ザ・ベスト
セルジオ・メンデス&ブラジル'66
A1.マシュケナダ 2:41
A2.フール・オン・ザ・ヒル 3:15
A3.ナイト・アンド。デイ 3:09
A4.デイ・トリッパー r3:08
B1.チェルシーの朝 3:00
B2.スカボロー・フェア 3:20
B3.ドック・オブ・ザ・ベイ 3:10
B4.祈り 3:15
演奏/セルジオ・メンデス&ブラジル'66
P:ハーブ・アルパート、ジェフリー・モス
キング・レコード GO-8 (原盤 A&M)
これは1971年に発売されたレコードですが、キングレコードはポップスで最初に発売された1000円盤でした。これは画期的で、著作権の関係でこの価格で発売することはまず不可能と考えからるからです。このシリーズではA&M、バークレイ、ロンドンといったレーベルから当時のトップアーティストのものばかり8枚発売されました。2枚目の写真がその全貌ですが、小生にとっては一番縁のなかったのがローリング・ストーンズでした。でも、こういう機会でしたから手を出して見ました。結局このシリーズではフランシス・レイ、ダニエル・ビダル、レーモン・ルフェーブル、ローリング・ストーンズ、そしてこのセルメンと5枚を購入しています。
どれも、当時の常識とは違う仕様で、全てのアルバムとも8曲しか収録されていません。この収録曲数が少ないといことが価格を千円に抑えられた大きな理由となっているのではないでしょうか。まあ、当時としてはちょっと不満の残ったところですが、ことレコードに関してはこれはプラスに作用しています。つまり、ゆったりとカッティングできているからで、多分通常のレギュラー盤よりは音が良かったのではないでしょうか。日本盤としてはイレギュラーなところですが、アメリカでは片面20分以内というのが常識でしたからこれぐらいの曲数のレコードはザラにありました。
さて、このレコードの特徴はコンピュレーションものということで、本当にヒット曲ばかりが網羅されています。セルメンはこの頃が一番人気がありましたから、飛びついて買った思い出があります。反対に、これ以降はそれほどヒット曲がなかったように思います。多分ブラジリアン・サウンドと時代のヒット曲がマッチしていたんでしょうなぁ。ボサノバのリズムが心地よく、1966年に発売されたトップの「マシュケナダ」は世界的なヒットらなりました。最近では由紀さおりとピンク・マティーニでもカバーされていました。「マシュ・ケ・ナダ(Mas Que Nada)」は当時のサンパウロのスラングで「まさか」「なんてこった」「やなこった」等と言う意味です。なわ、このアルバムからは「ディ・トリッパー」も選曲されています。
面白いことにセルジオ・メンデスとブラジル'66のレコードは最初はロンドンレーベルから発売されていました。これがそのジャケットです。ジャケットの真ん中にロンドンのロゴが印刷されています。このレコードは収録曲数は片面5曲の全10曲でした。
ただ翌年には同じデザインでA&Mから再リリースされています。
2曲目は4枚目のアルパム「フール・オン・ザ・ヒル」からの選曲です。ブラジル'66としては1970年のエキスポでのライブ盤を含めて8枚発表しています。その後は「ブラジル'77」と今度は未来志向のネーミングに変えています。このアルバムからは最後の「祈り」もチョイスされています。下はテレビクリップですが、口パクでの演奏です。ボサノバのリズムの「フール・オン・ザ・ヒル」でビートルズの曲だと知りました。
セルメンのアレンジでの「スカボロー・フェア」は衝撃的でした。サイモンとガーファンクルの曲というイメージで聴くとあまりの違いにびっくりしてしまいます。でも、当時使用性が口ずさんでいたのはこのセルメンのバージョンでした。
セルメンサウンドで親しんだのは「ドック・オブ・ザ・ベイ」も例外ではありません。これは5枚目のアバムニ収録されていたもので、ボサノバにジャズの要素が加味されています。オーケスト。ラサウンドに乗ってのアンニュイな雰囲気はなかなかのものです。ソウルフルなオーティス・レディングのオリジナルに勝るとも劣らないアレンジでしょうなぁ。