将来、脳梗塞になる確率を減らすため、3泊4日で、高周波カテーテル・アブレーション(心筋焼灼術)の手術を受けてきました。
ことの発端は、10月の健康診断で心電図をとった際、脈拍が途切れる症状が出たことです。
突発性不整脈(心房細動)という診断でした。
6年前にも、血圧を測定している際に、医師から不整脈症状が出ていると指摘され、すぐ心臓エコー検査、負荷心電図検査、心臓CT検査を受けた結果、そのときは不整脈が見つからず、『突発性不整脈で、異常なしではないが、問題なし。』との診断結果で、予防的に血液サラサラ剤を処方してもらいました。
まず一切自覚症状(不規則な動悸・胸部不快感・胸痛・めまい・全身倦怠感など)がないので、検診を受けて指摘されて初めてわかる状態でした。
その後も、定期的に健康診断を実施し、毎月医師による血圧測定をしていましたが、異常はなく、まさに突発性の心房細動だといえます。
心房細動自体で即、あの世に行くことはないようですが、これで、
心臓のポンプが正常に働かない⇒血の塊が心臓にできる⇒脳にその塊が移る⇒脳梗塞となる
というメカニズムで、あの世からお呼びがかかる確率が高くなるとのことです。
ただ、「高血圧+心房細動」だと、70歳以上になると、発作性から持続性・慢性になる確率が高いので、
『故小渕首相や長嶋茂雄氏になりたくなかったら、今のうちに手術して、その確率を減らした方がよい』と医者に言われ、
「ピンピンコロリを信条としているので、長嶋氏よりは、ぽっくり逝った小渕首相の方が、いいな」と思いながら、手術を受けることにしました。
一説には、脈拍が途切れる症状だけでは手術の必要はないという意見もあることから、不整脈専門医は、懇切丁寧に手術の必要性を説明してくれました。
手術とは、異常な信号を出す箇所が経験的にわかっているので、その部位の心筋を高周波で焼き、やけどの土手を作って、異常信号が伝搬しなくする手術(心筋焼灼術)で、
1回の手術で70%、2回の手術で残りの70%が成功するということで、9割がこの手術で治るという説明なので、1回目で焼き残しがないように可能性のある個所すべてに対してアブレーションを行うことを確認し、
ここは、予防的措置として、手術を受けることとし、そうと決まれば、即実施ということでこの度手術と相成りました。
股の静脈から、カテーテルを挿し、心臓内部の4本の肺静脈の周囲と、上大静脈の接合部に対して、心筋焼灼術を実施。
予定では、3時間半のところが、4時間半の手術でしたが、無事終了しました。
実際のアブレーション箇所
手術中に、心房細動が発生(たまにあることのようです)し、
どうも小生の場合は、上大静脈の接合部が異常信号の発生源だったようです。
この手術でつらかったことは、
①前日に、食道に胃カメラのようなエコー装置を入れて、心臓内部に血液の塊がないかを検査した際の、のどに装置を通すときの嗚咽感覚。
②生まれてこの方、下の毛を全部剃るということをしたことがないので、ショック。
③手術中、電気信号が伝搬するか否かを確認するため、同じ部位を10回ぐらい順に焼いていく(計100箇所くらい)のですが、何回かは、胸に異常な熱さを感じるのと先の丸まったものを強く押し付けられるような痛みで、唸り声が出てしまいました。
………全身麻酔ではなく、強い安定剤を投与して行うため、意識はあるので、痛み等を感じます。
④術後、ICUで翌日まで脚を固定(股間の静脈カテーテルを入れたので、その傷口が完全にふさがるまで動かさない)されたこと。………腰痛になることが多いようですが、腰痛は発生しなかったのがラッキーでした。
⑤心臓内部を焼いてやけど状態なので、翌日心臓に痛みを感じたこと。………今まで、自覚症状がなかったので、これが「心臓の違和感」かと認識できました。
⑥入院時から退院時まで24時間心電計を着用していたこと………でも、これを見ると、排便時の力みで、心電図の下部の部分が細かく振れるのが直に見れて面白かったですが
この手術に際しては、入院準備等で女王様の手を煩わせてしまい、いつもの通り感謝感謝であります。
これで、1週間後には、朝練復帰できます。
23.24.25日の3連休が今年の走り納めになりそうです。