作曲家の生きた時代
学校の居ぅ行くでは歴史は日本史と世界史に別れててます。しかし、現実には歴史というのは連続性の中で、世界はつながっています。ただ日本の場合、江戸時代に今はそういう言葉は使わないのですが、「鎖国政策」により外国との取引の窓口を長崎の出島に限定していたこともあり、諸外国との関係性が希薄になってしまい世界史と日本史の各利が興ってしまいました。でも、考えてみれば織田信長もそうですし、それ以前の鎌倉幕府、室町の足利義満、更には平安時代、飛鳥時代でも外国との交流があり文化の交流がありました。それが江戸時代に基本的にプツンと切れてしまうんですなぁ。で時代がリンクしにくくなってしまったのです。
これをクラシックの作曲家で見るとほとんどの著名な作曲家はほぼ江戸時代とリンクしているのですが、なかなかそういうイメージで捉えることができていないのではないでしょうか。
その頃の日本はどういう状況だったのでしょうか。
日本の時代
江戸時代 1603~1868年
明治時代 1868~1912年
大正時代 1912~1926年
昭和時代 1926~1989年
という中で主要な作曲家の年代を確認すると作曲家の生きた年は、
ヴィヴァルディ 1678~1741年 江戸
バッハ 1685~1750年 江戸
モーツァルト 1756~1791年 江戸
ベートーヴェン 1770~1827年 江戸
ショパン 1810頃~1849年 江戸
ブラームス 1833~1897年 江戸~明治
チャイコフスキー 1840~1893年 江戸~明治
ドビュッシー 1862~1918年 江戸~明治~大正
こうしてみるとバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンといったとりわけ有名な作曲家が生きた時代は、日本は江戸時代でした。江戸時代は鎖国だったこともあり、外国との交流がほぼなかったため、イメージがしづらいですね。
チャイコフスキーの生きている時に、日本は明治時代となり、文明開化がありました。考えてみればベートーヴェンはナポレオンと同時代に生きていました。日本では完成時代から文化文政の時代で葛飾北斎や歌川歌麿が活躍していた時代とリンクするんですなぁ。ただ、音楽の分野においてはちょっと停滞していた時代と言ってもいいでしょう。
そんなことで、明治時代になって西洋の文化や音楽に初めて触れたとき、日本の人々はどんなことを思ったのでしょうか。以降は、日本の音楽家たちがヨーロッパに留学し、現地で交流した記録なども残されています。
そして大正・昭和になると、リサイタルのために日本を訪れる作曲家・演奏家も出てきました。例えばプロコフィエフやストラヴィンスキーが来日しています。
日本の歴史と音楽史を重ねてみると、意外な発見があるかもしれませんなあ。