頭痛・肩こり・腰痛解消なら呉市広の整体師:宮岡です。

今回の話題は「パン職人が患う病気」です。
今回は、職業病の一つについてお話します。

今回は、パン職人です。
別段、パンが好きではありません。
むしろ、近頃は、小麦が苦手で、パンに手が向かなくなりました。

しかも、安価なパンは、輸入小麦が使用されています。
輸入小麦は、遺伝子組み換えや残留農薬の問題もあって
健康に寄与しないので、積極的に食べません。

それなら、話題にするなと言うツッコミが入りそうですが…(笑)
敢えて、本題に入ります。

パン職人が患う病気の一つは、喘息(ぜんそく)です。
職業性喘息とも言います。

職業性喘息の一つである製パン従事者の喘息は
食品製造業界で、重大な健康を脅かす要因です。

主にパンの製造工程において
小麦粉の粉じんや酵素などのアレルゲン(アレルギー原因物質)に
さらされることで引き起こされます。

主に、呼吸器に深刻な損傷を与えます。
症状としては、慢性的な息苦しさや生活の質の低下につながります。
パンや菓子の製造施設で働く人が影響を受けやすいです。

多く見られる症状であるにもかかわらず
製パン施設における職業性喘息に対する認識はまだ低く
労働環境の改善は進んでいないようです。

日本ではなく海外のお話ですが
研究者と編集者が組んで専門家の視点からニュースを伝えるメディア
The Conversation(ザ・カンバーセーション)によると
パン職人の12〜26%がアレルギー性鼻炎(鼻水)や
結膜炎(目のかゆみ)に悩まされていて
15〜21%が喘息を発症していると伝えています。

パン職人の喘息は
小麦粉や穀物(小麦、ライ麦、大麦、大豆、ソバなど)
パン作りに使用される食品添加物や酵素などのアレルゲンに
定期的かつ長時間さらされることで
気道が炎症を起こすために生じるとされています。

卵や粉末卵、ゴマ、イースト、ナッツ類の他
ダニやカビなど食品以外のアレルゲンも炎症を引き起こします。

小麦粉の粉じんは、パン工場の大量生産工程の各所に存在します。

●小麦粉などの原材料をミキサーに投入する…
●面に小麦粉をまぶす…
●床や台などの表面を乾拭きして小麦粉を払う…
●空になった小麦粉の袋を廃棄する…

などの多くの作業中に発生します。


パン職人が職業性喘息を発症しやすいことは
世界各地の研究で明らかになっています。

フランスの研究チームは
呼吸器専門医から提供されたデータを用いて
約3年間に渡って330例の職業性喘息を分析しました。

欧州呼吸器学会の国際会議で発表された分析結果によると
症例の約20%が小麦粉を原因と報告しています。

ポーランドでも類似の報告があります。
職場で呼吸器症状に見舞われたパン職人の約44.5%が
職業性喘息と診断されたと言います。

パン職人の喘息は、イスラエルでも問題となっているようです。
日刊紙エルサレム・ポストに掲載された最近の記事では
パン職人の喘息について「知られざるハヌカの危険」と報じています。

ユダヤ教の祭事であるハヌカの期間中
イスラエルでは、約3,000万個のドーナツや揚げパンのスフガニアが作られ
その結果、職業性喘息が急増することが証明しています。


空氣浄化装置メーカーのCamfil USA(キャムフィルUSA)の
技術材料担当マネージャー、マーク・デビッドソンさんは
小麦粉の粉じんへの曝露は、職業性喘息の主な原因と断言します。

最近、顧客の製パン店に設置してある装置のフィルターを取り外したら
約7.7kgの小麦粉が回収されたと言います。


イギリスでは、パン職人の喘息発症率は
車両工場の技師や工場・機械作業員、料理人、美容師・理容師
溶接工などの他の職業の約83.1倍も高いという驚く調査結果があります。

また、製パン業は、イギリスで最も危険な職業とされています。

イギリス安全衛生庁の統計によると
全職種での職業性喘息の新規症例は
2007〜16年に、年間10万人当たり平均0.4人だったのに対して
製パン業では、37人でした。

イギリスのとある焼き菓子メーカーは2018年
長期に渡り健康リスクにさらされた従業員の多くが
職業性喘息と診断されたことを受けたことにより
16万ポンド(約3200万円)超の罰金を科されました。

イギリス安全衛生庁の調査で、粉じんが空氣中に舞い上がり
従業員が呼吸器系のリスクにさらされるのを防ぐ
効果的な対策を取っていないことが明らかになりました。

衛生検査官は、裁判で
一定以上の規模の製造環境で小麦粉の粉じんにさらされることが
健康面に及ぼす深刻な悪影響に言及しました。


カナダのアルバータ大学で
職業疫学を研究するニコラ・チェリーさんが行った研究によると
小麦粉には、酵素の一種であるα-アミラーゼが含まれていて
プロの厨房では、イーストの働きを良くするために
小麦粉を使ったレシピにα-アミラーゼを添加するが
これがアレルゲンとなると指摘しています。

この粒子は、吸い込むと肺組織に留まり
この状態が長期間続くと慢性的な炎症を引きこ起こします。


ニコラ・チェリーさんは
パン職人がα-アミラーゼに20年ほどさらされると
アレルギー症状が出ることが判明していると、指摘しています。

さらされる期間が長いほど
影響を受ける可能性が高くなることが判明したと付け加えました。


このような職業上の危険を軽減するため
小麦粉の粉じんを対象とした職業ばく露限界値を設定している国もあります。

粉じんが少ない小麦粉に置き換えたり、専用のマスクを着用したり
高性能の換氣・空氣濾過システムを導入したりすることで
曝露を最小限に抑えられます。

デビッドソンさんは
高性能フィルターを使用した空氣清浄機を補助的に設置することを推奨し
大規模な工場では
カートリッジ式のフィルターを備えた大型の集塵機が
より適切かもしれないと話しています。


人間が口にする食品を製造する「パン製造」という職場には
労働者が直面する深刻な健康リスクが潜んでいます。

改めて日常に潜む危険について見直そうと思います。
思い込みは、思わぬリスクを伴います。


少しでもお役に立てれば幸いです。
ご精読ありがとうございます。



げんき快福堂のご案内・・・お電話にてご予約ください

0823-73-7001

営業時間:午前10時~午後10時
定休日:不定休(お電話にてご確認ください)

時間外受付電話 (営業時間内も受け付けます)
090-4696-5521

呉市広本町3丁目18-14

たまき整形外科と広本町郵便局の間です。
川沿いです。

駐車場はお店の前にあります。

げんき快福堂のホームページ←ココをクリック
施術内容・料金
お客様からの声
入店からの流れ
整体師の紹
施術風景
よくある質
お店の場所