かくして私は中高年転職することになったわけですが、JTCで働き続けたアラフィフ親父が転職する際のハードルとして、
- 年齢
- 専門性の乏しさ(畑違いの部署を転々とさせられたため)
- 給与レベルの低さ
がありました。
1.はともかく、2.はJTC特有だと思います。
外資系だと、自らの専門と全く畑違いの部署に異動させられることはまずないと思うので。
私の場合は、40歳を過ぎてから全く畑違いの部署に異動させられたため、それ以前のキャリアが転職に役立つことはほぼありませんでした。
たとえ50歳を過ぎていたとしても、「専門性」に関して考慮されるのは直近10年のみ。
大学卒業以来ずっと同じ仕事を続けてきた30代前半の人と同レベルの専門性しかない、とみなされてしまうのです。
不本意で異動させられた挙句、転職でも不利な扱いを受けるのかと思うと、怒りが込み上げて来ました。
エージェントは「50歳にもなって転職歴も部署異動歴もない人は、転職では逆に不利」とフォローしてくれましたけどね。日系企業で転職歴がなく、かつあまりにも長い間一つの部署でしか働いたことのない人は、「環境依存スキルしかなく、他社での順応性が低い(特定の人間関係の中での特定の仕事しかできない)とみなされる」から、だそうです。
3.においても非常に悔しい思いをしました。
外資と比較すると日系企業は給与が低めなのですが、その中でも製造業は特に低かったからです。
転職する際は前職の源泉徴収票の提出が必要なこともあり、年収をサバ読んで年俸額を交渉することはできません。例えば前職の部長職の給与レンジが、転職先の課長職の給与よりもはるかに低い場合、同一役職での転職が難しくなります。
どうしても「役職は下がっても年収は大幅に増えているので、それ以上贅沢は言わないでください」となりがちだからです。自分と実力が同レベルの外資出身者に、自分よりもはるかに好条件のオファーが出ているのを知ると、あまりいい気分ではありません。
救いなのは、今の会社はJTCよりも職務定義が明確なため、「上位役職の人が、自分がやりたくない筋の悪い仕事(骨の折れる仕事、アピールしづらい仕事、プロセス化されていない曖昧な仕事)を社内的立場が弱い下位役職者に押し付ける」ということが起こりにくいこと。
JTCとは異なり、タイトルが下であればその分仕事はラクになりますし、上位役職者が威張り散らかすこともないため、ポジティブに捉えれば「前職よりも仕事はラクになり、労働時間は短くなったにもかかわらず、給与は前職よりも上がった」という言い方もできるかもしれません。
また、今の会社に入社してからは、半年毎に給与の見直しがあり、この年齢になって給料が上がるというのは、それがたとえ年収の数パーセントであっても正直にうれしいものです。
JTCでは、私くらいの年齢になると基本給が上がることはなく、会社の業績不振でボーナスは減る一方なのに税金だけは高くなり、ジリ貧になっていくだけだったからです。
色々と悔しいと思うこともありましたが、結果オーライなのかもしれませんね😅