労働生産性が低いと言われる日本の企業ですが、極論を言えば
- 一定の割合で外国人を採用する
- 組織をフラット化する
をすれば、改善すると考えています。
社内で職場カーストが形成されたり、四六時中イジメが発生したりするのは、日本人同士で「忖度」し合うからです。
「忖度」が通用しない外国人に対しては、表面上は如何様にも解釈可能な曖昧な表現や態度を用いて、自分は手を汚さずに相手を服従させる、つまりは日本語や日本文化を悪用することができません。
また一定以上外国人がいれば、日本人同士でもそういうことは発生しづらくなります。
50歳を過ぎてから初めてそういう環境で働くことになり、その「効果」を実感しています。
そもそもなぜ、多くの日本の会社では、上位役職者が下位の人間に威張り散らかすのでしょうか?
職位が1ランク違うだけで、相手に威張り散らかす。
体育会系の部活、というかまるで軍隊です。
それが当たり前の環境で何十年も生きてきてしまったため、私も感覚が麻痺してしまっていたのですが、今の会社に来て、やはり今までがおかしかったのだと改めて思います。
あとは、日本における「世代間のたすき掛け構造」が、労働生産性を著しく下げているように思います。
たとえば、
- バブル世代
- 氷河期世代
- ゆとり世代
- Z世代
で見た場合、日本の企業では、「バブル世代」と「ゆとり世代」が得をし、「氷河期世代」と「Z世代」が損をしがちな構造になっています。
- 売り手市場で入社が比較的容易だったバブル世代
- 買い手市場で就職活動で苦労した挙句、上位ポストはバブル世代に独占されたために昇進できず、世代交代でゆとり世代に飛ばされてしまったバブル世代
- バブル世代が「割の合わない」仕事が氷河期世代に押し付けたため、上澄みの美味しい仕事だけをやってコーポレートラダーを登ることはできたが、困難な局面での解決能力を持ち合わせていないゆとり世代
- 売り手市場で入社が比較的容易だったものの、誰からも仕事を教えてもらえず、ずっと放置プレーされ続けているZ世代(ゆとり世代に仕事を教えるスキルがなく、かつリモート勤務が普及した結果、一日中自室でネットサーフィンするだけの日々を数年間送った挙句、それに耐えられず退職するZ世代が続出)
もはや会社には、上澄みの仕事しかやらない人と、被害者意識大で割に合わない仕事をやらされている人、仕事を教えてもらえずに放置プレー状態な人の3種類しかいなくなってしまっているのです。
これでは労働生産性が上がらないのは当然です。
もっと言えば、能力はないのにプライドばかり高い雇用側の人間が、「仕事を教えなくても勝手に仕事をやってくれる」かつ「自分の優位的立場を脅かさずに黙って働いてくれる人材」を求めている、ということになります。
つまりは、バカが「自分より優秀かつバカ」という空集合を求めている状態なのです。
その結果、
- 人材不足であるにもかかわらず、若い人しか採用したがらない
- かつ採用した若い人を放置プレーにし、結局逃げられてしまう
という事態に陥り、組織はますます衰退します。
新卒採用に依存した雇用形態を変えていけば、世代間のたすき掛け構造はなくなっていくと考えられます。
また、生産年齢人口が減っていく一方の日本において、新卒だけに拘るのは、もはや現実的な選択ではありません。
企業が発展するためには、中高年と外国人の活用が不可欠と考えます。