風と光のアート 鈴木英人の世界展 | geezenstacの森

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風と光のアート

鈴木英人の世界展

 

 

 

 最近地方の美術館が意欲的な企画を開催しています。この「鈴木英仁」も1990年代を席巻したアーティストの一人です。外国人ではクリスチャン・ラッセンやシム・シメール、日本人ならこの鈴木英人を筆頭に永井博、ヒロ・ヤマガタ、笹倉鉄平などの作品を目にした人は多いのではないでしょうか。小生もそんな一人で、世の中がウWindows95に熱狂して時代にWindowsからMacに乗り換えて現在に至っていますが、そのきっかけになったのがマルチメディアとして発売されたシンフォレストの作品集で知りました。

 

 

 アメリカ・西海岸の風景などを描き、教科書「NEW  HORIZON」の表紙やレコードジャケットでも知られるアーティスト、鈴木英人さんのデビュー45周年を記念する個展「風と光のアート 鈴木英人の世界展」が今月いっぱい豊橋市美術博物館で開催されています。

 1980年から現在までに制作された貴重なパントン原画やリトグラフ、シルクスクリーン、EMグラフなど約300点を展示する過去最大規模の個展となっています。豊橋にゆかりがある鈴木さんが、この展覧会を前に制作した豊橋の風景の作品2点も特別公開されるほか、80年代グッズなども展示されています。鈴木氏のキャリアを象徴するデビューから現在に至る鈴木氏の画業の集大成を紹介。「1980年代パントン原画 誰もやっていない表現を探し出す」「1984年~1992年リトグラフ アメリカンノスタルジーから楽園の世界へ」「2000年~EMグラフ 終わりなき旅の途中」など全5章で原画や版画、グッズなど、未公開作品を多数含作品を展示しています。

 

スミ線とオーバーレイフィルムを駆使したパントン原画は、繊細で透明感のあるトーンが特徴で、今では再現不可能な貴重なものだ。続くリトグラフやシルクスクリーンの作品群は、40色以上の版を重ねて刷り師と二人三脚で仕上げた緻密な仕事の結晶。

さらに2000年代以降はデジタル技術を取り入れ、自らの工房で「EMグラフ」と呼ばれる新たな版画表現を確立した。

一人のアーティストが時代の変化とともに技法を進化させ、作品世界を広げてきた軌跡を一度に見渡せるこの機会。同展のために描かれた豊橋を題材にした新作『双炎の碧き城』『終わりなき日々』が初公開される点にも注目だ。

手筒花火や路面電車といった日常の風景を題材にしながらも、鮮烈な色彩と鋭い線が加わることで、見慣れた情景がどこか異国のリゾートのように変貌する。


 豊橋の風景を描いた作品は、豊橋のシンボルの一つ市公会堂の前を走る路面電車を描いたものと、手筒花火と吉田城を組み合わせた幻想的な作品の2点。どちらも今までにない豊橋の魅力を表現しており、訪れた人が興味深げに見ていました。

 


 

 シルクスクリーンの制作過程を解説する展示や、鈴木さんが手がけた80年代ポップスのレコードジャケットなど多彩な作品が展示され、鈴木英人の世界を満喫できます。この辺りの展示は撮影禁止ですが、下記の公式ビデオでその詳細を確認できます。また、富士山など日本を描いた個性的な作品もあり、鈴木さんのアーティストとしての旅路を実感できます。80年代、90年代に青春を過ごした年代はもちろん、イラストレーターを目指す若い世代にも楽しめるのではないでしょうか。

 

鈴木英人氏

 

 

章立ては下記のようになっています。

 

 

会場の豊橋市美術博物館

 

エントランスには作品をイメージした車も展示されています。

 

 

世界各地の作品が網羅されているのが分かります。

 

鈴木氏の素材撮影の機材

 

 

ロビーに飾られたロードスター、これが真っ赤なら最高です。

 

その運転席

 

 さて、ここからはこの作品展で展示されている作品の数々です。まあ、こういう今まで雑誌やポスター、CMで見慣れた作品の現物がずせーらっと並んでいるのは壮観です。じっくり見て回れば2時間は必要でしょう。青春時代にこれらの作品と慣れ親しんでいた世代にはとても、ノスタルジックな一日となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 下は豊橋市が作成した展覧会の公式ビデオです。会場の様子がよく分かります。