アーサー・フィードラー 忘れられし夢
曲目/
A面
1.Those Were The Days 5:00
2.Days Of Wine And Roses 3:28
3.Clair De Lune 4:42
4.September Song 3:42
5.Forgotten Dreams 2:19
6.It Might As Well Be Spring 2:45
B面
7.The Fantastics: Medley (9:18)
Overture
Never Say No
They Were You
Soon It's Gonna Rain
Try To Remember
Metaphor (Love! You Are Love)
8.Night And Day 3:48
9.Stardust 3:50
指揮/アーサー・フィードラー
演奏/ボストン・ポップス管弦楽団
編曲/Jack Mason (曲: A4, B3), P. T. Bodge (曲: B2), Richard Hayman (曲: A1, A2, B1.1 to B1.6)
録音/1972
P:トーマス・モーリー
E:ギュンター・ヘルマンス、ヨアヒム・ニス
米ポリドール 24-5007(2391-006)
レコード棚を整理していたらこんなアルバムが発見されました。1990年代にアーサー・フィードラーのLPはオークションで大部分は処分してしまったのですが、この一枚は処分漏れで残っていたものです。多分このアルバムの日本盤は出ていないはずです。ということで、データはアメリカ盤のデータベースから引っ張っています。
アーサー・フィードラー/ボストンポップスがいつの間にかRCAからポリドールに移籍していた時代の作品で、タイトルの「忘れられし夢」も引っかかりません。タイトル曲はルロイ・アンダーソンの作品なんですけど、こんなアルバムに入れられていたんですなぁ。
レコードのA面1曲目はメリー・ホプキンの「悲しき天使」です。このメリー・ホプキンはビートルズの始めたアップルレコードの第一号アーティストでした。曲は1968年の発売で、なんとビートルズの「へい・ジュード」を蹴落としてヒットチャートのトップに躍り出たという曲でした。ここではリチャートセ・ヘイマンのアレンジでシンフォニックな「悲しき天使」が演奏されていますが、このタイトルは日本だけのもので、原題の「Those were the days」は、「あの頃はよかった・あの頃がなつかしい」という意味であり、邦題は全く内容を表していないという残念な曲です。
A麺はその後、「酒とバラの日々」、「月の光」、「セプテンバー・ソング」、そして「忘れられし夢」と続きます。ルロイ・アンダーソンの作品はその多くがこのボストン・ポップスによって録音され紹介されています。その「忘れられし夢」です。
そして、A面最後の「It might as well be spring 春の如く」は、名コンビ、オスカーハマースタインIIと、リチャード・ロジャースによって作られた作品で、1945年の映画「ステートフェア」挿入歌で、アカデミー歌曲賞を受賞しています。
さて、このアルバムの本当のメインはB面の大半を占めている「ファンタイティック」でしょう。1960年にサリヴァン・ストリート劇場で開幕したオフ・ブロードウェイ・ミュージカルですが、なんと日本版wikiでは項目がありません。不思議なミュージカルです。でも、宮本亜門が演出したものは海外でも話題になりました。この中のナンバー、「トライ・トゥ・リメンバー」は昔からブラザーズ・フォーのヒット曲として認知されています。
そのヒット曲を含んだメドレーとしてアーサー・フィードラーはこのアルバムに録音しています。
そして、B麺は「ナイト・アンド・デイ」、「スターダスト」と進みます。まあ、曲目もスタンダードナンバーが並ぶということで、1970年代としては内容が渋すぎて日本では発売されなかったんでしょうなぁ。
ところでこのレコードはアメリカで発売されたものですが、レコード自体はドイツ・グラモフォンのハノーファー工場で製造されています。