こんばんは!まずは皆さん、乾杯っ!![]()
先日さいたまスーパーアリーナで開催された「彩SAKEフェス2026 ~呑んで埼玉~」に行ってまいりました。埼玉県酒造組合が主催する、県内の酒蔵が一堂に会する試飲会です。今回はぐるめぐっどまんの名刺を作成したので、当ブログと「晩酌図鑑」で酒や酒蔵の紹介をしていることを一人でも多くの方に知ってもらうため、酒蔵の方に名刺交換をしていただきたく参加してみました。先日のけやきビールフェスタに続く、名刺配り第二弾です。
前半は酒は飲まずにひたすら名刺交換に没頭しました。十年ぶりの名刺配りも二度目となれば少しは慣れたもので、無事全蔵の方と名刺交換が済み一安心。その後、いくつかの気になった蔵のお酒をいただこうと会場を伺います。まずは名刺交換で印象的だった小山本家酒造を一杯目に選びました!
金紋世界鷹を醸す小山本家はひとだかりができていたので、近くにいた若い女性に名刺交換をお願いしたところ、なんとその方が小山社長だったのです(汗 埼玉で最大、全国でも指折りの規模を誇る蔵の社長さんに、いきなり名刺を差し出していたわけで、あとから気づいて冷や汗が出ました。でも快く受け取ってくださり、むしろこちらが恐縮するほど丁寧に対応していただきました。
世界鷹の存在は知っておりましたがまだ飲んだことが無かったので、パンフレットでまずは日本酒度の低い銘柄をチョイスさせていただきました。それが「金紋朝日 大吟醸50」でした! あれ? 金紋と書いてあったから同じかと思いましたが「世界鷹」では無く「朝日」でした
これはうっかりしましたが、瓶の首には「新登場!! 17度の豊かなコクと旨み」のシール。2026年9月に出たばかりの新商品だそうで、結果的には良い巡り合わせだったのかもしれません。
白いお猪口に注がれた一杯を手に、小山本家の人だかりを少し離れたところから眺めます。はじめての小山本家のお酒を、まずは確かめてみたいと思います!![]()
金紋朝日 大吟醸50とは?
まずは蔵元の株式会社小山本家酒造について。所在地は埼玉県さいたま市西区大字指扇(さしおうぎ)1798番地。裏ラベルにもある通り、創業は1808年(文化5年)。さいたま市の北西、荒川流域にあたる西区の指扇の地で、200年以上酒を造り続けている蔵です。会社としての設立は1963年で、会長は小山景市氏。資本金は3,775万円、従業員は190名前後と、日本酒の蔵としては桁違いの規模です。
その規模を数字で言うと、清酒の出荷量で全国4位、東日本では1位(2022年度)。売上は単体で140億円を超えます。埼玉県は日本酒の出荷量が全国4位の「隠れた酒どころ」ですが、その県内生産量の大部分を担っているのが、この小山本家です。グループとしても大きく、「世界鷹小山家グループ」として秋田の北鹿、新潟の越後桜酒造や雪椿酒造、京都の京姫酒造、兵庫の灘浜福鶴蔵など、全国7つの蔵を傘下に持っています。会場で人だかりができていたのも納得です![]()
主要銘柄は「金紋世界鷹」をはじめ、東京盛、界、おいしい大吟醸、ひかわの鬼ころしなど。スーパーの棚で見かける紙パックの日本酒から、大吟醸まで、幅広い価格帯を手がけています。北与野の井山酒店の記事でも世界鷹の名前が出てきましたが、埼玉の酒屋さんなら必ずと言っていいほど置いてある、県民にとって最も身近な蔵のひとつです。
さて、本題の「金紋朝日 大吟醸」について。ラベルに大きく「大吟醸 50」とある通り、精米歩合50%の大吟醸。2026年9月に全国で順次発売された新商品で、会場のボトルにも「新登場!!」のシールが貼られていました。裏ラベルのキャッチコピーは「一日の終わりに、心をほどく一杯を。」。続けて「穏やかに香る吟醸香と17度ならではの豊かなコクを兼ね備えた大吟醸酒です。創業1808年小山本家酒造の伝統の技とこだわりが詰まった一本をお楽しみください」とあります。
スペックを裏ラベルから拾うと、原材料は米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。蔵元のリリースでは兵庫県産山田錦を使用しているとのこと。アルコール分は17度で、大吟醸としてはしっかり高め。日本酒度は0と、甘辛の中間です。容量は720mlと1800mlがあり、製造年月は2026年9月。裏ラベルには飲み方の目安も表になっていて、ロック(0〜5℃)、冷やして(約7℃)、ぬる燗(約45℃)が二重丸、常温と熱燗が丸。大吟醸でロックとぬる燗を推してくるのは珍しく、17度のコクがあるからこその提案なのでしょう。
大吟醸という名前と17度という度数の組み合わせは、少し意外です。大吟醸は15〜16度の商品が多い中、あえて17度で「豊かなコクと旨み」を前面に出す。「一日の終わりに、心をほどく」というコピーも、華やかさより、晩酌でほっとする一杯を目指していることがうかがえます。全国4位の蔵が、新商品の大吟醸で狙うのは、特別な日の酒ではなく毎日の酒。そのあたりが、この蔵の面白さだと思います。
金紋朝日 大吟醸50をチェック!
彩SAKEフェスの小山本家ブース。
「新登場!! 17度の豊かなコクと旨み」のシールが貼られた大吟醸50が並びます。
白いお猪口に一杯。
色はごくほのかにイエローで、ほぼ透明です。
裏ラベル。「一日の終わりに、心をほどく一杯を。」のコピー、飲み方の目安表(ロック・冷やして・ぬる燗が◎)、精米歩合50%、17度、720ml、創業1808年の小山本家酒造。
スペックは以下の通り。
| 銘柄 | 金紋朝日 大吟醸(大吟醸50) |
|---|---|
| 特定名称 | 大吟醸酒 |
| 蔵元 | 株式会社小山本家酒造(埼玉県さいたま市西区大字指扇1798・創業1808年) |
| 原材料 | 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール ※蔵元リリースでは兵庫県産山田錦使用 |
| 精米歩合 | 50% |
| アルコール分・日本酒度 | 17度/0 |
| おすすめの飲み方 | ◎ロック(0〜5℃)・冷やして(約7℃)・ぬる燗(約45℃)/○常温・熱燗 |
| 容量・製造年月 | 720ml(1800mlもあり)/2026年9月 |
| 参考価格 | 720ml 1,050円/1800ml 2,380円(いずれも税別・参考小売) |
| 飲んだ場所 | 彩SAKEフェス2026 ~呑んで埼玉~(さいたまスーパーアリーナ) |
金紋朝日 大吟醸50を飲んでみての評価
小山本家のブースで、スタッフの方が一升瓶から白いお猪口に注いでくれます。会場は人だかりとざわめきで、香りを確かめるには少し賑やかすぎる環境。それでもお猪口を鼻に近づけると、穏やかな吟醸香がふわりと届きました。
17度の大吟醸。しかも1,000円台。「世界鷹」と間違えて頼んだ一杯ですが、名刺交換の緊張がようやく解けて、ここからが本番です。会場の喧騒を背にして、小山本家の酒を初めて口にします。名刺を渡した手前、ちゃんと味わって感想を持ち帰らなければ、という妙な責任感もあります。まずは香りから、ゆっくりと。
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17度を感じさせない米の甘み。
心をほどく、埼玉の晩酌酒。
まず外観。色はごくほのかにイエロー。白いお猪口の底にうっすらと黄色が差す程度で、ほぼ透明です。香りは穏やかで、大吟醸にありがちな派手なフルーツ香ではなく、裏ラベルの「穏やかに香る吟醸香」の言葉通り。会場の賑わいの中でも、落ち着いた米の香りがちゃんと届きました。
口当たりは甘くて濃密。一口目で「おっ」と声が出ました。どっしり17度もあるが、その度数を感じさせない米の旨味と甘みがあり、アルコールの刺激が甘みの奥に隠れています。日本酒度0という数値以上に甘く感じるのは、17度のコクが甘みを押し上げているからでしょう。山田錦を50%まで磨いた大吟醸の、きれいな甘さです![]()
そして心地よい余韻が楽しめる。濃密な口当たりの後、余韻はだらだら続かず、米の旨味を残しながらすっと引いていきます。17度の酒は余韻が重くなりがちですが、こちらは意外なほど軽やか。「一日の終わりに、心をほどく一杯」というコピーは、この余韻の心地よさのことを言っているのだと思います。
食事との相性を考えると、魚料理などの和食や、ほど良い塩気のある生ハムやチーズと合わせやすそうだと思いました。濃密な甘みと旨味は、塩気のあるものと組み合わせると引き立ちます。一方で、タレ系の焼き鳥や脂っこい中華とは合わせにくそう。酒の甘みと料理の甘辛が喧嘩しそうなので、あっさり系の料理が良さそうですね! 裏ラベルでロックが二重丸になっているのも納得で、氷で薄まっても17度なら旨味が残り、夏の晩酌にも使えそうです。
帝松の社長の酒や直実の夕虹など、最近の埼玉地酒は「甘旨」の方向に良い酒が多いのですが、こちらもその系譜。ただ、あちらが小さな蔵の限定酒だとすれば、こちらは全国4位の蔵が1,000円台で全国に出す定番品。この価格でこの濃密さは、正直、驚きました。
総評として、「世界鷹と間違えた」という始まりから、「小山本家、侮れない」という結論に着地した一杯でした。17度を感じさせない甘みと旨味、穏やかな香り、心地よい余韻。そして720mlで1,050円という価格。大吟醸をスーパーの棚で手に取れる値段で出してくる、埼玉最大の蔵の底力を見た気がします。評価は★★★。名刺交換で冷や汗をかいた甲斐がありました。小山社長、ありがとうございました![]()
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今日はドラマでペアリング!
金紋朝日 大吟醸50と一緒に楽しみたいのは、ドラマ「陸王」(2017年、TBS日曜劇場)です。原作は池井戸潤さんの同名小説。主演は役所広司さん。埼玉県行田市で創業100年を超える老舗足袋屋「こはぜ屋」の社長・宮沢紘一が、先細りする足袋の需要に危機感を抱き、足袋の技術を活かしたランニングシューズ「陸王」の開発に挑む物語です。山﨑賢人さん、竹内涼真さん、寺尾聰さんらが脇を固め、全10話。
この作品を選んだ理由は、まず埼玉の老舗の物語であること。行田は足袋の町、指扇は酒の蔵。どちらも埼玉で100年、200年と続いてきた「ものづくり」の家業です。1808年創業の小山本家が、2026年に新商品の大吟醸を出す。こはぜ屋が、足袋の技術でランニングシューズを作る。老舗が伝統の技を土台に新しいものを世に出す、という構図が、この酒とドラマで重なります。
もう一つの共鳴は、「社長との出会い」です。ドラマの宮沢社長は、銀行や大手メーカーとの交渉に走り回りながら、自ら現場に立つ人。今回、人だかりのブースで名刺交換をお願いした相手が社長だった、という私の失敗談は、まさに「社長が現場にいる会社」の証拠でもあります。全国4位の蔵のトップが、試飲会のブースで来場者と向き合っている。その姿勢は、こはぜ屋の社長室の空気と、どこか通じるものがあります。
そして味わいの面。このお酒の「17度のどっしりした度数なのに、口当たりは甘くて軽やか」という性格は、ドラマの「経営の重い現実を描きながら、観終わると前向きな気持ちになる」というバランスと似ています。重さを感じさせずに、しっかりとした芯がある。裏ラベルの「一日の終わりに、心をほどく一杯」というコピーは、仕事帰りに「陸王」を一話観る時間にも、そのまま当てはまります。
全10話、1話約1時間(拡大回あり)。720mlのボトルなら、1話にお猪口2〜3杯で、ちょうど一週間分くらいでしょうか。平日の夜に一話ずつ、ロックやぬる燗で温度を変えながら。埼玉の老舗の酒で、埼玉の老舗の物語を。こはぜ屋の面々と一緒に、心をほどいてください![]()
下戸の酒好き評価点
※下戸の酒好き評価は味の良し悪しを計るものではありません。
下戸で酒初心者の私があくまで個人的な感覚で評価したものになります。
★★★
★★★ … 下戸にも酒初心者にもオススメしたい
★★☆ … 下戸、酒初心者に丁度良く幅が広がる
★☆☆ … 下戸、酒初心者には少し理解が難しい
金紋朝日 大吟醸50の価格&どこで買える?
金紋朝日 大吟醸50の参考小売価格は、720mlで1,050円、1800mlで2,380円(いずれも税別)。税込でも720mlが1,200円弱、一升瓶でも2,600円程度です。山田錦を50%まで磨いた大吟醸でこの価格は、はっきり言って破格。全国4位の出荷量を誇る蔵のスケールメリットがあってこそ実現できる値段で、「大吟醸は高い」というイメージを良い意味で裏切ってくれます。
買える場所は、2026年9月の新商品なので、まずは埼玉県内のスーパーや酒販店から広がっていくと思われます。小山本家の商品は県内の酒屋さんならほぼ必ず扱っているので、井山酒店や上尾の須田商店のような地元の酒屋さんで探してみてください。小山本家の公式サイトにも商品ページがあるので、取扱店の情報はそちらが確実です。
楽天市場やAmazonでも、小山本家酒造の商品は数多く出品されています。「金紋朝日 大吟醸」で検索すれば、720mlと1800mlの両方が見つかるはず。新商品なので在庫の立ち上がりに時間差があるかもしれませんが、価格帯から考えてまとめ買いにも向く一本です。火入れの大吟醸なので、常温の棚でも扱いやすく、冷蔵庫で冷やしておけば晩酌の定番になります。
小山本家の酒は、まず世界鷹の名前で知っている方が多いと思いますが、この朝日のように、日常の価格帯で本気の大吟醸を出してくるところに、埼玉最大の蔵の実力があります。彩SAKEフェスで出会った他の埼玉の蔵のお酒も、順次ご紹介していきますので、お楽しみに。まずは1,000円台の大吟醸で、一日の終わりに心をほどく一杯を![]()
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