要(=実質的需要)に応える能力を持った、受験界でも数少ない優れた講師だと思います。
※①②③のような特徴が全面に出ている状態を「白羽広」と呼んでおきたいです。
③(実務はやっているんでしょうか・・)印象としては講師に専念しているように見えます。片手間でやっている弁護士講師と違い、総じてプロの仕事を感じさせます。
【黒羽広】
①トークレベルは低いです。話すのが異様に遅く、声に若々しさがありません。また、一度話した内容を何度も繰り返すので、くど過ぎて飽きてくるところがあります。
②旧司と新司の違いをことさらに強調する典型的なタイプです。新司の難しさを過度に強調する趣味的かつ営業的な姿勢には全く賛成できません。
こういった、受験生の課題(やるべきこと)を過度に高く見積もる傾向がある講師は、現在の受験生の現実的なレベル、および彼らが本当に必要としている実質的需要が何かを見誤っていると思います。
あるいは全てを承知の上で、受験生にとって本来は不要な需要(=形式的需要)に、こんなものは不要だと知りつつ応えているのかもしれません。
前者なら受験生を見る目がないと言わざるを得ませんし、後者ならあまり褒められた話ではありません。
※特に②とか③の特徴が出てしまっている状態を「黒羽広」と呼んでおきたいです。
③藤田民訴解析講座を聴いたことがありますが、まったく趣味的としか言いようのない講義でした。
きっと受講生の9割は、基本的な定義も満足に言えないままこういうのを聴いているのでしょう。こういうのは聴くほうにも責任がありますが、送り手の共犯的な責任も無視できません。その他、演習書系の講座などを多数担当していますが、おそらく全部似たようなものでしょう。
受験生は、こういう「趣味」に走る前に、本当にやるべきことがないのかを真摯に反省すべきです。
★ちなみに、今回のエントリーで述べた「実質的需要」と「形式的需要」という言葉は、私が作った造語で、特に一般的な言葉ではありません。受験生の中に矛盾したまま併存しているこの実質的需要と形式的需要について、明日のエントリー(実質的需要と形式的需要 )で引き続き論じます。