怒り | アラフィフ親父の戯言

アラフィフ親父の戯言

妻と高校生の娘の3人家族。20代と中高年で複数回転職。国立大学文系学部卒。仕事の人間関係と子どもの成績に頭を悩ませる、どこにでもいるアラフィフ親父です

友人たちは、潰れそうな商社から大手メーカーへの転職を祝福してくれましたが、私の心は晴れませんでした。

就職活動に失敗し、何とか就職した商社もたった3年で退職せざるを得なくなったことに対する挫折感がとても強かったのです。

商社にいた時は、ある意味会社を辞めるために働いているようなものでした。つまり「怒り」が私を支えていたわけですが、それがなくなった途端、私の体に異変が起こり始めました。

一体どこで人生を間違えてしまったのか?
自分はやはり、勉強しかできない「片輪」だったのか?

この時期は私生活でも色々あったこともあり、答えのない問答を心の中でずっと繰り返していました。

会社には何とか行くことはできましたが、何だか四六時中だるいのです。
土日は殆ど一日中寝て過ごすようになりました。平日も外出中に突然眠くなり、駅やデパートのベンチで休憩しながら寝てしまうようなことが度々起こるようになりました。家にいる時は当然、殆ど常に寝ている状態でした。
肩こり、背中の痛み、慢性的な息苦しさが常態化するようになり、鍼灸やマッサージに毎月数万円を費やすようになりました。

病院で精密検査を受けましたが、血液や血圧、尿検査には何の異常もありませんでした。病院の医師からは、まずは会社の産業医に相談した後に心療内科を受診するように言われましたが、当時の私にとって、会社関係者に相談するなんて絶対にあり得ない選択肢でした。
産業医に相談すれば会社の人事に話が行ってしまいます。転職先で自分の評価を下げるようなことはしたくなかったのです。

この状態は数年間続きました。
妻と出会わなければ、私の状態は更に悪くなっていたかもしれません。
妻と結婚し、娘が生まれると少しずつ体調が良くなり、何とか人並みの日常生活が送れるようになりました。