ストコフスキー
トッカータとフーガ~バッハ:
トランスクリプションズ
曲目/J.S.バッハ
1.トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 / トッカータ
2.トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 / フーガ
3.パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004 / シャコンヌ
4.パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006 / プレリュード
5.神はわがやぐら
6.管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068 / G線上のアリア
7.小フーガ ト短調 BWV578
8.カンタータ第156番 / シンフォニア アリオーソ
9.目覚めよと呼ぶ声がきこえ BWV645 / 眠れるものよ、目覚めよ
10.宗教的歌曲集第40番 BWV478 / 来たれ、甘い死の時よ
11.トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 - リハーサル / トッカータとフーガ (抜粋)
12.トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 - リハーサル / フーガ (抜粋)
指揮/レオポルト・ストコフスキー
演奏/ロンドン交響楽団
録音/1974/07/27,29 ウォルサムストウ・タウンホール 1,2,11,12
1974/04/16,18,19 聖ジル教会、ロンドン 3-10
P:リチャード・モアー 3-10
E:ロバート・オーガー
RCA SICC1866
こういう録音が残されていたとは最近まで知りませんでした。このCDは2016年に限定発売されたものですが、調べると元々はRCAから1998年12月に発売されたものです。ただ、この時もその年の9月にデッカからよく知られたチェコフィルとのライブ盤が発売されていて発売効果が打ち消されています。
もともとは1982年にLPとして3-10の音源が発売されました。そう、この時はトッカータとフーガは収録されていないんですなぁ。この曲は本来録音予定かなかったもので、その時録音されていたマーラーの交響曲第2番の録音が早めに終わったので急遽、録音されたものです。要するに正式なセッション録音ではなかったんでしょう。3-10は別の日に録音されていて、こちらは一枚のディスク用にセッション録音されたものです。ただ、マイクの配置はマーラーのままですから、音のバランスはストコフスキーの意図したものとはちよっと違ったんでしょうなぁ。そんなことで、ストコフスキーのOKが出ず、レコード時代は日の目を見ない録音となってしまったのでした。
このトッカータとフーガは本来ならストコフスキーの全7種類にも及ぶ自作自演のセッション録音の最後のものとなったものですが、初出は1998年の12月の発売時が最初でした。なを、年代的に見ても、これらの録音は4チャンネルのドルビー・サラウンド方式で録音されています。プロデューサーはリチャード・モアですが、クレジットを見ると1,2そして11,12にはモアの名前は付いていません。たしかに、リハーサルではストコフスキーの声に株撮てリチャード・モアの声の聞けるので彼が録音に携わっていることは明白なのですが、彼のプロデュース作品としては完成していないので、クレジットもそうなったのでしょう。ただ、マスターは残っていましたからCD時代になってジョン・サミュエルという人物がCD用にプロデュースしています。
ストコフスキー本人がOKを出していない録音ということで、録音をどうこねくり回しても、デッカのチェコフィルとの録音にはちょいと太刀打ちできないものに仕上がっています。下はストコフスキーの残したライブを含むトッカータとフーガの録音です。もちろん、このロンドン交響楽団との録音も含んでいます。ご自身の耳で確かめて見てください。