カラヤンがいっぱい | geezenstacの森

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カラヤンがいっぱい

 

 

 ここしばらくカラヤンがデッカに録音したレコードを取り上げていますが、今になって調べてみるとかなり興味深いことがわかります。この1973年にキングレコードから発売された「カラヤンペスト1000」は全部で20枚のシリーズで発売されました。以下がそのリストです。

 

GT9001 R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9002 ホルスト:惑星 カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9003 J.シュトラウス・コンサート*
喜歌劇「こうもり」序曲
アンネン・ポルカ
円舞曲「うわごと」
喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
ポルカ「狩り」
円舞曲「ウィーンの森の物語」
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9004 チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」
チャイコフスキー:バレエ音楽「眠りの森の美女」
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9005 チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」
グリーグ:組曲「ペール・ギュント」
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9006 モーツァルト:交響曲第40番ト短調*
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9007 ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調* カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9008 ブラームス:交響曲第1番ハ短調* カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9009 ブラームス:交響曲第3番ヘ長調
ブラームス:悲劇的序曲
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9010 ハイドン:交響曲第103番「太鼓連打」
ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9011 ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調* カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9012 チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」*
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9013 R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
R.シュトラウス:交響詩「死と変容」
R.シュトラウス:「サロメ」より7つのヴェールの踊り
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9014 アダン:バレエ音楽「ジゼル」(オリジナル版) カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9015 ヴェルディ:歌劇「アイーダ」(ハイライト) テバルディ、ベルゴンツィ、シオミナート/他
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9016 ヴェルディ:歌劇「オテロ」(ハイライト) モナコ、テバルディ、プロッティ/他
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9017 プッチーニ:歌劇「トスカ」(ハイライト) ステファノ、プライス、コレナ、タッディ/他
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9018 J.シュトラウス:喜歌劇「こうもり」(ハイライト) ギューデン、クメント、ケート、クンツ、ベリー/他
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9019 ムソルグスキー:歌劇「ボリス・ゴドノフ」(ハイライト) ヴィシネフスカヤ、ギャウロウ、ミリャコヴィチ/他
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
GT9020 カラヤン/アヴェ・マリア(クリスマス曲集)* プライス(S)
カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

 改めてリストを確認してみるとこの一連の録音の中で抜けているものがあります。1963年に録音されたビゼーの「カルメン」です。どうもRCAはこの録音だけは原盤ごと権利を買い取ったようで、このシリーズではハイライトも発売されていません。それにしても、1970年までに録音されたオペラのハイライトまでしっかりとこのシリーズに組み込まれていたとは驚きです。

 

 
 個人的にはこの時期はアンチ・カラヤン派で、DGの録音も数えるほどしか持っていませんでしたが、自分ではベルリンフィルとは違うぞということと、録音はデッカ/ロンドンだぞということでしゃにむに購入したのを思い出します。ただ、学生の身でさすが全部購入することは出来ず、手持ちの曲とダブらないもの、CPの悪いものは避けるというスタンスの元に購入しています。ということで、*マーク付きのものは購入していません。ただ、のちに中古でドヴォ8やブラ1は捕獲した記憶がありますし、この写真にないものはオークションで処分しているものもあります。
 
 今回漠然とジャケットを見ていて、このシリーズのジャケット写真はオリジナルとは全く違うどころか、ジャケットには曲名すら印刷されていません。曲は日本独自の帯に表記されているだけてす。さらにカラヤンのカットは全て左側から撮影された写真しか使われていません。アイーダにしても正面やや左からです。当時は左からの撮影の写真しか許可しなかったという噂がまことしやかに流れていました。ただ、今写真を検索してもそんなことはなかったような気がするのですがねぇ。
 
 このシリーズは限定版で発売されたので、かなり品切れになるのが早かったように記憶しています。そのため1978年に「カラヤンベスト1300」として再発売されています。でも、こんなものが発売されたという記憶は全くありません。