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Minus Red Equal...【スザルル】

>切り愛スザルルです。。。orz







僕らは今、愛し合ってる。


俺たちは今、慈しみ合っている。





ルルーシュの右手には濡れた剃刀がある。それを濡らす水は、もちろん赤。


スザクは右手でいつものナイフを握っている。向かい合い微笑み合う俺たちは、互いに左腕を差し出して。





—ああ、とても










安らかだ。










肌を滑り床を濡らす朱は、混じり合い既にどちらがどちらのものなのかわからなくなっていた。
スザクの握るナイフは酷く切れ味が良くて、そのくせ傷痕が消えないように、傷が塞がり難いように加工されている。
たくさんの窮地を一緒に潜り抜けたそれは、一体幾人の血を吸ったのだろう。
少なくとも、彼自身の血はとうに染み込んでいるだろう。
対するルルーシュが手にしているのは、美容師が扱うような折り畳み式の剃刀。
ナナリーやロロの、時には自分自身の髪を整える為に買った筈のそれは、何時の間にか肌を刻む道具へと変わった。
馬鹿馬鹿しいとさえ思っていた行為に縋り依存する、最近では其れをしなければ眠ることさえ出来ない。
あまりにも無価値で、あまりにも有意義な誘惑。
ヒトリではなくフタリでするのは初めてで、彼等はひどく甘く微笑い合う。

「…ね、ルルーシュの血ってすぐに冷えちゃうんだね。何でだろ、薄いのかな?」
肌を覆いそうな紅を指先で撫でて、スザクが笑う。
「さあな、血液の濃度と温度に関係があるのか迄は興味も無いし。外に流れ出せば冷めるのは当たり前なんじゃないか?」
いつものシニカルな笑みを唇に乗せ、剃刀を握ったままの右手で向かい合うスザクの腕を撫で。
「もう、あちこち乾いてるんだな。血液濃度が関係あるなら凝固の早さなんじゃないか?」
かもね、と微笑ったスザクのナイフが、白い肌を斜めに裂く。
じわっ、と、一瞬の間を置いてから滲み溢れる紅は、さらりと滑らかな皮膚をなぞり床に落ちた。
「……あまり遊んでると、明日に差し支えるな…」
つうと流れる紅を見詰めてルルーシュは呟き、言葉に反して健康的に日焼けした皮膚を刃で撫でる。
「ほんとだね。そろそろ寝ておかないと…僕まで居眠りしそうだ」
すうっ、と引かれた線をなぞるように、痕を追う…球が膨らみ弾けるように、ゆっくりと滲む紅。
「…でも、もうちょっとだけ、こうしていたいかな…」
柔らかく微笑んで、スザクがルルーシュを見る。
眠くなったらすぐ寝られる、今の自分達はそんな状態には無いと云うのに、肌を服を床をシーツを染めてゆく行為をやめる気になれない。
「せっかく二人で遊べるんだ、ずっと続けたいのも仕方ないだろ?」
ルルーシュも幸せそうな微笑みを浮かべ、確認するように小首を傾げる。
「ヒトリでしても、すっきりはするけど…」
「フタリの方が、楽しめるもんね。」
前半と後半で言葉を分かち合い、同じ癖があって良かったと笑う。
常に刃物を持ち歩き、何かあれば己が肌を切り裂く癖。
痛みと流れる血汐を確認して、ようやく自分の生命を認識できる…そんな、悪癖。
世間一般では蔓延しているにもかかわらず酷く嫌遠されてしまうそれを、続けながら生きてきたのだと互いが知ったのはほんの偶然。
たまたま同じ日に、たまたま同じ左腕に包帯を巻いていて、たまたま其れに気が付いて。


『…もしかして、僕と、お揃い?』

『一緒、だな…たぶん』

『何使ってる?』

『……剃刀だよ、俺のは』


経験者以外が聞いても、もしかして、くらいにしか察することの出来ない会話。
『お揃い』。『一緒』。
其れが同じ行為を示した言葉か否かは、試した者にしかわからない。
死を望み失敗したのではなく、自らの生を確認するために自傷を行った…
理解され難いその癖を、親友であり恋人でもある自分達二人が揃って隠していただなんてと不似合いな明るさで笑い合った。


それから、ふと。
『フタリでしたらどうなるか』を試してみたくなったのは、抱き合った後…深夜のことで。
明かりを少し落とした部屋に刹那、あ、と小さな声が上がった。
「どうしよ…ちょっと深すぎたかも。ごめんルルーシュ」
手元が狂ったと暢気に呟くスザクに、ルルーシュも落ち着いた声で応える。
「ん…これだと、手当てしないと少しまずいか…」
溜息を吐いてちらと時計を見遣る。午前3時をだいぶ過ぎたと教える、針。
「…手当て、面倒だな…」
時刻を確認した途端に怠さに包まれて、ルルーシュはぱちんと剃刀を閉じる。
大事な『道具』の手入れすら億劫だと言わんばかりの態度に、スザクが苦笑した。
「後始末が面倒なのが、これの難点だよね…」
ごめん、とキスをひとつ落として、スザクはルルーシュの腕をとる。
「ん…スザク?」
離れた唇に不満の吐息を漏らすルルーシュに、スザクは再度ごめんと呟いて。
「…さっきから、舐めてみたかったんだよね…」
痛かったらごめんねと笑って、血塗れの腕を丹念に舐める。
「…別に、痛くはないけど…」
美味いものでもないだろうにと眉をひそめるルルーシュの、その唇は天然の朱に塗れたキスで塞がれた。
「…美味しいからおすそ分け…、って言うのも変だけどね。元々ルルーシュのだし」
せっかくいい気分だし、このまま寝ちゃおうか?
白い痩身をベッドに押し倒し、翡翠の瞳が笑う。
まだ止まっていない出血も、血液だけではない体液に汚れたシーツも気にしない。
互いの匂いに包まれて、彼らは眼を閉じた。


——とても、安らかに。









>なんかリバっぽかったので押し倒しましたw
もう血まみれの腕のままで第2ラウンd←殴

Lesson-3-【スザルルSS】

「…っや、それっ、やだ…ぁっ」
乱れたシーツの上に、黒髪が舞う。
くちゅんと濡れた音が響く度にそれは揺れ、切羽詰まったような声が上がる。
「や、っは…ぁっ!」
甘ったるく掠れているくせに嫌を繰り返すルルーシュの声、彼の脚間に顔を伏せたまま、スザクは眉をひそめた。
ちろりと縊れを舐め上げてやると、悲鳴とともに白い脚が痙攣する。
「や、んっ!も…ゃっ、」
震える手はスザクの髪に絡み、細い腰はねだるように揺れているくせに、喘ぐルルーシュは嫌だとばかり口にする。
気に食わない、どうしても。
別に無理矢理コトに及んでいるわけでもないし、先ずは悦楽を覚えさせようと理性を総動員して最後の一線を踏み止まって居るのに。
細い躯は覚え始めた快楽に震え、もっとキモチヨクしてと素直に訴えてくるのに。
(…イヤ、イヤって)
性的なコトには殆ど興味を示さずに暮らしてきたルルーシュが、
脳を侵す快楽への恐怖心がどうしても拭えないらしいルルーシュが、
刺激を与える度に口にする「イヤ」が反射的なものであるのは勿論解っている。
頭では。
ルルーシュの中で『きもちいい』が『こわい』とリンクしてしまっているのも解る、理性を侵食していく快楽が彼にとって『何も考えられなくなる』という恐怖に彩られてしまうのも。
知っている、解っている、『頭』では。
覚えたての快感に怯えながらも流されてゆく、そんな姿がとても可愛らしく思いもする。
吐息も声も瞳すらもとろとろに蕩けて、甘い蜜のようで、どうしようもなく愛しいと感じている。
それでも、否、だからこそ。
どんなに頭で理解していても、その拒絶の言葉が腹立たしいのだ。
理性もプライドも全部忘れて『スザクが与える快楽』に酔って溺れて欲しい、素直に『きもちいい』と言って欲しい…そう願ってしまうのは男として恋人として当たり前のことであって、我儘ではない筈だ。
「っひぁ!ゃ、あ…っ」
腰骨を指でなぞると痩身が大きく跳ね、スザクが口に含んでいる性器からは蜜が滲む。
でも。
(また…やだ、って言った)
本心からやめてほしいと言っているのではなくても、恋人である自分が与える感覚に対してこう何度も拒絶の言葉を口にされればやはりイラッとしてしまう。
それこそ目茶苦茶にしてしまいたい、彼が意識を手放すくらい抱き潰してしまいたいと叫ぶ自分を必死で抑えているのに。
(絶対理不尽だ、こんなの)
初なのにも程がある、恋人であるスザクしか見ていないのだからもっと乱れてくれたって良い筈だし、いい加減慣れてくれてもいいじゃないか。
大体痛いことは何もしてないし、必死で理性を掻き集めて優しく優しく気持ち良さだけを感じられるようにしているし、
(ていうかルルーシュから僕に何かしてくれた事、ないし!)
恥ずかしがってキスさえ仕掛けてこない恋人の態度に一瞬ムッとして、咥えたそれに少し強く歯を立ててしまった瞬間。
「くぁっ、ふぁぁぁ…っ!」
聞いたことがないくらい艶やかな声と共に全身を痙攣させたルルーシュが、不意に果てた。
(えっ)
今の刺激は明らかに強すぎた筈で痛いくらいだった筈で、いや寧ろ痛かっただろうと思うのに今の声は反応は、
(ルルーシュの声、だよね…?)
自分の耳を疑うけれど、スザクの口中には確かにルルーシュが達した証である精液があって。
ルルーシュのそれに抵抗なんて無いからいつものように飲み込んで、まあそれはいつも通り『ルルーシュのだからやっぱり美味しい』と感じたのだけれど、
顔を上げると、なんだかとても驚いた表情のルルーシュと目があった。
「…っは、はぁ…っ…ぃ、」
「え…?」
訪れた絶頂に息切れして、口をぱくぱくさせながらルルーシュが何か言おうとしている。
乱れきった呼吸に翻弄されて言葉に為らないのだろう、焦れたように眉を寄せ、まだ震えている手を喉元に当てて深呼吸を試みているが…悲しいかな、肩で息をしている状態から抜け出すことができないらしい。
「だ、大丈夫…?」
無理しない方がいいよ、と声をかけてみるが、涙目のまま首を横に振られて途方に暮れてしまう。
(…取り敢えず…息整うまで待たないとだよね…)
背中でもさすってやった方が良いだろうかと思うのだが、喉を反らして酸素を取り込もうと必死になっているルルーシュの片手はスザクの頭に乗ったままで、ぎゅっと髪を掴んでいるから動くに動けなくて。
(ちょっと痛い…ていうか、今の体勢相当ヤらしいんだけど…)
わかってるのかなぁ、と溜息を吐く、いっそ目の毒な光景に股間が疼いて仕方ない。
少し視線を下ろせば無防備に晒されたルルーシュの脚間、汗にしっとりと濡れた肌とか自分がちりばめた鬱血痕とか…薄い芝生や少し萎えた性器までがはっきりと見えるこの状況は、正直結構心臓に悪い。
「る、ルルーシュ…?大、丈夫?」
「………んっ…」
微かだが呼吸が落ち着いてきたのだろう。ルルーシュが髪に絡めた指を外し、潤んだ眼でスザクを見た。
「…いま…何、したん…だ?」
「え……」
脚間に居座ったままのスザクを蕩けた瞳で眺めながら、ルルーシュは独り言のように呟く。
「なん、か…凄かった……いま」
朱く染まった頬を生理的な涙で濡らし、熱い吐気を漏らすルルーシュに、スザクは頭がくらくらする程の衝撃を感じていた。
(ルルーシュって…ちょっと、痛いくらいのが…感じるの、かな…?)
達したせいで半分萎えてしまった性器を掴んだまま、しばし考えて。
「ルルーシュ…ごめんね?」
一言声をかけて、スザクは右手の指を、初めて触れてから今まで、ずっと触れなかった狭間に伸ばした。
「…っ!?やっ、なに…すっ…」
垂れ落ちた先走りの蜜を掬い、其処に…自分以外の誰も触れたことがない筈の蕾に塗り込めると、そろりと人差し指の先に力を込めてみる。
「………っ!?すざ、待っ…いた、ぁ…っ」
びくんと躯を跳ね上がらせたルルーシュが、小さく悲鳴を上げた。
ぽろりと紫の瞳から涙が零れて、震える手が制止を求めてスザクの髪をまた、掴む。
「すざ、く…っ!そこ、ダメ……やだぁっ……!」
感じているのが痛みと異物感だけなのか、すっかり惑乱しているルルーシュからは読み取ることができなくて、スザクは観察するようにルルーシュを見詰めながら人差し指を埋めていく。
体温の低さと比べて熱い、狭い内壁が心地良い。
「………っ!………ぁ…っ」
ふと視線が絡んだとき。
紫の瞳が堪え難い程の恐怖を宿しているのが、スザクにはよく解った。
痛みだけを感じているのではなく、ただただ「知らない行為」をされることへの恐怖が、彼の瞳と…震える粘膜から、伝わってくる。
溜息を吐いて、スザクはゆっくりと秘所から指を抜き去った。
「……ごめん、まだ…こわい、よね?」
「………す、まな…」
ぽたぽたと涙を溢れさせたまま、ルルーシュが小さく頭を下げた。
平気だよとスザクは微笑む。
正直な話、受け身すぎるルルーシュの態度は辛くて仕方なかったけれど、できるかぎりの優しい微笑を浮かべて恋人を見詰めた。
「大丈夫…ちょっとずつ、進んでいこう?」
少しだけでも、今日はルルーシュの内部に触れることが出来た。だから平気だと笑って、スザクはルルーシュの黒髪を優しく撫でる。
すまなそうに目を伏せて、ルルーシュは頷いた。
「すまない……」
呟くように謝罪をする恋人の健気さが愛しくて、きゅっと細い躯を抱きしめる。
生殺しのままできつい自分を悟らせないように、柔らかく微笑ってスザクは言った。
「まだ、我慢できるから…平気だから」
弱い痛みなら逆に感じてくれるの、見つけちゃったし。
言葉の後半はそろりと飲み込んで、スザクはルルーシュの頬にキスを落とす。
「…大好きだよ…ルルーシュ」
恋人は、無言のままスザクに頬を擦り寄せた。












>だいぶ前から書きかけで埋もれていたため続き書きました。
脳内設定が固まり過ぎてて進むに進めてないよ。。。初夜は漫画で描くよ。。。描きたいから。