カルテット・ジェラートのアリア・ファンタジー | geezenstacの森

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カルテット・ジェラート

アリア・ファンタジー

 

曲目/

01.「リゴレット」~女心の歌 (ヴェルディ)2:26

02.「ばらの騎士」組曲 (R.シュトラウス)11:16

03.ハンガリア 6:44

04.「トゥーランドット」~序奏とアリア「誰も寝てはならぬ」 (プッチーニ)11:45

05.孤独なタンゴ 6:20

06.「ファウスト」~清き住み家 (グノー)5:10

07.「シチリア島の夕べの祈り」の主題による協奏曲 13:58

08.ラ・ダンツァ 3:12

09.「蝶々夫人」~「蝶々夫人の嘆き」 (プッチーニ)3:50

 

演奏/

クァルテット・ジェラート

 オーボエ、イングリッシュ・ホルン/シンシア・スティリアス

 テノール、ヴァイオリン、マンドリン/ピーター・デ・ソット

 アコーディオン、ヴィオラ/クラウディオ・ヴィーナ

 チェロ、ギター/ジョージ・ミーンウェル

 

指揮/ホアキン・ヴェルデベネス 4,9

演奏/トロント交響楽団メンバー 4,9

 

録音/1997/11/18-21  ハンバークレスト・ユナイテッド教会

   1998/01/26 セント・クレメンツ・アングリカン教会 4,9

   トロント

E:エド・マーシャル

 

ビクター VICC-60085

 

 

 このCDは昨年の12月に浜松まで遠征して捕獲したものです。いわゆるジャケ買いの一枚ですが、これが意外と掘り出し物でした。いわゆる一種のサロン・ミュージックですが、雑食性の小生はこういった類いのものも好きです。以前は下記のようなものも取り上げています。

 

 

 

 

 

 それらとちよっと毛色が違うのは、タイトルにあるようにアリア、つまり声楽が含まれていることです。1990年カナダで結成された、オペラ・アリアから、タンゴ、カンツォーネまで、ありとあらゆるジャンルをお洒落なアレンジで聴かせるグループで、楽器の持ち替えも自由自在です。

 

 かつてのケンブリッジ・バスカーズを彷彿とさせるお遊び系オペラ・アリア集の数々といってもいいでしょう。日本で言えば「スギ&テツ」や「デパペペ」がこの範疇に入るでしょう。この種の企画では奏者のセンスや腕達者ぶりが成功への鍵となりますが、ここで披露されているテノールのピーター・デ・ソットの歌声も半端ではありません。「誰も寝てはならぬ」なんかは、オーケストラの伴奏付きで朗々と歌い上げています。

 

 

 そうそう、このCDジャケットのデザインは日本独自のもので、諸外国では下のデザインが使われています。

 

 

 このジャケットならテノールが中央の黒でビシッと決めた紳士だということがわかろうというものです。個人的にはこのアルバムで一番気に入っているのは上の「誰も寝てはならぬ」と最後の「蝶々夫人の嘆き」です。まあ、オーケストラアレンジもいいのでしょう。蝶々夫人は最初に「君が代」の旋律が登場していますから、さらに盛り上がります。こちらはスキャットで歌われています。

 

 

 サロン風の音楽が特徴ではありますが、メンバーの呼吸の素晴らしさを感じるのは「ばらの騎士」組曲でしょう。この編曲はイギリスの作曲家ステファン・マックニフの編曲によるものですがその編曲のの見事さもあって、楽しめます。!

 

 

 ただこのグルーブ、メンバーがコロコロ入れ替わっています。シンシア・スティリアスは病気のためにグループを去り、2006年に亡くなっています。また創設メンバーのピーター・デ・ソットも2019年秋に引退し、この当時のメンバーは現在は一人も残っていません。そんなことで、日本では人気は今ひとつだったんでしょうなぁ。今ではこのグループのCDは全て廃盤です。

 

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