サン・プルー/ファーストアルバム
二人の天使・天使のプレリュード
曲目/
演奏/サン・プルー楽団
P:レネ・ボイヤー
日本コロムビア YS−2486-AZ(原盤discAZ)
2016年の10月に手に入れていましたからてっきり取り上げていると思ったサン・プルーの初出のアルバムです。「恋人達のためのヨーロピアン・ムード・シリーズ」として、1971年に発売された初出のアルバムです。面白いことに1974年に再発売されています。その時は2,300円に値上げされ、シングルじやケット仕様に変更されています。
イージーメリスニング華やかし頃のヒット曲で、「二人の天使」はスキャット歌手のダニエル・リカーリのヒット曲としても知られています。元々はトランペットとストリングスのための純粋なインストゥルメンタル作品として書かれていましたが、サン・プルーはフランスの歌手、ダニエル・リカーリが別のスタジオでリハーサルをしているのを聞いて、彼女の声をトランペットの一部として、ボカリース唱法で録音することにしました。 1969 年に Disc'AZ レーベルからリリースされたこの曲は、彼女のキャリアと彼の両方を作り上げました。数か月で、フランスだけで 3,000,000枚以上が販売され、フランス国外でも認知度が高まりました。 1970 年 8 月 22 日の週に、メキシコでは 10 位、日本では 20 位でチャートに入りし、最終的にゴールド ディスクと最高のオリジナル ミュージックで日本の「オスカー」を獲得しました。しかし、元々はこのサンプルーのアルパムのために参加してスキャット唱法で注目されました。で、改めてバークレイレーベルで再録音したものがダニエル・リカーリ名義で日本ではヒットしました。下の音源がそれです。
そして、こちらがサン・プルーのアルバムオリジナルの「二人の天使」です。
ストリングスの扱い方がこちらの方が表に出ていて、スキャットは楽器の一つのような扱いです。小生はこの曲はイージー・リスニングとして捉えていましたからこのサン・プルー・オーケストラの演奏の方を好んでいました。
この当時、サン・プルーはもう一曲「天使のプレリュード」という曲もヒットさせていました。ここでは彼のピアノ演奏を堪能することができます。まるでカツラをかぶっているようなこの風貌がサン・プルーです。
ここで、ちょっと彼の人となりを。本名はクリスチャン・サン・プルー・ラングランド(Christian Saint-Preux Langlade)といい、フランス西部のメルヴァン"Mervent"という村に生まれました。1968年には作曲を手がけた"Une étrange musique (A Strange Music)"がフランスの年間ヒット・チャートで71位を記録、翌年8月にはポーランドで開催された音楽祭に出場し、彼の最初の大作である"La valse de l'enfance (The Waltz of Youth)"を発表しグランプリに輝きました。そのポーランド滞在中に彼は新しい作品を完成。パリのスタジオでレコーディングする直前、彼は別のスタジオから流れてきた歌声に耳を奪われます。彼はすぐさまトランペットで演奏していたパートを彼女のヴォカリーズを生かすようにアレンジしなおし、そして完成したのが「ひとつの声のための協奏曲(邦題「ふたりの天使」)」でした。その作品はフランスでは数ヶ月のうちに300万枚を超すヒットとなりゴールドディスクを受賞。以降、本格的にレコーディングを開始し多くの作品を残しています。フランスでは今でも作品を発表し、活躍していますが、クラシック畑の作品も書いているようで、ポップス一辺倒ではないようです。
ということで一発屋ではないのですが、このアルバムがベストでしょうなぁ。