第43回日本新工芸展
この展覧会は緊急事態宣言のあおりで、東京会場が中止となった為、松坂屋美術館からスタートしています。で、東海展は6月16日から22日まで開催されていました。期間の最初の頃に訪れていたのですが、積極的にこの展覧会を発信する気力が失せてしまったので終了を待って記事にすることにしました。
中心となるはずの東京展が中止になったということは、それだけ作品が鑑賞される機会が無くなったということです。
こちらが今年の受賞者の一覧ですが、展示の中心はもちろんこれらの作品です。ただ、いってみてびっくりしたのですが、会場は受賞作品が中心で、その他の入賞作品はほとんど地元の作家の作品だけで、それもそれほど多く展示されているわけではありません。
会場の展示は上のようになっています。陶芸作品は中央に、染色や織物が壁面陳列となっています。
ここでは小生の琴線に触れた作品を紹介していますが、ここまで撮影していたら係員から撮影禁止として止められました。ただ、会場のどこにも撮影禁止の表示はありません。自宅に帰り、この「公益社団法人 日本新工芸家連盟」のホームペジを確認しました。一応入賞作品については写真の掲載がありますが、その画像サイズは小さく、とても作品を鑑賞できるレベルではありません。これなら形式的に作品をアップしただけという自己満足的措置でしょう。
また、チラシを見てもわかるように下の方に「併催 東海地区会員による日本新工芸秀撰展」とあり、入選作品以外はこちらの作品が、さらにはもう一つ、「特別企画ー日本新工芸学生選抜展」という企画の展示もなされていました。要するに本来の「日本新工芸展」の作品は全体の一部でしかなく、さらに作品自体が少ないので最後のコーナーは松坂屋資料室で展示されている「松坂屋と銘仙」の企画を持ち込んでの陳列という穴埋めまでなされていました。
「特別企画ー日本新工芸学生選抜展」も東京では中止された展示で、こちらには東京展のために作成された作品カタログがそのまま流用されていました。
2年ぶりに開催された「新日本新工芸展」ですが、物足りない展示会でした。