音楽を楽しむ会 2月
2月はオペラを楽しむ会でした。先月は雨でしたから、今月も危ないなぁと思っていましたが、なんとか天気は晴れておまけに気温まで春先レベルまで上昇しました。
プログラムは上記のようになっていました。てっきり、モーツァルトのいろいろなオペラの周辺の曲がかかるのかなぁと思っていたのですが、見事に肩透かしをくらいました。回を主催しているネコパパさんは、ブルーノ・ワルターの大ファンという方ですから敵機の彼の演奏で攻めてくると踏んでいたのですが、冒頭の「フィガロの結婚」序曲は見事に裏切られました。セルの演奏は性急すぎて音楽がちょっと窮屈な印象があるからです。
2曲目からもスウィトナーの演奏がずらっと並んでいるのにもびっくりでした。ただ、たまたま今週のNHK-FMの「クラシック・カフェ」という番組で、このスウィトナーの演奏が取り上げられており、らじるらじるの聞き逃しで、この音楽を聴きながら会場に向かっていたところでした。こんな曲目が取り上げられていました。
「歌劇“ローエングリン”から 婚礼の合唱“真心こめて、ご先導いたします”」 ワーグナー:作曲 (合唱)ベルリン国立歌劇場合唱団、(管弦楽)ベルリン国立歌劇場管弦楽団、(指揮)オットマール・スウィトナー (4分42秒)
「歌劇“タンホイザー”から 大行進曲“歌の殿堂をたたえよう”」 ワーグナー:作曲 (合唱)ベルリン国立歌劇場合唱団、(管弦楽)ベルリン国立歌劇場管弦楽団、(指揮)オットマール・スウィトナー (6分37秒)
「歌劇“タンホイザー”から“巡礼の合唱~ふるさとよ、また見る野山”」 ワーグナー:作曲 (合唱)ベルリン国立歌劇場合唱団、(管弦楽)ベルリン国立歌劇場管弦楽団、(指揮)オットマール・スウィトナー (6分21秒) <徳間ジャパン TKCC-15206>
会場での説明もこの演奏が素晴らしい録音であることが説明されていましたが、実際こんな素晴らしい演奏があるのかとイヤフォンで聴きながら思ったものでした。
また、ウェーバーの「狩人の合唱」が「オイリアンテ」と「魔弾の射手」の2曲描かれていたとは知りませんでした。まあ、もっぱら「オイリアンテ」なんて序曲しか聴いたことがないですからねぇ。そして、前半最後は蓄音機で、フラグスタートのフィデリオからアリアがかかりました。バックがオーマンディ/フィラデルフィア管ということで、これも珍しい音源で、オーマンディがオペラ作品を録音していたということは知っていましたが、こんなものがSPとして聞けるとは思いませんでした。
後半はモーツァルトオペラの代表作「フィガロの結婚から」第1幕の最も有名な「もう飛ぶまいぞこの蝶々」、「愛の神よ救いませ」、そして「恋とはどんなものかしら」と有名どころのアリアが抜粋して上演されました。手持ちではヘルマン・プライのフィガロがあるのですが、これがいかにも演者が妙齢なご婦人ばかりでやや興がそがれるものでした。今回上演されたものはギリ、許容範囲の結婚適齢期にふさわしいメンバーであったので楽しめました。オペラは総合芸術ですが、賞味期限の過ぎた歌手たちでは興味が半減しますからねぇ。グラインドボーン音楽祭での上演が収録されたもので、古き良き時代の演出とスタッフの演奏は十分にこのオペラの楽しさを伝えていくした。こういう映像がディアゴスティーニから発売されていたとはこれまた驚きでした。式はプリッチャード、演奏はロンドン・フィルということでオペラを知り尽くしているチームで携わるグライントボーンの映像はもっと楽しみたいものだと感じました。