悪魔とモンスターって、僕には、そんなに違うような気がしないんだけれどねって、思っていると、ホープ君が

『悪魔とモンスターは、全然違う。モンスターは、人間が心の中で自分たちがつくってきた、だから、元ちゃんたちと話し合うことも出来たし、地球を壊しちゃいけないって思っているけれど、悪魔は、違うよ。悪魔は、悪魔として存在して、人間に皮をかぶっている』って

『ああ、私には、あまりよくその、違いが分からないんだけれど、モンスターは、地球のことを考えて、深い眠りについてくれて、ホープ君のご両親やおじさんに、レッドポイズンやみんなが協力してくれたことは、私もこの目で見てきたからよく分かっているんだけれど』って、隊長さん

『確かに、似ているから、でも、モンスターは、全て眠りについているってことだけ、しっかりと覚えていて、誰も目覚めていない』って、ホープ君

『よし、分かった』って、隊長さん

『絶対に、悪魔の目を見ないで、心を奪われてしまいます。私たち猫や犬には、悪魔は、目を合わせませんけれど、人間には、目を見て接してくるらしいです。私たち猫や犬は、相手の目をじっと見ることで、相手の心の中を、ほんの少しだけ見る力があるから、最後の最後まで目を合わせなかった。でも、人間には、そんな力が無いのと、欲に目がくらんで、心が揺れてしまうから、気をつけて』って、母猫さん

『人間は、欲に目がくらむ、確かにそうだな』って、隊長さん

『隊長さん、人間は、僕とホープ君と隊長さんだけだよ』って、ホープ君

『ああ、違う。僕は、正確に言うと、ガーディアンとモンスターだがから』って、ホープ君

『あっ、そっか、じゃあ、僕も正確に言うと、もう、人間じゃないよ』って、空君

『おい、おい、私は、正真正銘の人間だけど、それほど欲は無いよ。だから、ここにいる』って、隊長さん

『もーお、みんな、そんなこと言っていないで』って、愛ちゃんの怒鳴り声が、聞こえてきた。

『僕、そっちに戻るよ』って、アッちゃん

『もしものことがあるといけないから、アッちゃんと愛ちゃんには、フューチャーちゃんちに居てほしい』って言ってから、何故か、王子様って、僕の頭の中に浮かんだ、そうだ、きっとそうなんだって、思ったので、

『ホープ君、ホープ君がっフューチャーちゃんの家に行って、みんなを守って、きっと、ホープ君が、王子様なんだよ。アッちゃん、ホープ君がそっちに着いたら、愛ちゃんと一緒にこっちに戻って』って、僕が言うと、アッちゃんと愛ちゃん

アッちゃんは『OK』って、愛ちゃんは『そうか、王子様なんだ』って、

そして、ホープ君は

『僕が、王子?まさか、なんで』って、

とにかく、一人と一匹と一人が入れ替わった。


         つづく




僕らは、フューチャーちゃんの家から、テレポーテーションして町に来てから、野良猫さんに一匹も会ったいない。まあ、野良犬さんは、そうそういないのかなって思っていたから、不思議ではないんだけれど、あっ、でも、比較的貧しい国だと、飼い犬よりも野良犬さんの方が多いんじゃないのかな?ウーウ、わかんないって思いつつ、取り合えず、

『猫さん、猫さんには、町に友達の猫さんはいないの』って、僕が聞くと、それにつられたように、

『この町には、野良猫も野良犬もいないんだ』って、隊長さんガ、何気ない感じで、独り言のように言った。

すると、母猫さんは、僕の質問と隊長さんの独り言に

『私と父猫が、お城の中に居たのは、三ヶ月くらいだったと思うの。その間に、随分とお城の中に仲間たちが、みんな飢えていたから、私たちと同じように、食べ物のと人間の温かさに。みんな、騙されてお城に、頑張って町に残っていた仲間たちは、町では食べていけないから、町を離れたみたい。残っているのは、年老いた猫や犬、それと親を亡くした子猫たち、とても餌を分けて欲しいとは、言えない。みんな自分たちのことで、いっぱいいっぱいっていうのが分かるから。それに、私たちは、一時でも良い思いをした』って、母猫さん

『けど、お城の中に入ったみんなは、時どき外の仲間に、餌を運んだりしていたのに』って、空君が言うと

『そうだけれど、それは、少しだけ良い気分のところがあったと思う。その、自分たちは、選ばれたっていう』って、母猫さんが、なんだか自分のことを卑下するみたいに言った。

みんな、その母猫さんの気持ちが、分かるような気がしたので、

『それは、仕方がないよ。そうなったら、みんな、そんなふうに思うよ』って、アッちゃん

『あの、みなさんは、お城に行くんですか』って、母猫さん

『僕らは、そのために、この国に来たんだから、城の中の悪魔と戦うために。この国に、降り続いている雨を止めて、油で黒くなった海を元に戻すには、悪魔と戦わなければ、そして、この国の全ての生き物が、安心して暮らせるようするのが、僕らの役目だから』って、僕

『私は、悪魔を一人しか見ていないけれど、悪魔は、生き物の心をもてあそぶって、それと、人間の心をコントロールするって亡くなった猫さんが言っていたのを、思い出しました。だから、この国の人間は、目が死んでいるって、心がなくなってしまっているって、そう言っていました』って、

 

        つづく


『母猫さんは、国王に会ったの』って、リッちゃんが聞いた。

『いいえ、私も父猫も国王には、会っていません。国王は、私たち猫や犬になんか、会ったりしません。国王は、私たちのことを、道具としか思ったいないのでは、一匹が居なくなったら、次の一匹を連れてくればいいって、そして、それが居なくなったら、次の生き物、それが人間。私は、お腹に赤ちゃんが居たから、他の仲間よりも優遇されたの。どうしてか分かる、それは、私のお腹の中には、道具が入っているってことなの。えーと、雨が降り始める前日だったわ、確か、国王のところに行っていると思っていた猫さんが、傷だらけになって脱走してきたの。そう、脱走でいいのよね』って、母猫さん

母猫さんの言った、道具っていうことには、誰も触れなかった、触れるのが躊躇われたから、ただ、愛ちゃんだけが

『道具、道具って何よ、赤ちゃんのことなの、そんなの酷い、許せない』って、心の中で叫んでいた。

『どこから、脱走してきたの、国王のところには、居なかったんだよね』って、ホープ君

『地下室から』って、母猫さん

『城には、地下室があるんだ。それで、その猫さんは、地下室で何をしていたの』って、アッちゃん

『それが、分からないの。その猫さんは、ここは地獄だから、早く逃げろって、それだけ言うと・・・』って言った、母猫さんは、嗚咽した。

きっと、その猫さんの蝋燭の炎は、消えてしまったっていうことなんだって、母猫さんが最後まで言わなくても、みんなには十分に伝わった。

『私たちは、とにかく誰にも見つからないように、その猫さんを土にかえすことにしたの。必死だった、そしてその時、私たちは思い出したの、お城に行ってはいけないって、言っていた猫さんのことを。何とか、無事に、猫さんを土にかえして、ほっとして間もなくだった、私たちのことを可愛がっていてくれた人間が、猫さんのことを捜しにきたの。それは、恐ろしい形相で、きっとその顔が、その人間の本当の顔だったんだと思う。私たちは、知らないって言ったの、でもね、私たちの、手に、足に、顔に、体に、土が付いていたの。嘘は、バレバレで、私たちは、優しかったと思っていた人間に、抱かれるのではなく、首根っこを捕まれて、嘘なんかつきやがってって言われながら、地面に叩きつけられたの。その時、父猫は、私と私のお腹の中の赤ちゃんたちをかばって、私の下敷きになって、下敷きになって、それでも大きな声で逃げろって、赤ちゃんを死なせるなって、そして、人間の足に噛み付いたの。私は、逃げた、後ろを振り向いて父猫のことを見たい気持ちを堪えて、走ったの、必死で走った。どうやって、お城の塀をよじ登ったのかは、覚えてないけれど、最後に聞いた父猫の泣き声だけは、今でも私の耳に残っている。それから、どうやって赤ちゃんニャンコたちを、生んだのかも覚えていないの。気が付いたら、三匹の赤ちゃんニャンコが、私のおっぱいを吸っていた。最初は、ミルクが出ていたけれど、何も食べていないから、ミルクが出なくなるのも時間の問題だったわ。もう駄目だと思ったときに、みなさんに助けられたの』って、母猫さん


        つづく