フィリップス パイロットシリーズの原点 | geezenstacの森

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フィリップス パイロットシリーズの原点

イ・ムジチのヴィヴァルディ

 

 

 

 フィリップスが発売した廉価盤シリーズは、当初はフォンタナレーベルで発売されました。初期の「グロリア」シリーズがそうですが、同時期に発売されてた「ユニヴェルソ」シリーズはちょいと高い1200円盤でしたが、こちらはフィリップスレーベルを使用していました。

 

 ところが、有料サンプラー的な意味合いで、のちにパイロットシリーズが発売になります。このシリーズのトップで発売されたのがこのイ・ムジチのヴィヴァルディのアルバムでした。これはこのあるレコードを見つけて初めて知ったことです。このレコードが発売されたのは1973年ですが、この年の9月25日に「イ・ムジチ/ヴィヴァルディ大全集」が発売されています。LP18枚組で30,000円でした。そのサンプラーとして発売されたのがこのレコードになります。ジャケットの表にはパイロットとは表記していませんが、見開きジャケットの中にししっかりとパイロットと謳っています。

 

 
 

 
 この大全集はオランダ・フィリップスの直輸入盤として発売されました。個人的にはこの時は高くて手が出ませんでしたが、この録音がCDで発売された時にはその全集を購入しています。胃・無自治は体系的にヴイヴァルディの作品を録音していたのですが、国内では代表的な作品しかレコードかされませんでした。ですから、その全貌を知ろうとすればこの全集を購入するしかなかったんですなぁ。
 
 この胃・無自治の録音は膨大なヴィヴァルディの作品のうち作品番号がついているものだけの作品集で、本来の全集とは程遠いものですが、当時としては画期的な内容になっていました。このセットに含まれているのは、

作品1 12のトリオ・ソナタ(1703年出版)

作品2 12のヴァイオリンソナタ(1709年)

作品3 12の協奏曲『調和の霊感』(1711年)

作品4 12のヴァイオリン協奏曲『ラ・ストラヴァガンツァ』(1712年-1714年ごろ)

作品5 6つのソナタ(1716年)

作品6 6つのヴァイオリン協奏曲(1719年ごろ) 

作品7 12の協奏曲(1719年-1720年ごろ)

作品8 12の協奏曲『和声と創意への試み』(『四季』を含む)(1724年ごろ)

作品9 12のヴァイオリン協奏曲『ラ・チェトラ 』(1727年)

作品10 6つのフルート協奏曲(1729年-1730年ごろ)

作品11 6つの協奏曲 作品11(1729年)

作品12 6つの協奏曲 作品12(1729年)

です。このサンプラーはその中で有名どころの曲をピックアップして収録しています。