[ ライフ ] 頭のいい人ほどSNS上の悪口や批判に全く反応しない理由 | 執爺の記憶帳

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元・(自称) 古株モンスターハンターの拙者が、毎日の出来事やネットの記事などで見つけた、ちょっとした情報 (アニメ・特撮・食玩 etc.) などを不定期に書いていくブログであります。

 数日放置すればほとんどの炎上は収まる
 精神科医 「頭のいい人ほどSNS上の悪口や批判に全く反応しない理由」
* PRESENTS Online (5月3日) より *

 PRESENTS Online 掲載

 SNSの投稿に気持ちをかき乱されたら何を考えるべきか。

 精神科医の藤野智哉さんは、SNS上の悪口や批判には最も注意しなければならないが、数日放置しておけばほとんどの炎上は収まる。
 ネット上では次から次に新しい話題が提供される。
「誰でも15分は世界的な有名人になれる」 という言葉があるが、逆を返せば世界が自分に注目してくれるのはその程度ということ。
 良くも悪くも他人はそんなにあなたに興味を持っていない」 という──。

 ※ 本稿は、藤野智哉『 「そのままの自分」 を生きてみる 精神科医が教える心がラクになるコツ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン) の一部を再編集したものです。


■ ネットから距離をとったほうがいいタイミング

「他人とのかかわり」 というときに、今の時代、気をつけたほうがいいのはSNSです。

「みんなSNSに反応しすぎ」 と思ったりします。

「自分のポストにネガティヴなコメントがついて凹んだ」
「勝手にグループLINEを作られて通知が面倒」
「インスタのキラキラ女子にモヤモヤしてしまう」

 こんなふうに、SNSで心がざわつくことって少なくないのではないでしょうか。

 幸せそうな人と自分を比べてしまったり、ネガティブな言葉に心が傷ついたり、自分でも気づかないうちにじわじわとダメージを受けてしまったりします。

 でもね、幸せをわざわざアピールしてのは “ 満たされていない人 “ です。

 他人の幸せを数えて妬むより、自分の幸せを数えましょう。

 ネガティブな言葉がしんどくなったら、しばらく距離をとってもいい。
「SNSを見るのは1日○分以内」 と決めるなど、できるだけ減らしてみてください。

 たかがSNSを、 「たかがSNS」 と “ 感じられなくなった “ ときは、ネットから距離をとったほうがいいタイミングです。

 たかがSNSです。
 だって、スマホの電源を落としたら “ そこでおしまい “ ですからね。
 それなのに、けっこうダメージを受けてしまう人も多かったりします。


■ SNS上の悪口や批判にはリアクションしない

 それと 「SNSは自分の全部を見せている場所じゃない」 という感覚も大事です。

 SNSのあなたは、あなたそのものではありません。
 一部の文章、一部の写真だけが公開されているSNSを見て、あなたのことを理解できるわけがないんです。

 こう思えないとしたら、人生においてSNSの比重が高すぎるかもしれません。

 そんなときは、リアルの世界を増やすのも手です。
 友人と合う機会や仕事の飲み会、なんでもいいですが “ リアルの世界 “ でつながる機会を増やすことです。


 リアルでのつながりが増えれば、SNSの比重が減ってきて、そんなに気にならなくなるかもしれません。

 そして、SNS上の悪口や批判には最も注意してください。

 たとえば、SNSに書いた言葉に突然批判的な言葉が返ってくると、びっくりして反論したくなるかもしれませんが、 “ リアクションしない “ のがいちばんです。
「反論しなきゃ」 などと思わなくていいです。

 僕自身の話をすれば、4年もX (旧Twitter) をやっているので、炎上したこともあれば、炎上した人を何度も見てきました。
 そこから言えるのは、 「数日放置しておけばほとんどの炎上は収まる」 ということです。

 ネット上では次から次に新しい話題が提供されます。
「誰でも15分は世界的な有名人になれる」 という言葉がありますが、逆を返せば世界が自分に注目してくれるのは “ その程度 “ ということ。
 良くも悪くも他人はそんなに “ あなた “ に興味を持っていません。

 傷つけようとしてくる人には、傷ついていないふりを。

 悪口を言ってくる人にはスルーでOKです。


■ 出来事や事実をジャッジする 「スキーマ」

 何気ないSNSのコメントを読んだり、一枚の写真を見ただけで、なんとなくイヤな感じがしたり、胸がキュッとなることがあるという人がいます。

・楽しそうに働いているポストを見たり、やりがいのある仕事について語っているポストを見ると落ち込んでしまう。

・高級ランチやおしゃれなごはんがあふれたインスタを見てイラッとする。

・幸せそうな家族写真や家族のエピソードの投稿にモヤモヤする。

 こんなふうに、別に相手から直接幸せアピールをされていないのに、 “ アピールされているような気がする “ 場合は注意が必要です。

「自分がそう受け取っているだけ」 ということもあるからです。

 これには、 「スキーマ」 が関わっています。

 スキーマとは、考え方や受け取り方に関わる自分の “ 心のクセ “ のようなものです。

「自分自身や世界の根底のところでどう思っているか」 みたいな、潜在的な考え方のようなものです。

 スキーマには 「自分は誰からも愛されない」 といった自身に関するものだけでなく 「世の中は汚い」 のように、世界に関する捉え方などもあります。

 人は、この 「自分独自のスキーマ」 を通して、出来事や事実をジャッジしたり、感情を抱いたりするのです。

 同じSNSの投稿を見たとしても、人それぞれのスキーマを通して見たり感じたりするので、人によっては 「楽しそう」 だと感じたり、 「幸せを見せつけられている」 と感じたりします。

 つまり、 「自分は誰からも愛されない」 というスキーマがあると、家族写真のポストを見て、瞬時に 「イヤな気持ち」 を抱いてしまったりするのです。


■ たわいもないSNS投稿を見ても、苦しく、しんどく感じる理由

 SNSで 「幸せそうな投稿」 をした人は、不特定の人に向けて 「幸せそうな家族写真をアップしただけ」 です。

 誰か一人に向けて 「幸せを見せつけている」 わけではなかったりします。

 ただ、それをわかっていても気持ちをかき乱されるのだとしたら──。

「ネガティブなスキーマが強くなっているかもしれないな」 と、ちょっと疑ってみるのもいいかもしれません。 

 スキーマには、 「自分は誰からも愛されない」 というようなネガティブなスキーマもあれば、 「世界は優しい」 といったポジティブなスキーマもあり、基本的にはどちらもみんなもっています。

 ただ、しんどいときなどにはネガティブなものが前に出てきやすくなります。

 必要以上に、 「私はダメな人間だ」 「自分は誰からも愛されない」 などと、自分のことをネガティブに思うスキーマがあると、たわいもない “ 普通の “ SNS投稿を見ても、苦しく、しんどく感じることがあったりするのです。

「何気ない投稿を見ただけなのにしんどくなったかも」 と思ったら、 「私を苦しくしているのは、私のスキーマじゃないかな」 と考えてみることも大切だったりします。

◈ 藤野 智哉 (ふじの ともや) ─ 精神科医




『 15分は世界的な有名人になれる 』

 拙者には全く縁のない話です (笑)