レコード芸術 1971年9月号 1 | geezenstacの森

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レコード芸術 1971年9月号 1

 

 

 やっとこさ1971年9月号までたどり着きました。この号の表紙はメータ/ロスフィルの「春の祭典」です。このころのロンドン・レコードは話題盤が目白押しでした。こちらは表紙ですが、裏表紙のブリテン/イギリス室内管弦楽団のブランデンブルク協奏曲も話題になりました。で、この号では第2特集に「最近話題のレコード演奏比較」という企画が組まれていますが、この両レコードがその対象に含まれています。

 

 

 

 RCAは突如こんな広告をトップに載せています。このレコードは1970年9月15、16日にフランス国立放送102スタジオで収録されたもので、71年7月27日にNHKで放映されています。下がその時の映像の一部です。最初に演奏されたバッハのシャコンヌです。

 

 

 この時はラストにブルッフの「スコットランド幻想曲」が演奏されていますが、なんと指揮者なしで演奏されています。でも、ファイフェッツは指揮してないんですよね。でもって、放送時間の関係で抜粋で演奏しているのですが、レコードは別の演奏に差し替えで、サージェント/ロイヤルフィルのバックで演奏されたものが収録されています。つまりは完全なライブ盤ではなかったのです。ですから下の演奏はレコードには収録されていません。

 

 

 ビバリーヒルズに住んでいた彼が、わざわざパリに出かけて撮影させたのは、当時、フランスのTVが最も美しいカラー収録ができるからという理由だったそうです。

 

 

 フィリップスはこんなレコードをカラーで告知しています。デ・ワールトがこんな録音をしていたとは知りませんでした。これ初出は2,000円でしたが、再発は2,300円に値上がりしているという珍しいレコードです。

 

 

 この時代、オーディオ業界は4チャンネルブームに沸いていました。サンスイがこんな広告を打っていました。FMで4チャンネル放送をしていたんですなぁ。「サンスイ4CHゴールデンコンサート」という番組だったようです。この放送当時は日曜夜10時から放送されていたようですが、全く記憶がありません。

 

 

 1971年7月6日、ルイ・アームストロングが71歳の生涯を終えています。上の写真は自宅でくつろぐ夫妻の写真で、ジャズ評論家の野口久光氏の撮影になるものです。ルイ・アームストロングは言わずと知れたトランペット奏者ですが、活躍した45年間、800曲あまりを演奏していますが、その8割近くが歌入りだったと言います。確かに007シリーズでもいい歌声を披露していました。

 

 

 グラビアページではマリナーとブレンデルが組んだモーツァルトのピアノ協奏曲K414とK.453のレコーディングセッションの一枚です。この頃、マリナーはデッカ、フィリップス、CBSそしてEMIとメジャーをまたにかけて録音しています。

 

 

 ロックもしっかり取り上げているレコ芸ですが、この月は「スリー・ドッグ・ナイト」と来日した「GFR(グランド・ファンク・レイルロード)」を取り上げています。で、こちらはスリー・ドッグ・ナイトです。こちらもこの年の9月に来日しています。バンド名は「アボリジニが寒さの厳しい夜に3匹の犬と寝る」という風習にちなんでいます。この年、彼らの「喜びの歌」がビルボードNo.1のヒットを記録しています。ボーカル3人、バックミュージシャン4人という7名のグループです。

 

 

つづきます。