GET LOST! -24ページ目

涙色の海

大切な人を想うたびにあふれ出す涙色のしずく
空を染めるそれはとてもとても重くて甘いしずく
あなたの心に降り注いで青く大きな海を広げて
何処までも歩いていける浅い海は空を映す


そのかなたへと歩き出すあなたはまるで
空の上を歩くようで美しく身軽で儚い


私があなたのそばに居られるならいつまでも行こう
けれどそれではあなたはきっと立ち止まってしまうから
その瞳はずっと未来を見つめていて
振り向かないで、私はいつも平行な場所で


ずっと見守っているから

エンドレス・メリーゴーランド

この空間を捻じ曲げて
はち切れそうなほど苦しい思い
その歪んだ青空の隙間へ
放ってみたらどうなるだろう


時の流れが狂い始め
いつしか自分だけ彷徨い歩く
感覚を間違える
痛みはやがて快楽へと化す


深く脈を打つ心臓の音色
優しく肌を這う綺麗な血液
全てから娶ってしまえば
この空はやがて夕焼けに染まり始める


季節が過ぎるごとに僕は
この世界から切り離されて
いつか感じた大切なあなたも
僕を苦しめる最大の凶器


足取りは軽い
スキップを繰り返す
声がかれるまで歌う歌は
歪んだ空を青く染める


あぁ終わらない連鎖

Heat waves

夏の風はもうすぐ消えてしまう
冷たい感覚を肌に覚えた
空は鮮やかに色づくけれど
あなたはもう風とともに僕に背を向ける


焼け付く陽炎のようにあなたは
鮮やかに消えてゆく
目の眩むような日差しを纏ったまま
振り返らずに


手を伸ばせばこの指先さえ揺らめき溶ける
あなたはもう帰らない
壊れてしまった風景


呼ぶ声はまるで僕では無いようで
呟くように毀れだした無意味な言葉
夏とともに過ぎ去るあなたには届くはずも無く


孤独の切なさを写す秋がもう
僕のもとには来てしまう
かすれた声は届かない
陽炎に消えて