オークションで処分したレコードたち 20 | geezenstacの森

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すオークションで処分したレコードたち

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 1970年代の廉価盤ブームの中で他社が追従できなかったものの中でキングレコードが発売した「現代日本の音楽名盤1300」シリーズは孤高の輝きがありました。全20枚のシリーズで、それこそ戦後の日本の洋楽を彩った名曲がこれでもかやという形で投入されていました。廉価盤ブームを仕掛けた日本コロムビアでさえ、この企画には対抗できませんでした。このシリーズは1980年の1月に発売されています。ただ、このシリーズは限定盤でしたからあまり知られていないのではないでしょうか。

 

 そのシリーズのトップを飾ったのが外山雄三の「ラプソディ」、尾高尚忠の「フルート協奏曲」、小山清茂の「管弦楽のための木挽き歌」などを収録したものでした。NHK交響楽団の初の海外ツアーでお披露目され大好評だった外山の作品は、一躍現代作品の名曲としてもてはやされ、帯同した岩城宏之がNHK交響楽団を指揮して初演しているので、このレコードはその初演の組み合わせによる貴重な録音ともいえます。また、尾高尚忠のフルート協奏曲は初演は森正が吹いていましたが大オーケストラの改訂版ではここで演奏している吉田雅雄が演奏していましたから、これも初演者による演奏と言えます。小山清茂の「管弦楽のための木挽き歌」も1957年に7作曲された作品で、これもその後いたるところで再演されている名曲です。

 

 

 

 2枚目にラインナップされていたのは渡辺浦人の「交響組曲『野人』」をフィーチャーしたアルバムでした。当時から現代音楽に積極的だった岩城宏之かこのアルバムでも活躍しています。

 

 

 

 このシリーズは全て買うことはせず、オーケストラ作品を中心に購入しています。次の一枚は若杉弘氏が臨時編成の弦楽オーケストラを振って録音したものです。

 

 

 武満徹の「ノベンバー・ステップス」を収録した一枚です・こちらは今年引退する井上道義氏が新日本フィル指揮をしたもので、中田喜直のピアノ曲「無宗教者の讃美歌」を併録しています。

 

 

 團伊玖磨氏は自作の交響曲第3番を読売日本後期用楽団と自作自演でこのシリーズに登場しています。

 

 

 

 

 このシリーズで小生が一番注目したのは小川寛興氏の交響曲「日本の城」でした。タイトルもさることながら小川寛興氏はもっぱらテレビで活躍した人で、小生の世代なら「月光仮面」や「七色仮面」、「怪傑ハリマオ」、「隠密剣士」などを作曲しています。ソマ彼がこんな作品を作曲していたことにまずびっくりしたのです。しかし、このレコードレコ芸では酷評でした。他のシリーズの作品と比べても評価に値しないということでした。しかし、この作品外山雄三氏が日本フィルを指揮して録音しているのです。使用性は好きでしたねぇ。日本の尺八や琴、箏に法螺貝なども登場して実に楽しい作品になっています。まあ聴いてみてください。

 

 

 

 下の一枚は巌本真理弦楽四重奏団が演奏しているということで購入した一枚です。

 

 

 

 こちらも巌本真理弦楽四重奏団が演奏しているということで購入しています。

 

 

 先日はアラウのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集でしたがこの時ショパンの作品集も処分していました。ショパンも「ピアノと管弦楽のための作品全集」と題された3枚組のボックスセットで、なかなかレアな作品も収録されています。今気が付きましたがエリアフ・インバルがロンドンフィルと録音していたんですなぁ。