日展名古屋展2025 1 | geezenstacの森

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日展名古屋展2025

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 日展が順展で現在名古屋に来ていますので出かけてきました。どういうことか今年から第何回という表示は見当たりませんがホームページで確認すると第11回ということになります。この名古屋展では陳列点数:482点(日本画:71点 洋画:97点 彫刻:63点 工芸美術:97点 書:154点)が展示されています。

 

 

  今回も小生の琴線に触れる個性溢れる作品を中心にピックアップしています。会場の第一室は日本画です。今年度は335点の応募作品があり、うち159点が入選となっています。この名古屋展では厳選された71点が、この地区の作品を最優先に入り口から展示しています。そのうち30作品が地元の作家の作品です。

 

蓮 三上友子

 

雨上がり 宮本脩子

 

 

叢 林真

 

 

残雪 木村光宏

 

 

石仏 成田環

 

 

刈田 宮原剛

 

自然薯の花 高木かづ

 

眼差しの彼方 竹内恵利子

 

新生のめぐり 中井康信

 

午前三時の会議録 山守良佳

 

いざなう 福岡正臣

 

closed  佐藤正子

 

漂 熊崎敦士

 

雨の日 天野澄子

 

静けさの中に 近松妙子

 

正見 鈴木一正

 

川風 安藤洋子

 

水辺 颯田圭子

 

ワカナツ 福本百恵

 

かほりたつ 松本和子

 

倉庫のある家 加村光子

 

夏の日の 宮田淑子

 

うしごや 竹ノ下ひさえ

 

十一月 渡邊久ニ男

 

猥猥 熱田守

 

 背景の黄色と本体の朱色の配色比が見事に「猩猩」の緋色を表現している。「森の番人」と言われるオラウータ ンの持つ知性を、大胆な色彩と安定感のある画面構成の 中に包み込み、その神秘性を醸し出している。

 

 

 

 

 

刻々 

 

 

 花自体を落とす椿は忌み嫌われる面も有するが、その事実も踏まえた上での華やかさ、深さを外連味なく 捉えている。対象に向かう作者の逞しい姿勢が窺える。

 

風の色 森花

 

 誰しもが感ずる何気ない秋の爽やかさを、現実の再現と云った形ではなく、然し乍ら実に自然に画面上で展開 して居る。

普遍性の表現とは常に傍らにあり乍らも、実は容易で はない。

 

柔らかな峰々 保田千尋

 

 中央に背を大きく配す大胆な構成で牛の群像を描いている。全体的に渋い色でまとめられているが、所々に感 じる底光の鮮やかな色が何とも心地よく、牛たちの息づ かいや体温が伝わってくる。峰々と捉えるのも面白い。

 

ラビットボール 工藤彩

 

 一面モノクロで纏められた画面の中、わずかに見え隠れする微妙に発色する金箔が美しく、日本には古来 から付立ての技法があるが、作者の自由に蠢く筆運び にも表現者としての内実の力を感じる。

 

結びつき 前川和之

 

 羊とその背景の空間表現により穏やかな空気が流れている。 描写力、技術力共に優れているが、何より色調の美

しさによって、気持良く、その場の空気を感じる作品 で、秀作である。

 

静かな夜に 稲田雅士
 

 イタリアの夜の町並みであろうか。 たしかな表現技術と、深みある色彩が相まって、個性的な作品となっている。 そして、その独自の世界感に心が揺さぶられる。

 

時の訪問者 木村友彦

 

 人間なのか人形なのか不思議な引力のある珍しい作品である。きめ細かく埋め込まれた線と色のリズム、 特にコスチュームの模様が美しく、画面上に振られた 砂子の金が画面を引き締め纏め上げられている。

 

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雨の苔森 猪熊佳子