発掘!!1974-5年のコンサートパンフレット3-2 | geezenstacの森

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発掘!!1974-5年

コンサートパンフレット3-2

 

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 ラファエル・フリューペック・デ・ブルゴスがこんな以前から来日していたとは知りませんでした。まあ、東京の女なら懐かしい名前なんでしょうなぁ。何しろ若杉弘の跡を継いで1980年から1983年まで読売日本交響楽団の常任指揮者を務めていました。ただ、この読響は東京に根を生やしているのか地方へはなかなか10回しなかったのでこの時代の読響については全く知りません。てっきり若杉弘がずっと常任指揮者を務めているとばかり思っていました。ブルゴスの初来日は1974年で、読響に初めて登場したのもその年でした。この演奏会はその流れて実現したものでしょう。しかし、朝比奈以外とブルゴスが大阪フィルに登場していたことはこのチラシてせ初めて知りました。プログラムは得意のスペインものに幻想交響曲です。当時はある辺他の再来と言われてたのでしょうか。

 

 

 彼の代表盤の「三角帽子」です。

 

 

 この国立ソビエト交響楽団は現在の名称は「スヴェトラーノフ記念ロシア国立交響楽団」です。ここでも筆頭はスヴェトラーノフでショスタコーヴィチの息子のマキシム・ショスタコーヴィチがサブで来日しています。今は86歳になっているショスタコーヴィチですが全く消息をきかないですねぇ。このチラシでは表紙には書かれていませんが、名古屋公演はこのマキシム・ショスタコーヴィチの指揮でチャイコフスキーの幻想序曲「ロメオと・ジュリエット」、グレゴリー・ソコロフのピアノでチャイコフスキーの第1番、そして、父親の交響曲第5番が演奏されています。会場は名古屋市公会堂です。

 

 

 マキシム・ショスタコーヴィチは1970年にこのオーケストラとこの第5番を録音しています。

 

 

 1974年のチェコフィルの来日はヴァーツラフ・ノイマンとズデニエック・コシュラーの二人体制で来日しています。まあ、メインはノイマンでこの6月20日の名古屋公演はもちろんノイマンが指揮しています。プログラムはスメタナの「売られた花嫁」序曲とモルダウ、そしてドヴォルザークの「新世界」というオーソドックスなものでした。会場は愛知文化講堂でした。名古屋ではソリストは帯同していませんが、この来日は6月11日から7月1日までのスケジュールで、ソリストにはチェロのヨーゼフ・フッフロ、ヴァイオリンはなんとアイザック・スターンが登場していてベートーヴェンのヴァィオリン協奏曲を演奏しています。この時は6月30日の東京文化会館でねすめなの「我が祖国」全曲が演奏されているのですが、この公演は公開録音で、クラシックの公開録音の応募に11 万通を超えるハガキと云う空前の反応のあった当公演は、当日も抽選にもれたファンが会場に押し掛け押し問答があったという、いわくつきの公演でもありました。ノイマンたっての希望でおこなわれたチェコ陣営での日本初演だけあり大変な迫力で終演後には爆発的喝采が収録されています。チェコ人ならずとも熱いなにかがこみあげてくる、まさに大演奏で、この時代の熱気に打たれました。

 

 

 1975年は昭和50年だったんですねぇ。これを記念して地元の中日新聞が柴田南雄氏に委嘱した曲の初演がこの11月7日に初演されています。合唱と管弦楽による鴨長明の「方丈記」を題材にした作品です。全部で8楽章ある大作で、森正指揮、名古屋フィルハーモニー交響楽団、名フィル特別合唱団、名古屋女声合唱団、東海メールクワイアー、田中信昭、水谷昌平の合唱指揮により演奏されました。それでもチラシはちょっとしょぼいですねぇ。

 

 

  下は柴田南雄生誕100年の2016年に演奏された山田和樹/日本フィルのものです。

 

 

 アンドレ・ワッツは1968年の来日以来何度も来日しています。デビューが鮮烈で、1963年にレナード・バーンスタイン率いるニューヨーク・フィルハーモニックと共演してフランツ・リストのピアノ協奏曲第1番を演奏し、一躍時の人となった。例の「ヤング・ピープルズ・コンサート」に抜擢されたんですなぁ。それにしても、中日劇場でリサイタルを開いていたとはびっくりです。

 

 

 下はその1974年に来日した折の演奏です。NHKが収録していたんですなぁ。

 

 

 イゴーリ・ジューコフは2018年に亡くなってしまいましたが生涯に2度スクリャービンのピアノ・ソナタ全集の録音を残しています。面白いことに敷きもしましたが録音技師としての側面もあり録音にこだわっていました。

 

 

 コンサートでも演奏されていたシューマンの幻想曲です。

 

 

 最後はスゥイトナーです。スゥイトナーは1973年の来日の時NHK交響楽団から名誉指揮者の称号を受けていますから、これはその翌年のコンサートでしょう。スゥイトナーの名声はこのころから爆上がりでした。1978年のシュターツカペレ・ベルリンとの来日では東京FMがライブ録音を収録しています。いい時代でしたねぇ。

 

 

 

 その東京でのライブ演奏でモーツァルトの3大交響曲です。

 

 

 続きます。