愛知工業大学OB管弦楽団第4回演奏会 | geezenstacの森

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愛知工業大学OB管弦楽団

第4回演奏会

曲目/

ワーグナー/「タンホイザー序曲」

グリーク/「ペール・ギュント」第1組曲

ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調Op.92

<アンコール>

エルガー/エニグマ変奏曲より「ニムロッド」

 

指揮/今木智彦

演奏/愛知工業大学OB管弦楽団

日時/2023/04/152/05

場所/長久手文化の家 森のホール

 

 

 名古屋の衛星都市の長久手市で開催されたコンサートです。このコンサートに関する情報はほとんどありませんでした。普通ならSNSで情報発信するものなんでしょうが、コンサートの前にこのオーケストラの演奏会の情報で確認できたものは開催施設の「長久手市文化の家」のコンサート情報だけでした。一応、そこでも問い合わせ先として「ait.oborch@outlool.jp」で検索しましたがこのアドレスでは何の情報も出てきませんでした。大体一般の人がoutlook.jpなぞ使っているのは聞いたことがありません。上記のパンフレットもこの文化の森でようやく入手したもので、ネット上には一切ありませんでした。ですから、関係者以外ほとんど知られていないコンサートだったのではないでしょうか。

 

 当日演奏される曲目も知らずぶっつけ本番で会場入りしたという摩訶不思議なコンサートでした。ただ、このオーケストラの演奏会は前回も出かけています。そちらはこちらで記事にしています。

 

 前回の第3回は2018年でしたから足掛け5年ぶりの演奏会になります。果たして成長の跡は伺えたのか楽しみな演奏会でした。うーん成長の跡が伺えたのはプログラムの解説だけでした。

 

 「タンホイザー」序曲の冒頭のホルンと木管楽器の出がバラバラで本当にリハで指揮者の棒を見ていたのかと疑いたくなるような乱れようでした。ホルンが朗々と主題を奏でるはずですが、音程は安定してないしセクションとしても纏まりがありません。リハもなくぶっつけ本番だったんでしょうかねぇ。指揮の今木智彦氏は前回に引き続きの登壇でしたが、この曲に続いての「ペール・ギュント」でも「朝」の冒頭が不揃いであったことを考えると指揮の方に問題があるのではと疑ってしまいます。まあ、正規の愛知工業大学のオケではなく0Bということではそんなに練習時間も取れてないことは想像に難くないのですが、それにしてもお粗末すぎます。 

 

 唯一の聴きどころはペールギュントの「オーセの死」でした。ここは弦楽だけのアンサンブルで指揮者も指揮棒なしで情感たつぷりに音楽を鳴らしていました。

 

 最近YouTubeで耳にした中では下記の演奏が一番「ペール・ギュント」の素晴らしさを実感しました。

 

 

 

 後半のプログラムはベート7です。最近はベートーヴェンの交響曲の中でも一番頻繁に演奏されているのではないでしょうか。ということは下手な演奏ではすぐわかってしまうというものです。幸い一番練習をしたのか大きな瑕疵はなく一番安心して聞くことがでました。この曲も出来としては第2楽章が一番いい出来でした。指揮者のアレグレットのテンポとオーケストラのはちょ絵が一致していたんでしょうなぁ。まあ、もともとこの曲はこのアレグレッガ一番聴衆の心に響き初演の時からアンコールされたという部分ですからねぇ。

 

 後半の2楽章はアタッカでつなげて演奏されました。最近はじっくりと聴かせるタイプの演奏が多かったのでアタッカで続けて第4楽章に突入するのは新鮮でした。そのためかオーケストラも緊張の糸が切れずに最後まで盛り上がりを維持していました。こういうところは評価できたのですが、どうも弦のアンサンブルが不調でチューニングが合っていないのです。多分ホールの内部が熱気で温度が上昇したのでしょうなぁ。こう聞こえたのは小生だけかもしれませんが、この音程のズレが不協和音となつてアンサンブルが一つにまとまっていなかったのが残念です。

 

 

 次回のコンサートではきっちりと出を揃えて音楽を楽しませてほしいものです。