数本映画を観たが、何故か琴線に触れず。名作と言われているアニメ映画も何を訴えたいのか分からずじまい。これはとうとう、自分の感覚が鈍ってきたのかと思いきや、TVドラマでは心が揺さぶられるものも。まだ、大丈夫かな?

 

271回目は

「ドライブ・イン・マンハッタン」

 

 タクシードライバーと女性客の到着までの会話劇。

クリスティ・ホールという女性監督。脚本も。2023年製作。日本は2025年公開。

 

 NY、空港から一人の女性がタクシーに乗り込む。マンハッタンへ。

ドライバーはクラーク(ショーン・ペン)。人生を経てきた風貌。

女性(ダコタ・ジョンソン)の名は明かされないが、ガーリーと呼ばれる。年齢も答えない。プログラマーだという。

 

 

 

 女性はスマートフォンでメッセージのやり取りを始める。(これが、う~ん、私には気持ちが悪い。男女間では普通とは思いたくないが、ぼかしを入れるなど勘弁してほしいと引いてしまった)。どうも相手は既婚者らしい。

 

 途中事故があり、車は止まってしまう。クラークはガーリーに話し始める。始めは世間話。特にガーリーは気にかけず、愛想笑いをしてスマホを操作しながら相手をしていたが、次第に話にのめりこんでいく。

 

 クラークはガーリーが連絡を取っている相手を既婚者と見抜く。長年の勘だった。

ガーリーは愛人だった。

そして、父と、11歳上の義姉と暮らし、6歳の時義姉と家を出て行った。その時全く自分に触れなかった父が握手をしてくれたとずっと思っていた。

しかし義姉は「そんな事はなかった」という。ガーリーは父の記憶を作り変えていたのだった。それはガーリーにとって大切な思い出のはずだったのだが。

 

 クラークも自分の身の上話をする。彼も色々あったらしい。

 

 今回義姉のいるオクラホマに帰っていたガーリー。その時流産してしまった。医者にも行かず、妊娠を愛人にも義姉にも言えず、生理が重いと2週間出血に耐えた。

その事をタクシードライバーに話してしまう。ほっとしたと、泣きながら・・・。

愛人、別れた父、ドライバーが重なる・・・・・・。

 

 

 ショーン・ペンがいい味を出していた一見、気さくな様で人の心を見ぬいてしまう奥深さがあった。いぶし銀という感じ。

 ダコタ・ジョンソンは良く知らなかったが、清楚な感じでとても綺麗。微妙な感情の揺れを表現していた(「鳥」、「マーニー」のティッピー・ヘドレンの孫だった。目元に面影がある)。

 

 偶然出会ったタクシードライバーと乗客。NY。もう二度と会わないかもしれない関係。だから客は告白してしまうのかもしれない。そして、少しでも救われたのなら。

ガーリーには新しい道を歩いて行ってほしいと思った。

 

 アパートに送り届け、握手のため手を差し出した(きっと父の代わり)クラークの手は握らず、頬に手を当てたガーリー。心を通わせた人間同士の温かな瞬間だった。

 

 カード払いだったけど、チップが500ドル!

 

 原題は「Daddio」。調べてみたら父ちゃん、親父、おやじさんという意味。

なるほどね。

 

☆☆☆★3.75です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 

 題名からずっと、ビートルズの曲が関係している映画だと勝手に思っていたが、違っていた。夫は8歳年上なのだが、読み上げたバンド名は全て知っており、「グルーピー」という言葉も知っていた。その世代の音楽好きをターゲットとして作られた作品なのかもしれない。アカデミー賞で脚本賞を受賞している。

 

270回目は

「あの頃ペニー・レインと」

 

 音楽ライター志望の少年があるロックバンドに同行取材する、音楽ロードムービー。「バニラ・スカイ」のキャメロン・クロウ監督。2000年公開。

 

 1969年、サンディエゴ。幼少のウィリアム・ミラーは頭が良く、大学教授の厳しい母親エレイン(フランシス・マクドーマンド)に2年飛び級させられていた。

姉のアニタ(ズーイー・デシャネル)は厳しい母親に反抗し、家を出る。その際、ウィリアムにベッドの下を見るように言う。出てきたのは沢山のレコード。「ロウソクをつけて聴くと未来が見えるわ」と、姉のメモが。

 

 1973年、ウィリアム(パトリック・フュジット)は15歳。

 

 音楽雑誌「クリーム」に自分が書いた学校新聞の記事を送る。そして書かせて欲しいと頼む。

任せられたウィリアムは取材のため「ブラック・サバス」のコンサートに裏口から入ろうとするが、守衛に何度も門前払いされる。そして現れたのが、グルーピーのペニー・レイン(ケイト・ハドソン)だった。ウィリアムに話しかける。

 

 そこへロックバンド「スティル・ウォーター」が到着し、彼らのファンだったウィリアムは話しかけ、運良く会場入りする事が出来た。

ウィリアムはペニーに心ときめくが、「スティル・ウォーター」のギタリスト、ラッセル(ビリー・クラダップ)とペニーは恋に落ちる。ペニーは不思議な魅力を持っていた。

 

 

 

 ウィリアムは「ローリング・ストーン」誌の編集者に関心を持たれ、「スティル・ウォーター」の全米ツアーへの同行取材を許可される。

母のエレインは、薬物に手を出さないなど注意をし見送る。

 

 ラッセルに感電事故が起きたりLSDでハイになったり、果てはペニーの自殺騒動。

 

 移動がバスから飛行機に代わったのはいいが、雷雲の中に入り大騒ぎになって、皆自分の事を暴露し始める。コメディタッチだが。

 

 ウィリアムは記事を書き上げ「ローリング・ストーン」誌に提出するが、「スティル・ウォーター」側が内容を否定。傷心のウィリアムだったが・・・。

 

 

 エンドロールで曲名を沢山目にしたが、私が知っているのは数曲だった。世代が違うかな?ま、そんなに詳しいわけでもないが。あの時代が好きだった人には、たまらない映画なのかもしれない。

 

 ウィリアムを演じたパトリック・フュジットは始めの頃あどけない少年だったが、段々大人びてくる。放り込まれた大人の、それも異質な世界で、揺れ動く年頃を健気に演じていた。

 ペニー・レインを演じたケイト・ハドソンは当時まだ若いながら妖艶さを醸し出していて、ウィリアムが恋してしまうのがわかる。魅力的だった。

 

 ロックン・ロールは生き方であり考え方とは劇中の言葉。日本人ミュージシャンも誰かが何か言ってたな。私には今ひとつわからないけど。

 

 原題は「Almost  Famous」直接的な感じ。監督の自伝的要素からも邦題は良かったと思う。

 

 帰れない若い日々。思い出。それぞれの「あの頃」が誰にでもあるキラキラ

 

☆☆☆★3.75です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 

 過去何度も映画化されている、下村湖人原作で有名な作品。

日本の原風景の美しさが際立つ。

 

269回目は

「次郎物語」

 

 里子に出されていた6歳の男の子が本家へ戻され、色々な葛藤の中親子の愛情を取り戻していく話。

森川時久監督。1987年公開。

 

 士族の家柄である本田家の次男、次郎(少年期、樋口剛嗣から伊勢将人)はお浜(泉ピン子)の家に里子に出されており、伸び伸びと育っていた。

6歳のある時、次郎は本家に無理矢理戻される。

祖母のおこと(大塚道子)は、あからさまに長男、三男と差別し、母のお民(高橋惠子)もかばうこともない。次郎はなじめずお浜の家に戻ろうとする。

 

 父の俊亮(加藤剛)と祖父の恭亮(芦田伸介)が、優しかったり気持ちをわかってくれたりするのが救いだった。

 

 季節は過ぎ、次郎は成長していく。

 

 祖父の恭亮が亡くなった頃から本田家は傾いていく。物は売り払い、大きな屋敷も出なければならなくなる。

そして、お民は結核になり、実家の正木家へ療養のため移る。次郎は介護のため引き取られる。

 

 懸命に母を診る次郎。次第に母と子のわだかまりは解けていく。しかし、日に日に衰弱していった。

 

 夏祭り当日、衣装を身に付けた次郎は母に鼻筋に化粧をして貰う。

 

 汗をかき一生懸命太鼓を叩く次郎に、母危篤の知らせが・・・。

 

 

 

 大人の事情で6歳まで預けられていた次郎。でもその間、お浜が愛情たっぷりに育ててくれた。それが、次郎という人間を形成したのだろう。母を献身的に介護する。

お民は言う。「子供はただただ可愛がればいいんですね」

 

 昭和初期が舞台だろうか?戦争の影はまだ描かれていなかった。

田んぼの緑や蓮池、虹、お祭、日本の美しい風景が心に沁みる。

 

 さだまさしさんと渡辺俊幸さんが音楽を担当されており、スメタナの「モルダウ」が基調になったメロディーが響き渡る。

 

 加藤剛さんは子どもの頃、なんてきれいな顔の人だろうと思っていた。

優しい理解のある父親像が良かった。

高橋惠子さんはまだ若くひたすら美しい。切なさが滲む。

そして泉ピン子さんは当時、とても上手い演技をなさる方だった。私はNHKの朝ドラ「おしん」は観ていないのだが、今まで何度も名場面は目にした。それを彷彿とさせる。涙に見入ってしまう。

 

 古い時代の日本が決して良かったわけでもなく、現代も色々あるけれど、消えつつある人の心や生き方をふと感じさせてくれるような作品だった。

 

☆☆☆★3.75です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 

 

 トム・クルーズとキャメロン・ディアスの共演作品なら、面白いかなぁ位の感覚で観てみた。ん~、気軽に観るにはいいかな。

 

268回目は

「ナイト&デイ」

 

 ごく普通の女性がCIAのスパイと出会い、騒動に巻き込まれていくうちに運命が変わっていく、アクションコメディ作品。

「ウルヴァリン」シリーズ等のジェームズ・マンゴールド監督。2010年公開。

ナイトはNightではなく、Knight(騎士)の方。

 

 妹の結婚式のため飛行機でボストンへ向かうジューン(キャメロン・ディアス)は搭乗前に何度も同じ男性とぶつかる。

一度は満席、名前がないなどと断られた機体だったが、ガラガラだった。

何度もぶつかった男性と席が近い。彼はロイ(トム・クルーズ)といい、見た目も格好良く話が合いジューンは一目惚れドキドキ

 

 しかし、ジューンがトイレに立っている間、飛行機内では戦闘が始まる。ロイはCIA

のスパイだった。他の客はロイを追っている工作員だったのだ。

何も知らずに戻ったジューン。パイロットも撃ってしまい、生きているのはロイとジューンだけ。ロイは飛行機を不時着させ、その後爆発ドンッ

 

 ロイはジューンに今後「君は追われるから気をつけろ」等の事を話すが、睡眠薬入りの酒を飲まされたので良く覚えていない。

やはりジューンはCIAに追われることになるが、ロイが助けに現れる。

カーチェイスに銃撃戦の末、ジューンを救出。また眠らせてしまいロイの無人島へ。

 

 相手の目的は「ゼファー」という電池。小型なのに膨大なエネルギーを発するという。作ったのはまだ若いサイモン(ポール・ダノ)。そこにCIAのフィッツジェラルド(ピーター・サースガード)が絡む。このサイモンも狙われる。

サイモン

 

 

 

 そして度重なる銃撃戦の末、ロイは川に落ちて行方不明になり、ジューンもサイモンも拘束されてしまう。

でも、Knight?は不死身。ジューンを助け、連れ去られたサイモンとも会える。

電池は奪われてしまうが、失敗作だというサイモン。「また作るよ」。

まんまと電池を手に入れたフィッツジェラルドだったが・・・。

 

 

 今から16年前のトム・クルーズ。家々の屋根の上を走ったり飛んだり、カーアクションなどやはり自分でこなしたのだろうか?スタントを使わないというものね。

 

 ロイとジューンがバイクの二人乗りで銃撃しながら逃げる場面、闘牛の祭りに出くわしてしまうのには笑ってしまった。

 

 とにかく格好良くて強いロイ、そして、ジューンも最初はおどおどしていたのがどんどんタフになっていく。素敵な二人だったキラキラ

 

 ロイが始めの頃に言う。“いつか”は危険な言葉だ。“永遠に実現しない”と同じ。

ラスト、実行したジューン。夢見るお姫様じゃダメって事ね。

 

 昔の映画の女性はひたすら美しく、添え物的なところがあったけど、年月と共に強く逞しく闘う女性になった。

キャメロン・ディアスも「チャーリーズ・エンジェル」の頃が懐かしい。

 

☆☆☆★3.75です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 

 

 

 既視感があった。観た事あったのだ、忘れていた。ブログを始める以前何でも流し見していた時があったので、それで観たんだな、きっと。

 

267回目は

「おにいちゃんのハナビ」

 実話を基に、不治の病で逝ってしまった妹のために、兄が花火を打ち上げる話。

国本雅広監督。2010年公開。

 

 新潟県小千谷市片貝町は2004年の中越地震被災地であり、鎮魂の思いも込めて、毎年片貝まつりという花火大会が行われている。

 

 東京から須藤一家は引っ越してきた。白血病の妹、華(谷村美月)のために空気の良い所へと。しかし、華の半年に及ぶ入院の間に、兄の太郎(高良健吾)は引きこもりになっていた。高校は卒業したものの、進学も就職もしなかった。部屋からほとんど出ない。

父(大杉漣)と母(宮崎美子)も困っていた。

 

 退院した華は兄を外へ連れ出そうと、バイトを探したり、地元の成人会に入れようとしたり、でもうまくいかない。

ようやく新聞配達を始め、華は太郎が漕ぐ自転車の後ろに乗って励ます。

 

 雨、今日は太郎が一人で行くからと出かけた後、華は倒れてしまう。再発だった・・・。ドナーも見つからず、余命わずかだった・・・。

 

 華は再入院生活でも明るさを失わなかった。兄が来ると喜ぶ。

華はベッドで何かを手作りしていた。

太郎は華に携帯電話をプレゼントする。太郎もお揃いだ。

 

 しかしある冬の日、華は帰らぬ人となってしまう。

 

 また引きこもってしまうのかと思われる太郎。

そして成人の日、机の中の携帯電話が鳴る。何かと思って開くと、華から自撮りしたメッセージが!丁度、成人の日に届くようになっていたのだった。

おにいちゃんの花火を一緒に見たいと言っている。

 

 太郎は華のために奉納花火を打ち上げようと決心する。バイトを掛け持ちしお金をため、花火工場に頼んで花火を作る指導を受ける。

 

 片貝まつりの日がやって来る。太郎の華への花火が上がる花火

そして、華がベッドで作っていた貼り絵の花火も。華の同級生が町の人達に協力してもらい、おにいちゃんのための花火が空に花火

 

 

 お涙頂戴的なのでそれには引っかかるか思いながら観ていたのだが、不覚にも泣いてしまった汗以前はちゃんと観ていなかったのだな。

兄も妹も純粋なのだ。そして花火はなぜか感動するのだ花火 想いが込められていると思うと胸がいっぱいになってしまう。

 

 華を演じた谷村美月さんは、実際に頭を剃ったという。彼女は自然な演技が上手い。健気さが心を打つ。

太郎の高良健吾さんは私生活でも引きこもりになった事があるらしい。笑顔が好きだ。

 

 兄はもう大丈夫だろう。妹の分まで生きて。

 

 二人で自転車に乗って下って行った、田んぼの中の曲道、日本の風景は美しい。

想いの込められた日本の花火は受け継がれていってほしい花火

 

☆☆☆☆です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 

 

 

 観終わって思ったのは、これが実話であると言う事で、もし、日本の5歳の子供が自分の名前が言えて親の捜索願が出されている1986年当時なら、こんな物語は生まれなかっただろう。インドはそれ程混乱しているのか?40年後の今ならどうなのか?と、思ってしまった。この子は幸運だった。

 

266回目は

「LION/ライオン~25年目のただいま~」

 

 5歳の男の子がふとした事から家族と離れてしまい、オーストラリア人の養子となり、25年経った時Google   Earthで自分の居た場所、家族を探し出す話。

ガース・デイヴィス監督。2016年公開。

 

 1986年、インドのカンドワ、5歳の少年サルー(幼少期サニー・パワール)は母、兄とスラム街で暮らしていた。兄弟は列車に積まれた石炭を盗んでお金に換えていた。

 

 ある夜、兄について来てしまったが眠くて仕方がないサルーは、駅のホームのベンチで寝てしまい、その後止まっていた列車に乗り込んでまた寝てしまう。回送列車で誰も乗っておらず止まらずに走る。

カンドワから東へ1600㎞のカルカッタ(コルカタ)まで来てしまった。ようやく止まった列車からサルーは降りるが、5歳、到底どうしていいかわからない。おなかはすく。言葉も通じない。

 

 親切な人が身体を洗って食事を与えてくれるが、危険を感じ逃げ出す。人身売買か?

さまよった挙句、施設に入れられる。

 

 1987年、オーストラリアのブライアリー夫妻の所へ養子に行くことになった。

父はジョン(デビッド・ウェナム)、母はスー(ニコール・キッドマン)。二人共優しかった。

 

 1年程のち、夫妻はまた養子を迎える。サルーの弟になるマントッシュだが、精神的に不安定だった。

 

 そして20年が過ぎ、サルー(デーヴ・パテール)は立派な青年に成長し、メルボルンの大学へ進学する。ルーシー(ルーニー・マーラ)という恋人もできる。

 

 ある時、他の学生達に自分の生い立ちを打ち明ける。すると、Google  Earthで探してみればと助言をもらう。自分のおぼろげな記憶を辿り重ね合わせていく。

どうしても自分が居た場所をつきとめたいサルーは、作業に没頭していく。両親には中々言い出せなかった、傷つけると思って。

 

 そして、自分の記憶の中にある給水塔を見つけ、「ガネストレイ」と覚えていた地名に似ている「ガネッシュ・タライ」に辿り着き、とうとう実家を割り出す事が出来た。

 

 そして、母と兄が居るインドへ旅立つのだった・・・。

 

 

 サルーの幼少期を演じた子役が、たまらなく愛おしく感じる。可愛いだけでなく、その瞳に惹きつけられてしまう。哀しさ、切なさ。一生懸命走る姿、兄を追いかけるあの小さな背中、記憶に残る。そう、兄は・・・。

 

 スーを演じたニコール・キッドマンは、偏った考え方ではあるが、無償の愛を子供達に注ぐ役どころは安定して観ていられた。

 

 サルーが実母に会いに行っても、育ててくれた感謝は片時も忘れない、家族になった縁は永遠であることに、深く感動する。

 

 Google  Earth  がなければ辿り着けなかったかもしれないが、テクノロジーの凄さよりも、待っていてくれた実母の思いと家族の絆が大きく占める作品だった。

 

 題名の「LION」とは?最後まで観れば分かります。

 

☆☆☆☆です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 

 まだ無名だった頃のマット・デイモンとベン・アフレックが脚本を手がけた事で有名な作品。ずいぶん前に一度観た切りだったが、主要な部分は覚えていた。印象は深かったのだろう。

 

265回目は

「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」

 

 天才的な頭脳を持ちながらも恵まれず、トラウマを抱えた青年と、妻に先立たれてから失意の中にいる心理学者の交流を描いたヒューマンドラマ。

「誘う女」、「小説家を見つけたら」のガス・ヴァン・サント監督。1997年公開。

 

 マサチューセッツ工科大学の数学科教授、ジェラルド・ランボー(ステラン・スカルスガルド)は廊下の黒板に難問を出す。

ランボー

 

 それを解いたのは、清掃員のウィル・ハンティング(マット・デイモン)だった。

更に別の問題をも解いてしまう。

ウィル

 

 ウィルは孤児であり幼い頃虐待を受け心に傷を持ち、素行が悪かった。チャッキー(ベン・アフレック)達といつもつるんでいる。

 

 罪を沢山重ねていたウィル。裁判を傍聴したランボーは、監督付きで拘置所から保釈の手続きをとる。

自分の数学の授業を受ける事と、セラピーを受ける事を約束。

ウィルは難問を解き、本は速読して暗記してしまう。

 

 しかし、セラピーは上手くいかない。誰もが手を焼き諦める。そこでランボーは、ショーン・マグワイア(ロビン・ウィリアムズ)に頼む。ショーンは妻を亡くし、孤独の中にいたが・・・。

 ショーン               ウィル  

 

 ショーンとウィルのセラピーの時間、ウィルは横柄な態度をとる。煙草を吸い始めたり、ショーンを挑発したり。心に傷を負う者同士の探り合いだった。

 

 ウィルはスカイラー(ミニー・ドライヴァー)という大学生の恋人が出来る。彼女はカリフォルニアへ行くという。それについて来て欲しいと言うが・・・。

               スカイラー

 

 ランボーに就職先を紹介してもらうウィル。迷う。

 

 ショーンはウィルに「君は何も悪くない」と抱きしめる。ウィルは涙を流す。難を要したセラピーは終わりだった。

 

 ウィルの心は溶けていった。就職するのかと思ったが、ウィルの行先は・・・。

 

 

 子どもの頃の過酷な経験や経済状況により、天賦の才を持っていても日の目を見ない。清掃員という形で大学に近づいてみたり、とてつもない記憶力により相手を論破したり。それは、自分を守るため。

そして愛した人が遠くへ行ってしまうなら、傷つく前に離れてしまう。

ガラスの心を持った青年を、若き日のマット・デイモンが痛々しさを醸し出しながら演じた。

 

 そして、セラピストを演じたロビン・ウィリアムズ。彼にはこういう役柄が似合う。心に傷を抱えながらも寄り添う。最後は相手の心に入り込む。

 

 いつも言う事だが、人は皆、何かしら抱えながら生きている。とらわれるな、強く生きろと言われても、出来るものではない。

心は人それぞれ、思う事、感じる事は止められない。

 

 寄り添い、理解してくれる人がいる事が救いになればいい。

ウィルとショーンの様に。

 

☆☆☆☆です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 昨年11月半ばに、右膝の靭帯と半月板を損傷してしまい、少しずつは良くなっている様なものの、まだ膝を折ったり歩いたりが不自由な状態。全く始末が悪いもやもや

今日午前中、担当医を変えてもらったら、きちんと説明してくれ、注射もしてくれて楽になった。はぁ、医師も当たりはずれあるよなプンプン

前投稿から家で2本ほど洋画と邦画を観たがこちらも外れ。全く心に響かずバツレッド

録画して放っておいたものを観てみた。題名に少し引いていたのだが・・・。

 

264回目は

「湯を沸かすほどの熱い愛」

 

 銭湯の女将が、自分の周りの人々を愛で包んでいく話。

「浅田家!」、「兄を持ち運べるサイズに」の中野量太監督。脚本も。2016年公開。

 

 双葉(宮沢りえ)は、夫、一浩(オダギリジョー)と銭湯を営んでいたが、夫が失踪してしまい、休業しパン屋で働いていた。娘の安澄(杉咲花)がいる。

 

 ある日職場で倒れ、ガンが転移しており、2~3ヶ月の余命と知る。

カラの湯舟の隅で泣く双葉だったが、自分のやるべき事のために何事もなかったかのように立ち上がるのだった。

 

 安澄は学校でいじめにあっていた。このままでは不登校になってしまう。

 

 制服を盗まれる。双葉はそれに対して毅然としろと言う。安澄なりのやり方で立ち向かう。「お母ちゃんの遺伝子ちょっとだけあった」と安澄は母に言うが・・・。

 

 探偵に頼んで夫の一浩が居る場所を突き止める。愛人の所らしい。

 

 連れ戻しに行き、一浩の子供だという小学生の鮎子(伊東蒼)も連れて来る。本当に一浩の子か?双葉は鮎子のつらさも一身に受けとめる。

 

 家庭を立て直し、銭湯も再開した。

 

 双葉は一浩に銭湯を任せ、娘二人を連れて旅行に出かける。

途中、ヒッチハイクで乗せた青年拓海(松坂桃李)のウソを見抜き、諭す。

 

 そして、タカアシガニを食べに店に行く。毎年送られてくるタカアシガニの送り主であり、そこで働いている君江(篠原ゆき子)に安澄を会わせる。君江は手話を使う。安澄は手話を習っていた。母にいつか使うからと。

 

車の中で双葉は安澄を自分が生んだのではないと告白する。君江が母だと。後ろで聞いていた鮎子も涙。

そして、安澄が君江に会いに行っている間、双葉は力尽き、車の外で倒れてしまうのだった・・・。

 

 

 余命がほとんどないと知りながら、こんなに力強く周りを勇気づけ、力を出せるのか。宮沢りえさんが、パワフルに、しかし痛々しさも出しながら好演。血の繋がりが無くても心から愛情を注ぐ。

元々細い彼女が、ラストは本当の患者の様に見え、流す涙はきっとやり切ったものなのだろう。

 

 杉咲花さんは子役の頃からとにかく上手い役者さんであり、気弱い少女から母の事を思う大人へと変わっていく過程がとてもいい。

 

 二人の存在感と演技力が圧倒的な作品であった。

 

 一緒に観ていた夫が途中からずっと泣いていたけど、私は泣けはしなかった。

ま、夫は何でも泣くんだけど。でも、ストーリーは悪くなかった。私はこんなに強く生きられないよ。

 

 銭湯の煙突から赤い煙。双葉はきっと、空からみんなを見守ってくれているんだろうなキラキラ

 

☆☆☆☆です。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 

 以前職場で「青森へ行ってきました」とお土産を配る同僚がいた。真冬の最中で、

「よくぞご無事で」と心の中で思い、自分を笑ってしまった。

前日、この映画を観たばかりだった。

 

263回目は

「八甲田山」

 

 八甲田山での雪中行軍遭難事件を扱った物語。

新田次郎氏の「八甲田山死の彷徨」が原作。「動乱」、「海峡」の森谷司郎監督。

1977年公開。

 

 明治34年10月、弘前第八師団の第四旅団本部で会議が開かれる。日露戦争を見据えての、雪中行軍演習を行う話し合いである。極寒の地でも戦う対策のためである。そのため積雪量の多い八甲田山系での行軍が考えられたのである。

 

 弘前歩兵第三十一連隊と青森歩兵第五連隊が、八甲田山中で出会う計画であった。

 

 翌年、明治35年1月20日、第三十一連隊は出発。中隊長は徳島大尉(高倉健)。10泊、総距離240㎞、少数精鋭27名の隊員。

 

 

 一方、第五連隊は、1月23日出発、中隊長は神田大尉(北大路欣也)。大隊長の山田(三國連太郎)も参加。青森から八甲田を目指す3日間の行程で、人数は210名となった。ソリで物資を運ばねばならず、それも山道をだ。

 

 第三十一連隊は案内人の娘(秋吉久美子)を雇い、計画通りに行軍。

 

 

 「三本木」に到着した。第五連隊もその予定であったが到着せず。

 

 第五連隊の雪中行軍は困難を極めていた。

案内人も雇わず悪天候続き。大隊長山田が勝手に指揮を執るなど困難がふりかかる。

 

 方向がわからなくなる。ホワイトアウト。帰営を決めるも、方向が分かったとまた行軍を始めるが、猛吹雪の中、迷ったも同然であった。

神田の言葉、「天は我々を見放した」・・・・・・。

 

 

 あまりにも有名な作品。

高倉健さん率いる部隊と、北大路欣也さん率いる部隊との大きな違い。それを過酷な猛吹雪の中で描き出す。徳島の圧倒的なリーダーシップに対して、大隊長に物申せない神田との対比。

防寒着に凍りつく雪の塊、身に染みてくる寒さ、バタバタと倒れてゆく隊員たち、気が狂う者・・・。

第五連隊は12名しか生還出来ず、その後2名死去。大隊長は責任をとって自決。

 

 何のための行軍だったのか・・・。そして、日露戦争へと向かう。

 

 現在のようにCGで作ってしまう時代ではないし、撮影は木村大作氏。

猛吹雪の中の撮影は本当に過酷だったと思う。

3時間近い作品。吹雪の光景と、芥川也寸志氏のテーマ曲が見終わっても頭にこびりついている。

しかし徳島の子供の頃の思い出、美しい青森の風景や風物詩が描かれ、涙が溢れた。

 

 自然は舐めてかかってはいけない。そして、強いリーダーシップは必要とつくづく思う。

 当時大ヒットしたらしいが、本物を観たいと誰もが思うのであると心から感じる作品である。今は亡き方々が多いが、豪華キャストである。

 

☆☆☆☆★4.25です。

 

 余談であるが、足を痛めてしまい、観たかった新作映画も行けずじまい。と同時に中々ブログを書く気力もわかず、間が空いてしまう。分かっているけど元気が一番だなぁ。まあ、書ける時にぼちぼちと。

 

 じゃ、またバイバイ

 

 

 

 NHK朝ドラ「ばけばけ」が良い。VFXで背景は作っているけれども当時の松江の街並みや、川、空の情景、光と影などが映画的でとても美しいキラキラ

加えてヒロインの高石あかりさんが、よくある「朝ドラヒロイン」という雰囲気ではなく、コメディエンヌであり、ころころ変わる表情や抱えた思いなどに引き込まれる演技をする。もちろん、脚本、演出の力もあるだろうが。

その彼女が殺し屋を演じた映画を観てみたくて、アマプラで検索したが、TVドラマ版が中途半端でしか無料では観られず、とりあえず観たかった映画版の初回も観られなかったので、レンタルで続編を観た。私の好きな池松壮亮さんが出ているのもあって。

 

262回目は

「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」

 

 殺し屋である二人の女子の、ま、殺し屋としての活躍を描く話。といってもそれ程深刻ではなく、コメディの要素も。阪元裕吾監督。2024年公開。

 

 杉本ちさと(高石あかり)と、深川まひろ(伊澤彩織)はコンビを組むプロの殺し屋。所属する殺し屋協会から、松浦という男を殺せと宮崎へ行かされる。

 

 まるでバカンスを楽しむ雰囲気だが、いざ仕事となると何気なくその場所へ向かう。松浦がいる所には既に別の男がおり、銃を突き付けていた銃

その男と戦闘状態になり、ちさととまひろも強いが、男の戦闘能力は高かった。

その間にターゲットの松浦には逃げられてしまう。

 

 その男は冬村かえで(池松壮亮)と言い、殺し屋協会には属さない一匹狼だった。

圧倒的な戦闘能力で知られており、恐れられていた。

「150人の抹殺」を依頼され、その最後が松浦だった。殺害の数々の様子を日記につけるなど異常性を帯びていた。

協会の先輩、入鹿みなみ(前田敦子)と七瀬(大谷主水)が合流し、かえでの抹殺を命じられ、ちさととまひろの戦いが始まるのだった・・・。

 

 

 

 バンバン人が撃たれゲームの様に殺される。ストーリー性を求めるよりも、ま、この様なものだと思って観ればよい映画なのだな。

それよりも、卓越したアクションシーンには引き込まれ、目が離せない。

伊澤彩織さんは知らない俳優さんだったのだが、スタントパフォーマーらしい。

それもあってラストの、かえでとの戦闘シーンは迫力満点銃ナイフ

 

 そして、ちさととまひろの仲の良さは微笑ましく可愛いハート そのギャップがたまらない。

 

 簡単に人が殺される作品はあまり好きではないのだが、高石あかりさんの別の顔も見てみたかったので。でもあの笑顔は同じく可愛かったな。

 

 朝ドラもこれからが楽しみピンク音符

 

☆☆☆★3.75です。

 

 じゃ、またバイバイ