辰已法律研究所 | 司法試験情報局(LAW-WAVE)

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司法試験界の老舗予備校。

大昔は市ヶ谷→大久保に校舎があったようです。

現在は高田馬場に本校を置いています。

 

HPには、パンフレットの紙面をそのまま画像化して載せてあり、講座の詳細が確認しやすいです。

この点は非常にすばらしいと思います。

 

講座は、入門講座よりも短答・論文向けの実践的な講座(中上級講座)が主体です。

(スタンダード論文答練[通称:スタ論]などが有名)

 

もっとも、最近はエースの西口講師 に入門を担当させたりしています。

昔から基本書解析講座のようなインプット講座も得意としています。

 

講師は、他校と違い、実務=主」「講師業=従」とした弁護士講師が主体となっています。

 

辰已の特徴として、旧司時代から学者に好かれる予備校だった点が挙げられます。

ロー時代になってさすがに学者の講義は減りましたが、旧司時代は、なぜか辰已でだけ、元司法試験委員をはじめとする並み居る教授陣が講義を引き受けていた事実があります。多くの学者から、辰已だけは別、という扱いを受けていたわけです。

 

このような経緯からでしょうか、大学組織との内容的・理念的連携が重要になってきたロースクール時代に入ってから、特に元気がいいようにみえます。

 

もう一つの特徴ですが、他校に比べて新司法試験組の講師を重用している点が挙げられます。

他校と同様、辰已もつい最近までは、講師は旧司組の弁護士が主体でした。それが近年、多くの講師をロースクール経由の新司組講師に入れ替えています。他校よりもその流れは積極的です。

 

他の予備校では、講師業を主とする専属講師たちが実質的に講座運営の実権を握っていますし、その専属講師たちのほとんどは旧司組です。したがって、他校では、旧司組の講師を主体とする現体制を大きく動かすことは、少なくともしばらくは難しいでしょう。

 

そんな中で、辰已はずいぶん思い切った選択をしたなと思います。

 

私個人は、辰已のの選択は間違っていたと考えています。

なぜなら、一番肝心の講師の質が、旧試時代に比べて著しく落ちたからです。

 

現在、多くの大学や中高では、昔とは比べものにならないくらい多くの非常勤講師が授業をしています。

最近では、公立の小学校でさえ非常勤講師は珍しくありません。

 

このようなとにかく人を安く使えばいいという発想によって得られるのは、ただただ経費の節減のみです。

 

こういうことを繰り返していれば、肝心の講義の質は低下していくに決まっています。

この自然の法則に逆らえる学校があるとは思えません。

 

辰已は、今の方針を継続するつもりならば、時間をかけて少しずつ凋落していくことになるでしょう。

何より受験生自身が、自らの利益にかけて、このような低品質の講義を提供する予備校を凋落させていかなければならないと思います。