第82回美術文化展
6月21日~25日の日程で開かれている「第82回美術文化展」観に愛知県美術館ギャラリーへ出かけてきました。東京、京都を経て巡回してきた展覧会です。
この美術展は平面、立体、デザインの三部門で132点の作品が展示されていました。この展覧会の源流はシュールレアリズムということもあり、抽象的な作品が多いのが特徴になっていました。
会場の様子
数字が語ること 田中眞固
何故かこの作品、パッと見た時1970年代に登場した、サイモン・ジェフの「ペンギンカフェ・オーケストラ」を思い出してしまいました。
Seagan 助岡美穂
Seaganは完全菜食主義者のことです。それを知ってこの絵を観ると 、野菜に見えてくるからふしぎです。
もしもし、聞こえますか 山川さゆり
絶滅危惧種の公衆電話ですがいざという時活躍するんですよねぇ。
Quarrel 寺元篤
全部顔で出来ています。こちらは「喧嘩」という意味です。方向がバラバラなのはそういうことでしょう。
リビドー審美眼とは1/2 三宅設生
「リビドー」は衝動のことです。主に性的なものですから、そういう観点で見ると人間の価値観が分かろうというものです。
人間=キツネ 富田宏代
明日への鎮魂花 堀部美奈子
源流 太田和徳
天の川ー幻想II
刹那 柴田洋子
森の図書館 佐藤優則
時空 本山正喜
始原花 γ 岡島妙子
ががとチンドン(AとB) 圓尾博一
レディ・ガがとチンドン屋の組み合わせはユニークですなぁ。
誕生2023 片山久美子
ブラックホール 23A 海田浩
望郷「ウスバカゲロウ」 小林康男
これは作品としてはサイズが小さかったのですが、絵としての存在感は発軍でした。字面からのイメージと作品のタッチがマッチしていて思わず立ち止まって観てしまいます。
Joyful V 時野弘和
無機質なステンのテーブルとマーブル模様のポールが不思議な空間を演出しています。
沖縄返還50年 島根廣之
ある意味、この作品が今回一番印象的でした。沖縄県では、6月23日を太平洋戦争における沖縄戦の終結した日として「慰霊の日」に制定しています。その日にこの作品を鑑賞したということもあるのでしょうが、首里城とF14の組み合わせは端的に今の沖縄を起草させます。先の大戦で県民の1/3を戦死させた国の責任は大きいものがあります。
蝋燭 桂瑠那
慰霊にはロウソクがつきものです。本来なら並べて陳列してあるともっと効果的なのでしょうが、主催者にはそういう意図はなかったようです。蝋が額縁からこぼれ出しているのがいいですねぇ。
夢幻泡影III 鶴岡慶子
デザイン作品ですが、水泡のいろいろな形態が見ていて飽きません。
海峡なんでしょうが右岸と左岸では違う表情を見せています。手前は鉄道、奥は高速が走っていて都市部の賑わいを感じさせます。
時の流れ 今井雅省
同じようで同じでない不思議な作品でした。
Have a Break 2 堀祥子
ちょっと小休止しましょうか。
希望 吉田律子
立体的な織物でした。タペストリーにはいいですね。
shell 2023A、B 山本麻美
立体作品で、存在感のある貝がらでした。いくつもの賞を取っています。
色とりどりの世界 I 伊藤恵
Rainbow and free 伊藤恵
海に棲むもの 伊藤恵
同じ作者の三作品ですが、人と花と魚という違うシュチエーションがそれぞれ味を出しています。