名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ 早春コンサート | geezenstacの森

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名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ 

早春コンサート

 

 

 昨年は中止になったコンサートです。本来は北名古屋市との共催なのですが、まだ蔓延防止期間中ということで、今年は名古屋芸術大学が単独で開催しました。今回はフルートの高木直樹氏の退任記念、ピアノの浅野佑佳さんの卒業コンサートも兼ねていました。

 

 今回は開演時間を18時45分に設定されていましたのでかなりたくさんのお客さんが来場していました。ここは車でいっても駐車場があるので助かります。

 


 プログラムはアメリカの作品中心にまとめられていました。唯一の例外はドップラーのハンガリー田園幻想曲だけでした。トップを飾ったのはスティーヴン・メリロの「ゴットスピード」でした。1998年に作曲された組曲「名誉・勇気・誓約」の第3楽章とに位置付けられている曲ですが、単独で演奏されることが多いようです。タイトルの意味は「成功を祈る」という意味で、作曲者は手紙やメールの終わりには必ずこの言葉を書いているそうです。華やかなスピード感のある作品で、局長からジョン・ウィリアムズの「E.T」を連想させます。

 

 

 アメリカ特集ということでは外せないジョン・フィリップ・スーザの数多い作品から「美中の美」が演奏されました。小生のクラシックへの入り口が吹奏楽で、その中でも、スーザの作品の数々はよく聞いた聴いたものです。まさに行進曲という作品で実際の更新ではスーザ本が大活躍するのですが、ステージ演奏ではそれが登場しないのがちょっと寂しいところです。

 

 

 ジェームズ・チャールズ・バーンズの「詩的間奏曲」は一転しっとりとした作品です。

 

 

 多分流れ的には上の作品からの続きでドップラーが選ばれたのでしょう。なかなか吹奏楽版の演奏は聴けないものですが、現役時代はセントラル愛知交響楽団で活躍した高木直樹氏だけあって、圧倒的な音量のフルートの響きに魅了されました。

 

 

 休憩後はプログラム的にはメインのガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」が演奏されました。吹奏楽版は初演に近い形での演奏で、こちらの演奏も普段聴くことのできない演奏で楽しめました。今回の演奏で使われたピアノは下の演奏と同じスタインウェイのピアノでの浅野佑佳さんの闊達な響はホールを満たしてジャジーな雰囲気に浸れました。



 

 プログラムの最後を飾ったのはフィリップ・スパークの「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」です。本姓はイギリスの作曲家ですが、作品のタイトルにニューヨークが使われていますから、まあ良しとしますか。スパークは東日本大震災に際しては『陽はまた昇る』を作曲しその収益を寄付するなど日本との関わりも深い作曲家です。コンサートでの表記は「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」ですが、正式なタイトルは頭に接頭語の「A」がついて「A Weekend In New York」です。

 

 

 さて、アンコールは今年の吹奏楽コンクールの課題曲の「ブルー・スプリング」が演奏されました。まだ、馴染みの薄い曲ですが、今後どんどん演奏されるでしょう。

 

 

 久しぶりのウィンドオーケストラの迫力のあるコンサートでした。