栄の愛知県美術館ギャラリーで開催されている「第64回日本表現派展」を鑑賞しました。この展覧会はその趣旨に「西欧合理主義や権威主義を意図的に排除」を謳っています。立体作品以外は表現は自由ということで、日本画、洋画、墨などベースは自由というところが良いですなぁ。
そんなことで、例によって小生の注目作です。入り口A室は力作が並びます。
交響詩 青木美弥子
羽幌遺構 残痕 吉田清隆
この作品もう一作も横に並んでいて「羽幌遺構 残照」というタイトルでした。額縁も題材にふさわしく作品の一部になっています。この吉田氏は事務局の代表でもあります。
もう人がいない世界 井戸みき
この人の作品ももう一作、カメレオンを描いた「楽園のペテン師」と付いです。ただし、奨励賞の受賞作はこちらの方です。
岩の樹 川内健嗣
何処から来て何処へ行くのか 田内安治
これは2枚で1つの作品です。
濤 小木曽靖
波濤 中山勝彦
同じように波濤を描いた作品ですが、上は同人推挙の作品です。プレバト風にいえば一段昇格というところでしょうか。準同人の作品です。
神々の戯れ 小松欽
ぱっと見、風神雷神図のパロディに見えました。
渓谷 日比野光雄
今回一番注目した作品です。遠近感とスケールがすごいです。
infection 櫻井由美
infectionは感染、汚染という意味で、あまり良い意味では使われません。タイムリーに考えれば桜もコロナに汚染されたという意味でしょうか。
丹沢望景 永名二委
無機質なゆりかご 石井文子
山河ありて 山下文子
そして街から人が消えた〜封鎖都市・ベネチア〜 山本宣史
東風 宮本美幸
深凛 榊原真美
深林を深凛と読ませるあたり作者の意図を感じます。
飛鳥へかえる・希望 伴 操
日本表現派大賞受賞作です。飛鳥の石舞台や酒船石を描いているのでしょうか。小生には意味不明の作品でした。
白白 長坂暢子
大理石の文様のようにも見えますが、不思議に引き込まれるような作品でした。
一人2作品という面白い展示の作品展でした。
そうそう。この展覧会は65歳以上は無料で鑑賞できます。また、作品展の様子がすでにYpouTubeにアップされていました。