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原寸大のモックアップ by 山中コ〜ジ

我々の設計手法で特徴的といえるのは、建築の基本計画は1/100スケールくらいの模型で検討を始め、プロジェクトの進展と共に模型のスケールを1/50.1/20.1/10と大きくして行きます。
現場が始まると、可能な限り原寸大(1/1)のモックアップ(供試体)を制作し、より実物に近い状況で物事の最終判断を行っています。

そんなプロセスを経て建築が竣工する訳ですが、八百忠プロジェクトも着工し、いよいよ原寸大のモックアップが多く出揃いだしました。

原寸大 モックアップ

壁紙のモックアップ
前回もブログで書きましたが、今回はオリジナルの壁紙を制作しおります。
初めてのことなので、検討は何度も何度も重ねていますが、想像以上に難航しているパーツです。
壁紙のデザインと施工性の両方を可能とするものはなかなか見つからず、日々多くのパターンが作られ事務所に持ち込まれています。

原寸大 モックアップ

実際を想定して仮の壁に貼ってみたサンプル。
貼り方も様々な方法を検討しており、ベストな状況を目指しています。

原寸大 モックアップ

現在の課題は壁紙同士の繋目の処理です。
この処理は想像以上に技術が必要で、毎日の様に研究が繰り返されています。
空間の印象を決める大きな面積を占める存在である為、ぎりぎりまで追求するつもりです。

椅子 原寸大 モックアップ

椅子のモックアップ
今回のプロジェクトでは、八百忠オリジナルの椅子が制作されます。
空間に合わせて3種類の椅子が用意されます。
この日は2種類のモックアップがpivoto工房から届けられました。

椅子 原寸大 モックアップ

椅子のシートポジションや、背もたれの角度、重量といった基本的な検討から、プロポーションや素材などデザインの検討も同時に行います。
椅子は人が実際に使うため、設計のクオリティがリアルに出るものです。
非常に身体性が求められるので、必ず原寸大のモックアップを作りながら、検討を重ねて行きます。
ちなみに、モックアップを確認し、この椅子のデザインはチェンジすることに決めました。

原寸大 モックアップ

硝子のフィルムプリント
今回のプロジェクトで我々が初めて使う素材のひとつ、硝子のフィルムプリントのモックアップで、正面玄関に用いる素材です。
フィルムプリントと硝子の相性をチェック、フィルムだけではチープな印象を与える為、重厚感のある硝子の厚みなどを調整し、店舗に相応しい質感を作り出そう考えています。
黒い面に3種類の太さを持った透明のスリットを加え、どれが最も美しく見えるかについても検討を重ねます。

原寸大 モックアップ

この素材には照明器具も併用しますので、照明器具を仕込んで実際の見え方について検討。
照明についても実際に実験しないと分からないことが多く、今回の実験でも更に手を加える必要性があることを認識しました。

原寸大 モックアップ

ステンレスの看板
ファサードを飾るのは、非常に大きなステンレス製の看板です。
看板と言えば、我々が以前取り組んだプロジェクト"JIDAIYA ARASHIYAMA"で作ったステンレス製の看板が個人的には記憶に残っています。
ステンレス含め、鉄製の素材を加工するのは非常に難しく、毎回の様に工場とのやり取りは長い時間かかります。
看板は商業建築の場合、非常に大きな役割を持ちます。
それだけに仕上がりや光の透過について、非常に繊細な検討を要します。

モックアップ

光る壁面のモックアップ
一階客室に用いる壁面の検討を行う為に作られたもので、実際の既存壁面と新たな壁面の間隔や、内部に入る構造材などをリアルに再現して作ったものです。
比較的大きなモックアップですが、実際の空間を想定するには小さくもあります。
しかし、ここから得られる情報はかなりのもので、これよりも大きなスケールで出来上がる実際の空間では、どれほどまでの効果が得られるのか想像を巡らせると、この先のブラッシュアップについても見えて来ます。

以上の様に多くのモックアップが集められ、それらをベースに最後の検討を重ねています。
現場が始まれば設計図には見えて来なかった多くの現実とでも言うべき事柄が露となって来ます。
その状況は、全てを判断する設計者次第で良くもなるし、悪くもなる可能性に満ちています。
設計者は少しでも現実に近い状況で確認し、ベストな判断と更なる想像力を駆使して常に最高の空間を目指して行かなければいけません。
そういう手がかりが原寸大のモックアップとなります。

八百忠の現場では、解体工事から下地工事を終えるところまで来ており、いよいよ仕上げ工事の行程に進もうとしています。


関連記事

JIDAIYA ARASHIYAMAの看板 @ GENETO blog

JIDAIYA ARASHIYAMA @ GENETO website



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山中コ~ジ



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2014 年賀状グランプリ

今年で第6回目となるGENETO主宰の年賀状グランプリの審査を開催致しました。

山中コ~ジ

過去6度の年賀状グランプリを審査している山中コ~ジ(GENETO)に加え、今年は昨年に引き続き新しいメンバーを加えての審査としました。

武邑哲史

武邑哲史氏(西造園)をお迎えし、吉松静香(GENETO)の3名で審査を行いました。
武邑氏は武者小路千家の茶庭を手がける他、お茶にも精通しており、日本の文化や美術に対して独特の知識や見地を持った人物として、今回の審査委員に入って頂きました。

今回も例年通り1000通近く送られて来た年賀状の中から、干支をテーマとしているか、物語性があるか、定型の葉書サイズをキャンバスとして表現がなされているかなど、様々な側面から審査を行いました。
(写真は審査基準を満たしている年賀状を机上に並べた様子)

第一次選考

多くの中から第一次選考で選ばれたのは9作品です。
グランプリから佳作までの作品を、この中から選出致します。
一次選考を通過し、二次選考では各審査委員がこれぞと思える作品を数点選び出し、他の審査委員に対し作品についての見解を述べて行きます。
それぞれの意見を聞きながら、皆で幾度か議論を重ねて、各作品の内容を読み取って行きます。
中でも注目すべきは、毎年の様に上位に入る浅見氏の存在です。
既に年賀状グランプリのダークホースとしての存在を獲得しています。

第二次選考

二次選考では6点に絞られました。
甲乙つけ難い作品が出揃うので、ここからの審査が非常に難しくなっていきます。

二次審査通過者(五十音順)
井上 セイジ 氏
祇園 ろはん
草野 文彦 氏
田所 克庸 氏       2013年:4位    
中井 邦夫 氏
仲野 安紗 氏
上記6名

この中から、グランプリ、2位、3位、佳作とに分かれます。

選考に残った方々のご職業は、建築家、デザイナー、料理店という非常に幅広く、特に料理店からの年賀状がここまで上位に入ることは史上初めてのことです。
昨今、様々なwebsiteで年賀状グランプリを開催されています(6年前はほとんど皆無でした)が、GENETOが主宰する年賀状グランプリは、幅広いジャンルの方々が一同に介したもので、過去にもグラフィックに関する専門分野外からグランプリを受賞されたケースもあり、異種格闘技戦の様な多様な年賀状が揃った一風変わったグランプリです。

そんな年賀状グランプリ 2014の結果をお伝え致します。

3位・・・・・・・






草野

賛デザイン 草野文彦氏の年賀状(山中コ~ジ 宛)


2位・・・・・・・・









祇園 ろはん

祇園 ろはん(山中コ~ジ宛)
祇園ろはん




そして、いよいよ1位の発表を致します・・・・・・・・・・・・・・・・








グランプリ

仲野安紗(山中コ~ジ宛)
仲野安紗

3位となった草野氏の年賀状は、一枚ずつ手描きのもので、非常に力強くプリントでは表現できないクオリティを持ったものです。
グラフィックデザインを生業にされている為、紙面の構成も非常に上手くできています。
2位となった祇園ろはんは、上記した通り割烹料理店で異色のカテゴリーからの受賞となりました。
活版印刷であると思われますが、和紙に縄の絵が加工されエンボス状になっています。
”手綱を締める”という意味が込められており、 手綱を引きしぼって馬を御するという新年の挨拶には相応しい意味と、馬という干支にかかっているという非常にレベルが高い年賀状です。
1位となった仲野氏の作品は、馬の鬣が表現された版画です。
一枚ずつ手作りである上に、颯爽と歩く馬の鬣に込められた作者の深い想いや、見る人に想像をかき立てる作品となっており、アート作品としても見れる非常に素晴らしい年賀状でした。

今年も素晴らしい年賀状を多く頂き、グランプリを通して様々な方の想いを感じることができました。
送られて来た年賀状に対し、勝手にグランプリを決めるという無礼なことを6年間させて頂いておりますが、年賀状は非常にその物の存在が面白いと個人的に考えています。
海外からクリスマスシーズンに送られて来るグリーティングカードと違い、年賀状は多くのコンテクストを包含することができます。
家族の集合写真も意義深く、様々な作家が前年に発表した作品がモチーフとなるものも意義深い。
定型サイズの葉書に干支や、メッセージ性がセンス良く書き加えられる年賀状は、想像以上に面白いアートが生まれる可能性を十分に持っています。
そんな年賀状は、これからも日本文化のひとつとして残っていくべきであり、そんな文化を海外に誇れる様になれればと願ってます。
そして、今年もGENETOの年賀状は、残念ながら審査で落選という不名誉な事実も記述しておきます。


今年は過去5年分も含めて、いよいよ受賞トロフィーをお贈りする予定です。
トロフィーはGENETO内でデザインし、pivotoで制作しようと計画中です。
こちらも追って報告できればと思います。


過去の年賀状グランプリ

2009 年賀状グランプリ

2010 年賀状グランプリ

2011 年賀状グランプリ

2012 年賀状グランプリ

2013 年賀状グランプリ




//// GENETOで家を建てること vol.1 ////

$GENETO-GENETOで家を建てること
"GENETOで家を建てること"というパンフレットが出来上がりました。

このパンフレットでは、GENETOが取り組む姿勢や長所、どういったプロセスで設計をしているのか、費用はどれくらいか。
また、設計期間や工期について、他社との比較を交えつつ分かり易く解説しております。


GENETOについて少しでもご興味のある方、現在家作りについてご興味を持たれている方は是非ともご一読ください。

パンフレットは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

問い合わせ先
GENETO for customer
「お問い合わせ内容」欄に必ずパンフレット希望とお書きください。



L'angolinoでの新年会 by 山中悠嗣

1月中旬に、昨年竣工オープンしたL'angolinoで新年会を行いました。
今回は、館林の建築家の方々を呼んでの新年会です。
新年会
L'angolinoは、地元の建築家の方々に日頃よく使って頂いているお店ということもあり、今回の新年会には来てくださったのですが、同業の先輩が日頃使ってくださるというのは、嬉しくもあり少し緊張でもあります。
お店の中は、約一年経って少しずつオーナーの須永氏の使い方に馴染んできているようでした。
テーブルの配置も少しずつ変わってきています。
6人以上が集まるとこのテーブル配置になるようです。

新年会
そして、新年会が始まりました。
こうして、自分で設計をしたお店で楽しく飲みながら色々な方とお話をできることは非常に嬉しい事です。
GENETOは、様々な用途の建物を作っていますが、イタリア料理のレストランは、ここが初めてです。しかも、店舗を新築したのも初めてのことでした。

写真の右のほうで、ピザーラの箱が写っていますが、オーナーの希望で、「ピザーラ食べてみたい」ということだったので早速注文。配達に来た人も変な感覚だったことでしょう。
新年会
もうすぐ、オープンから一年が過ぎようとしています。
ちょうど去年の今頃は、外壁のFRPの仕上げ作業にとりかかっていたことなど、当時の話をしながらの楽しい時間を過ごすことが出来ました。

次回は、オープン1年記念パーティーということを約束をし、この日の宴も遅くまで続きました。


L'angolino の関連記事はコチラ



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山中悠嗣




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Stockholm Furniture Fair
昨年に引き続きGENETOの家具レーベルpivotoが
Stockholm Furniture Fair 2014にて家具を発表致します。
しかも、今回は未発表の新作を発表致します。
是非ともご注目ください。

詳しくはコチラ

ニッケルビクススコーラン
GENETO 山中コ~ジ・山中悠嗣・山下麻子がストックホルムにある
美術学校"Nyckelviksskolan"にてレクチャーとワークショップを
開催いたします。

詳しくはコチラ