小山が、東日本大震災で犠牲になった天国の亡き祖父に捧げる供養弾! | 己の信念を貫く競馬予想

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広島 000 040 000 4

中日 130 000 01X 5


(広) 今村、H上野、●梅津、H青木、シュルツ-倉

(中) 川井、H平井、H小林正、H河原、○浅尾、S岩瀬-小山、谷繁


本塁打

(中) 小山1号3ラン(今村)




ドラゴンズが、今日も接戦をモノにして今シーズン5度目となる1点差での勝利!

4月に挙げた6勝のうちの5勝が1点差で競り勝った試合なので、昨年同様いかにドラゴンズが僅差になると強いかというのがうかがい知れますね。


ただ、勝つには勝ちましたが先に4点も取ってもらいながら一度は同点に追いつかれて、何とか再び突き放したので、勝ち方としてはあまり納得していません。

とにかく、どうしても落とせない試合だったからそのまま時間切れとなって引き分けてしまうのではなく、勝てたということに意味がありますね。



ドラゴンズが、どうしても今日の試合で負けられなかったという理由は、今季初スタメンとなった小山のためにも、チーム一丸となって絶対に勝利を掴み取る必要があったんです。

その小山の第1打席、1点をリードした2回表の1死一、二塁というチャンスで打順が回ってきました。

ピッチャーの広島先発・今村が投じた初球、甘く入ったストレートを何も考えずに無心で振り抜くと、ナゴヤドームに快音を残してレフト方向へ。

打球はそのまま切れずに、ポールの右へと吸い込まれていって歓声が湧き上がるスタンド。

一塁を回ったところで、右の拳をグッと握り締めながらダイヤモンドを一周して、喜びを表現した小山。


2009年5月12日に岐阜・長良川球場で行われたヤクルト戦で一場からプロ入り初アーチを放って以来、通算2本目のホームランとなる3ランが飛び出して、ドラゴンズが一気に4点のリードを奪いました。

マスクを被っても、4回までは同い年の川井を好リードして無失点に導いて守備でもチームに貢献。

3回には1死一塁という場面で、今村のバントを判断よく二塁へ送球して見事に併殺を完成させました。


移籍3年目になる小山にとって、今季はいつもの年とは全く違うシーズンになることは間違いありません。

3月11日に東日本を襲った大地震で、宮城県石巻市に住む祖父の高司さんが亡くなられました。


それだけに、開幕1軍でスタートした今シーズンはいろんな想いを背負って迎えた特別な一年の幕開けだったんです。

正捕手の谷繁の休養ということもあって、今季初スタメンとなった試合の初打席の初球、邪念を一切払ってバッターボックスに向かった結果は神様からのご褒美、いや天国のおじいちゃんが打たせてくれた最高のホームランとなりました。


東日本大震災から51日が経過しましたが、実家も被災した小山にとってはまだ心の傷もまだ癒えていないだろうし、野球をやれる状況にあるのかどうかも分かりません。

それでも、プロ野球選手としての責務を懸命に全うしようとしている姿には胸を打たれましたね。

このホームランも祖父への供養になったと思うし、おじいちゃんも天国で孫の活躍を喜んでくれているでしょう。

ヒーローインタビューでは、常に笑顔で気丈に振舞って涙こそ見せませんでしたが、言葉を詰まらせるようなシーンもありました。


流した涙一粒一粒が一生の宝物

(写真:ドラゴンズ公式ブログより、ヒーローインタビューを受ける小山)



一時は同点に追いつかれたドラゴンズでしたが、8回裏に先頭の井端がフルカウントからライト前へ運んで出塁。

広島のピッチャーは左の青木へとスイッチして、無死一塁という場面で今日ノーヒットの森野には、なんとバントのサイン。

初球は失敗するも、2球目でピッチャーの前へと転がして去年7月20日の横浜戦以来となる犠打を成功。

1死二塁と、勝ち越しのランナーを得点圏に進めて4番の和田という願ってもない状況を作って、広島はさらにピッチャーをシュルツへと交代。

ドラゴンズ勝利へのおぜん立てはキッチリ整って、和田のカウントは2ボール2ストライク。


5球目のスライダーが甘く入ったところを、不振とはいえ去年のセ・リーグMVPが見逃すはずはありませんでした。

思い切り引っ張ると、前進守備だったレフトの頭上を楽々と越えてフェンスを直撃。

その間に、二塁ランナーの井端が三塁を回って勝ち越しのホームを踏んで、どうしても欲しかった待望の決勝点が生まれました。


3番の森野にバントのサインを命じたのが全てだったような気はしていますが、やっぱりここぞという場面で決めるのは4番しかいないということですね。

森野は初回の無死一、三塁という先制のチャンスでダブルプレーに倒れて、その間に1点は奪ったものの、打点も付かずにいいところは全くありませんでした。

バントのできる3番打者という点では采配を揮う方にとっての使い勝手はいいと思いますが、年に一度あるかないかという苦肉の策としか言いようがないでしょうね。



前回登板の神宮球場でのヤクルト戦から中8日の間隔で先発した川井は、4回までは非の打ちどころのないような文句なしのピッチングで、4点の援護をもらった時点でこの試合はもらったと思いました。

ところが勝ち投手の権利が懸かった5回に突如、別人のように崩れだしてトレーシー、栗原に連続四球を与えてしまい暗雲が立ち込めます。


続く岩本は空振りの三振に仕留めて1死とするも、今日スタメンの井生にレフト前ヒットでつながれて満塁のピンチ。

この場面で、倉は内角ストレートを打たせてサードゴロに打ち取って、注文通りのゲッツーかと思われました。

ところが、これをサードの森野がグラブにはじいてしまい、打球は外野まで到達。

まさかのエラーで2人の走者の生還を許してしまい、リードは2点に縮まると次の代打・小窪にはタイムリーを浴びて1点差。

打順トップの梵は、セカンドゴロで二塁封殺の間にアウトを一つ奪うのが精一杯で、2死一、三塁。

この場面でバッターは2番の東出となって、1ストライクからの2球目の投球がワンバウンド。

これをキャッチャーの小山が逸らしている間に、三塁ランナーの倉が突っ込んでホームへ。

小山は急いでホームへ送球して、クロスプレーは際どいタイミングとなるもセーフとなってしまい、同点。

最後は川井のワイルドピッチという思いがけない形で、試合が振り出しに戻ってしまいました。


ゲーム序盤は、140㌔台の右打者の内角にカット気味に食い込むストレートに、100㌔台のカーブを組み合わせて、緩急自在のピッチングで的を絞らせずに内野ゴロの山を築いていた川井。

しかし、5回に変調していきなり続けて四球を出してしまったのは川井の反省点ですが、昨日に続いて大量失点の原因となってしまったのは味方のエラーでしたね。

あの場面でしっかりゲッツーを取っていれば、こんなに難しい試合にはならなくて済んだのだから、ミスが致命傷になりかねませんでした。


あと、梵のセカンドゴロのシーンは一塁ランナーが逆を突かれて一旦、一塁へ戻ろうとしていたのだから、井端は先に二塁へ投げるのではなくファーストへ送球しておけばゲッツーを取れたかもしれませんね。

まさに一瞬の判断だし、結果論になってしまうから井端のプレーに問題があったとは思いません。



結局、ドラゴンズが毎回のように1点差の競り合いを制している要因はどこにあるのかというと、豊富なリリーバーの働きが大きいんですよね。

6回には2番手の平井が先頭の廣瀬に死球を与えるも、4番のトレーシーをセンターフライ、栗原にセンター前ヒットを打たれたところでピッチャーを左の小林正へ。

その小林は岩本を空振り三振に切って取ったところで、ワンポイントでさらに右の河原を投入。

そして、代打の前田智をセンターフライに打ち取ってピンチの芽を摘み取りました。


7回も河原が3者凡退で広島の攻撃を片付けると、8回は浅尾が2死二、三塁というピンチを招きながら無失点に抑えて、味方の勝ち越し劇を呼び込みましたね。

河原はベテランの味を存分に発揮して、球速は落ちてもバッターを手玉に取る術を知っている老練なピッチングは若手のお手本そのものでした。

現在は高橋が故障して、浅尾の前を投げるピッチャー不在という状況ですが、この人がいれば安心ですね。


逆に浅尾はフォークボールに、いつものような精度を欠いて調子は悪かったように見えたものの、それでも抑えてしまうのがすごいところで、今季初勝利が転がり込んできました。


最終回は、岩瀬が今シーズン一番の出来といってもいいような貫禄の3人締めで今シーズン3セーブ目。

伝家の宝刀・スライダーがいつも以上にキレていたし、今日の岩瀬は打たれる気配がありませんでした。

天谷、倉から連続三振を奪ったシーンなんかは、全盛期を髣髴とさせるような往年の岩瀬の姿を見ているようでしたね。




明日からは月も替わって5月になるので、気持ちを入れ替えて再スタートを切りたいところです。

4月の成績は5勝6敗1分けと思っていたよりも悪くは無かったから、来月こそは勝ち越しましょう!


ドラゴンズの明日の先発は中4日でネルソンでしょうが、相手の広島はルーキー・福井でしょうね。

話題のハンカチ世代のピッチャーを打ち込んで、5月の巻き返しに期待しましょう!