名古屋音楽大学オーケストラ第47回定期演奏会 | geezenstacの森

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名古屋音楽大学

オーケストラ第47回定期演奏会

 

 

 19日は久しぶりに音楽大学のコンサートに出かけました。今年は指揮者に松尾葉子氏を迎えたとあって会場には大勢の人で賑わっていました。まあ、曲目も曲目ですからね琴背もずれのお客さんが多かった印象です。プログラムのテーマが「物語のあるクラシック」ということでね前半にはジョン・ウィリアムズの「スター・ウォーズ」組曲が演奏されました。なにしろ今年はジョン・ウィリアムズが来日してサイトウキネンオーケストラを振りましたからその余韻がある中での「スター・ウォーズ」ですからいやが上でも盛り上がります。

 

この日の編成
 

 個人的にも生の大オーケストラで「スター・ウォーズ」組曲を聴くのは初めてでした。この冒頭のプログラムは金管が大活躍しますから、オケのメンバーは全員がステージに登場です。何せトランペットだけで12人が活躍しましたから教員からエキストラまでかき集めての演奏でした。それもあって大迫力のオーケストラサウンドがホールに響き渡りました。メイン・テーマは少し速めのテンポで、レイア姫のテーマはややゆっくり目のテンポで情感たっぷりに演奏されたのが印象的でした。ですから組曲にもかかわらず、一曲終わるごとに拍手が起こるというコンサートになりました。

 

 それが終わるとソプラノの森谷真理さんが登場して圧巻のソプラノを披露してくれたのですが、2曲はちょっと寂しかったですなぁ。せめてもう一曲披露してくれてもよかったかなぁと感じました。

 

 後半は松尾氏の得意なフランス物からラヴェルの「マ・メール・ロア」です。どちらかというとラヴェルの曲の中でも繊細な作品でオーケストラの盛り上がりにはやや欠けますが、学生の面々は良く練習を積んだようで、ラヴェルの繊細な色彩感をかなりうまく紡いでいたように思います。そんなことで、個人的にはいい演奏だったのですが、この曲だけブラボーの声がかかりませんでした。

 

 最後はストラヴィンスキーの「火の鳥」です。今まで何度も実演を聴いてきたはずですが、今回の冒頭のコントラバスによるユニゾンは大太鼓のトレモロの打ち込みとともにくっきりはっきり表現されなかなかの聴きごたえです。ホルンは全体に音が安定しないパートが気になりましたが、木管、金管は素晴らしい響きで、一般的な2管編成ながらスケール間のある演奏が展開されました。松尾氏は降りなれていると見えて、楽譜は指揮台に置かれていましたが譜面をめくることなく、暗譜で指揮していました。さすがベテランです。もちろんブラボーが飛び交う演奏になりました。

 

 気が利いていたのはアンコールピースです。始まりがジョン・ウィリアムズなら終わりも来年がパリオリンピックということもあり1974年のロス・オリンピック時に作曲された「オリンピック・マーチ」が演奏されました。

 

 こういう垣根の無いコンサートがこれからどんどん増えるといいですなぁ。