2月の散財 その2
今月はマイナーのレベルばかり中心に捕獲しました 。
ディープ度3
上段左の最初の1枚はマスネのピアノ協奏曲を収録した1枚です。このレコードを始め上段の4枚は1970年代にワーナーパイオニアから発売されたボックス原盤のレコードです。このマスネは「フランス近代ピアノ協奏曲選」の2として発売されています。録音は当時としては最新のもので1973年8月に録音されています。このアルバムには表題曲を始め、サンサーンスの「アフリカ幻想曲」、グノーの「ロシア国家による幻想曲」も収録されています。最近になってこのマスネのピアノ協奏曲はしばしば演奏されるようになってきていますが、珍しい曲目ではあるのではないでしょうか。
最近では2022年にNHK FMで山田和樹指揮モンテカルロフィルハーモニー、アレクサンドル・カントロフのピアノの演奏で放送されました。この様子はYouTubeでも聴くことができます。
ディープ度5
その横の3枚のLPはアメリカ本国ではVOXBOXと言うシリーズで発売されたものです。米ボックスは1枚の単品のレコードはこの時代にはほぼ存在はしませんでした。1枚ものはターンアバウトレーベルで発売されています。このニールセンのピアノ曲集は、デンマークのピアニストのアーネ・スキョル・ラスムセンの演奏によって収録されていますが、第1集の第1曲、交響的組曲作品8は、米ボックス社においてオリジナルマスターテープが紛失してしまったので、やむを得ずアメリカ製のメタルマザーをもとにプレスして制作されています。1970年の録音にしてはずさんな管理と言えるでしょう。しかし、ニールセンのピアノ曲集をこうやってまとまった形で発売されたのはこれが最初だったような気がします。
アーネ・スキョル・ラスムセン
ディープ度5
下段左は、今度はノンサッチ盤によるヨアヒム・ラフの交響曲第5番「レノーレ」という作品です。ノンサッチは自社レーベルの録音もかなりありましたが、他社のライセンス契約ものもこのシリーズに投入していました。これもその1枚で英ユニコーン社の原盤を使用しています。ここでびっくりするのは指揮がバーナード・ハーマン、演奏がロンドンフィルハーモニックということです。バーナード・ハーマンは映画音楽の方では知られていますが、クラシックの録音はほとんどないと言って良いでしょう。英デッカのFACEほうに多少ある位です。さて、このヨアヒムラフはスイス生まれの作曲家ではありますがリストに参加されて作曲を初めています。そのリストや同時代のメンデルスゾーンハンスホンビューローだと進行がありました。交響曲は全部で11曲残していますが、そのほとんどが表題付きの作品となっています。こういうニックネーム付きの作品ですから、もう少し知られていてもおかしくは無いのですがほとんど忘れ去られている作曲家でしょう。リストに参加されただけあって、この交響曲は3楽章でできていますが、1部と第一楽章は、1部と2部に分かれているので、全体としては4楽章構成のような形になっています。それにしても、約50分近い演奏時間を要する対策です。まぁこんな演奏になっています。
ユニコーンのオリジナル盤
ディープ度1
これはDENONレーベルで発売されたスメタナ四重奏団のモーツァルトの弦楽四重奏曲です。しかし同じ曲目で進めたなし。重相談は以前に録音しています。そう。PCM録音の走りの録音として、青山タワーホールで録音されたスメタナのアルバムがこのアルバムと同じ曲目だったわけです。その当時は、この曲目でレコードアカデミーを受賞していますが、こうして思うに、スメタナはその録音に満足していなかったのでしょう。わざわざチェコに戻って再びこの曲を録音しています。ところが小生の記憶ではこちらの録音はあまり記憶に残っていません。デジタル録音で録音された方があまりにもインパクトが強かったからです。このアルバム一応インターナショナル発売を前提に作られたもので、表面は日本語の解説ですが、裏面は英語の解説になっています。このレコードは1982年にプラハで録音されていますが、最初のPCM録音が発売されたのは1972
年でしたので、既に10年の歳月が流れていました。その間にPCM録音も13ビットから16ビットにビット数が上がっていましたので、最初の録音はコロンビア独自のフォーマットだったわけです。この録音で世界に流通できる16ビットのPCM録音が完成したといえます。
ディープ度5
「2つのボレロ」とだいされたアルバムです。当初こんなレコードが国内盤で出ていたとは全く知りませんでした。このレコードジャケットのデザインのオリジナルは米セラフィムのホイットモア&ロウのそれこそ「ボレロ」と題されたアルバムでした。これは輸入盤のセールで見つけたもので、ボレロが含まれているという理由だけで捕獲したものでした。下がそのジャケットです。
ところが国内盤は同じデザインを使いながら全く違うレコードを発売していたのです。それが今回捕獲したものです。
2つのボレロということでホイットモア&ロウの演奏とパリ管の演奏でボレロ、牧神の午後への前奏曲、「マ・メール・ロア」組曲を取り上げています。多分1970ねんだい後半に発売されたものと思われますが、確認はできませんでした。解説はこういうゲテモノが得意だった出谷啓氏が書いています。多分、ホイットモア&ロウは日本ではこのコンビの単独のレコードは発売されていないのではないでしょうか。バリ管の方はシャルル・ミュン主の演奏が収録されていますが、このコンビのボレロは5分弱しかありません。こんな演奏です。