CLASSIC CDとBBC MUSIC
レコードは増殖していますが、その他の部分では着々と断捨離を進めています。1980年代から愛用していたマランツとYAMAHAのチューナーを処分し、ハタマタはパイオニアのスピーカーも処分しました。要するにひと世代前のオーディオセットを一通り片付けたということです。また、パソコン周りも自作のパソコンやらアップルのiBookなどのノートパソコンもこの際一気に処分です。
また、ずっとスクラップしていたCDカタログや雑誌もこの際まとめて断捨離しました。きょうのタイトルの「CLASSIC CD」と「BBC MUSIC」というマガジン類もその対象となったわけです。
これらの雑誌は1990年代にイギリスで出版が始まった雑誌で、CD情報の仕入れによく利用していました。日本の「レコ芸」はこの当時マンネリ化で全然面白くなかったので、イャーブックの付く新年号だけは購入していましたが、そ他の月はパスしてもっぱらこの「CLASSIC CD」と「BBC MUSIC」から情報を仕入れていました。
最初に登場したのは「CLASSIC CD」でした。1990年5月号から発行された雑誌で、毎号雑誌で取り上げる新譜の音源からピックアップしてオススメの曲をCDの形で収録して提供していました。手元に残してあったのはスペシャル1シューのチャイコフスキー特集のものですが、雑誌としては毎号100ページほどで、クラシックに特化した内容で重宝していました。
これが毎号についていたCDです。のちに日本の「レコード芸術」も真似をしましたが、レコ芸はさわりを1分ほど聞かせるだけのお茶にごしの内容でした。
それに比べて、この「CLASSIC CD」は音源を10点から12点と内容を絞り、新譜と再発されたのも区別せずに紹介するというしっかりとしたポリシーのもと製作されていました。上は通巻第16号のもので、トップにはセル/ロンドン響のチャイコフスキーの交響曲第4番の第四楽章が丸っと収録されています。レーベルも偏らず、デッカ、オリンピア、グラモフォン、フィリップス、EMIユニコーン、ソニー、テルデックとまんべんなく取り上げています。
こちらではシャンドス、メリディアン、ハルモニア・ムンディ、ハイペリオン、RCA、エラート、コリンズも取り上げていて、この雑誌の酒池用が一本筋が通っていることがわかります。
この後を追ってBBCがこちらは自社収録の放送音源を使うという新手で、まるまる通常のレーベルのように曲を収録して新機軸の雑誌を発売しました。このCDについては過去にこちらで記事として取り上げています。
まあ、日本ならNHKがクラシックの専門誌を毎月発売しているという状況でしょう。これも、1990年代という時代の産物なんでしょうなぁ。今ではYouTubeがあり、アーティストが自由に自分たちの音源をアップできますからこういう必要はさらさらないのかもしれませんが、この時代なら、有力な新人発掘のツールとしては最強の武器であったように思われます。
時代は移り変わり、ネットの普及とともにこの「CLASSIC CD」は2000年の8月号(通巻127号)で廃刊になりました。
しかし、「BBC MUSIC」は現在でも発行されており、下はその最新号です。この号ではヴォーン・ウィリアムズの交響曲第4番と6番が収録されているCDが付いています。演奏はジョン・ウィルソン指揮BBCフィルハーモニー管弦楽団