バロック音楽の楽しみ
曲目/
1.「フルートとチェンバロのためのソナタ 変ホ長調 BWV1031」 バッハ:作曲 (フルート)ジャン・ピエール・ランパル、(チェンバロ)ロベール・ヴェーロン・ラクロワ (10分30秒) <コロンビア OL3314>
2「無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013」 バッハ:作曲 (フルート)ジャン・ピエール・ランパル (11分50秒) <コロンビア OL3315>
3.「バイオリンとチェンバロのためのソナタ第1番 ロ短調 BWV1014から 第3楽章」 バッハ:作曲 (バイオリン)ラインホルト・バルヒェット、(チェンバロ)ロベール・ヴェーロン・ラクロワ (3分18秒) <コロンビア OL3311>
朝夕の通勤時にはスマホでNHHKのらじるらじるのアプリからFMの番組をピックアップして聴いています。週の初めは「×クラシック」、「名演奏家の時間」、「音楽の泉」、クラシックの庭」とチョイスして聴いています。残念なのは「クラシックの迷宮」の聴き逃し配信が無いことです。そんな中普段は「古楽の楽しみ」も聴き逃し配信が無いのですが、たまたまクリックしたら3月21日分だけ配信があるではありませんか。この日は、番組MCの大塚直哉氏が前身番組「バロック音楽のたのしみ」初代MC服部幸三氏が放送で使用していたと思われる「台本メモ」を元に、1963年4月1日の初回放送を中心に振り返るという内容でした。そう、放送100周年に合わせてスペシャルプログラムは配信があるようです。そういえば昨日は「ラジオ100年音楽とともに」が放送されていました。こっちはポップスでしたけれどもね。でもこれも興味深い内容でした。
話がそれました。流石に、1963年の初回放送は聴いてませんし、NHKのアーカイブにもこの録音は無いそうです。しかし、服部幸三氏の手書きのメモがのこっていたそうで、そのメモをもとにこの日の放送が再現されていました。この番組は皆川達夫氏と二人で交互に1週間づつ対応して放送していたようですが、小生が聴き始めたのは多分1970年代に入ってからでしょう。そして、この番組は朝6時からの放送だったのでタイマー予約でそのころ登場したばかりのカセットテープに毎日せっせと録音したのを覚えています。思えば服部幸三氏の「バロック音楽のたのしみ」と1972年に発売された「エラート1000バロックの大作曲家たち」のレコードが小生のバロックブームに火をつけたのでした。
この放送はメモを頼りにその初回放送を再現していたのですが、当初は30分番組だったこともこの放送で初めて知りました。上の曲目はその初回放送で使われたもののリストです。服部氏のメモは克明で、使用した演奏のレコード番号まできちんとメモされていたということで、リストアップされているのですが、音源は当時のエラートレーベルの音源が使われています。コロムビアから発売されていた番号はOLで始まる番号になっています。そして、これらのレコードが現在でもNHKに保存されているということでこの放送はそのレコード音源を使っての放送でした。NHKも粋なことをするものです。ただ、この「古楽の楽しみ」の放送は普段は聴き逃し配信はされていませんのでこのプログラムだけ特別の配信のようです。
最後はバルフェット、ラクロワの「バイオリンとチェンバロのためのソナタ第1番 ロ短調 BWV1014から 第3楽章」です。当時を知る者にとってはいずれも懐かしい音源です。
さて、初代の「バロック音楽の楽しみ」は20年以上も続きましたが、この番組の記述についてはwikiもありませんし、触れられている記事もわずかしかネットにはありません。バロック音楽に目覚めさせてくれた素晴らしい番組でした。この最後の放送は1985年の3月28,29日に放送されたものです。前後編に分かれて服部幸三氏と皆川達夫氏が振り返っています。
この復元放送はNHKのらじるらじるで3月28日朝6時55分まで聴くことができます。