TAC(Wセミナー) | 司法試験情報局(LAW-WAVE)

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元はWセミナー(早稲田セミナー)という予備校でした。

独特なキャラの学院長の下、かなり個性的な予備校でした。

 

今はTACに買収されて学院長も代わり、社の方針なのでしょう、他校に比べて無機質なキャラになりました。「Wセミナー」という予備校名は、名称としてのみ残っているようです。

 

基幹講座主体で、全体のメニューが少なめなのが特徴です。

大きな講座ばかりなので、敷居が高くて、ちょっと受講してみようという感じになりにくいのが残念です。

 

HPをみても、ほとんどの場合、記載されているのは個々の講座ではなく、「○○コース」みたいなものばかりで、どのような講座があるのか、一見するだけではよく分かりません。

 

講座の内容説明やスケジュールについても、HPの記載の仕方が、他校に比べて分かりにくいです。

予備校サイドが欲しいもの(受講料など)は記載されていても、受講生サイドが欲しい情報は載っていない。そんな印象を受けます。

 

こういうところには、TACの来歴が現れているのだと思われます。

 

TACは、比較的やさしめの資格試験を手がけてきた予備校です。

簿記、行政書士、社労士といったやさしめの資格試験は、せいぜい1~2年の勉強でで片が付きます。

 

こういった試験では、受講生は講座選択に際して、司法試験のように吟味に吟味を重ねて予備校や講師を選ぶようなことはしません。もっとざっくりと、「この予備校」「このコース」という感じで、文字通りコース料理のような感じで、細かいことは気にせずに受講を決めてしまいます。

 

予備校サイドも、こういった受講生のざっくりとした需要に対して、あくまでもざっくりと応えるのです。

 

たとえば、司法試験ではありえないことですが、他資格では講師欄に講師名の記載がないことが多々あります。司法試験では、誰が講義をするのかは、講義内容と同じくらい重要なことなのに、です。

 

他資格では、誰が講義するのかはそこまでの重要事項ではありません。したがって、講師欄に名前を記載する必要がないこともあるわけです。受講生サイドも、講師が誰なのかといった「細かいこと」は、あまり気にしないことが多いと思います。

 

このように、受講生が、予備校や講師に強いこだわりを持たないのが、やさしめの資格試験です。

 

私も簿記講座を3級~1級までLECで受講したことがあるので、その感覚はよくわかるつもりです。

 

TACは、こういったやさしめの資格試験の感覚で、司法試験を捉えているようです。

 

ちなみに、辰已・伊藤塾・LECは、現在は他資格も手掛けているとはいえ、それぞれ司法試験を原点とした予備校です。

 

その中でTACだけが、他資格の大手として現在の地位を築いた(司法試験には近年進出してきた)存在です。この点が、TACを他校と毛並みの違う予備校にしている気がします。

 

といっても、通常の資格試験予備校を基準にすれば、むしろTACのほうが普通の予備校なのですが…。