バック・トゥ・1971
レコード芸術1971年5月号−1
過去のレコード芸術を取り上げるシリーズです。今回は1975年の5月号を取り上げます。前回が4月号のシリーズでしたからその続きとなるわけです。
ジャケットは4月号の裏表紙が、今度は表の表紙を飾っています。当時話題になったのも当然でしょう。
表紙裏からの広告はビクターがずっと定番です。そして、発売権を持つRCAはプレヴィン/ロンドン響とヴァン・クライバーンを取り上げています。ても、どれも旧譜なんですよね。先月号のレコ芸のグラビアで取上げられたので、こんな広告を出稿したのでしょうかねぇ?
こちらの広告もその体です。当時は日本では新鮮いレーベルでビクターから発売されていました。
これも、先月号の新譜リストに載っていたものです。慌てて、グロリアシリーズの広告を打っています。この広告でコンヴィチュニーのベートーヴェン交響曲第7、8番のレコードを購入しています。多分、この時点ではベートーヴェンの交響曲はこの7、8番を所有してなかったんでしょうなぁ。
さて、急に「ダリのカルメン」という特集ページが現れます。解説も何もなく、ストコフスキーの1969年2月27日付のダリのカルメンに寄せる賛辞が掲載されているだけです。不思議なことに、目次にもこの「ダリのカルメン」に付いては記載がありません。さらに、これらの作品は石版画なのですが、ネットで検索してもこの画集は引っかかりません。
先月号の表紙を飾ったワイセンベルクと小沢のラヴェルのピアノ協奏曲のスナップショットですが、この写真では小沢はタバコを手にしています。実際に使われたのは、下の写真です。バックは違いますが、ジャケットを脱げばきているものは一緒です。この当時は小沢はタバコを吸っていたんですなぁ。
さて、この時期ブーレーズがアントルモンと組んでラヴェルの左手のための協奏曲を録音しています。下はその時のプレイバックのスナップショットです。左側のプロデューサーはアンドリュー・カズンです。カップリングはオーマンディと録音したラヴェルのピアノ協奏曲でした。
さてさて、この号でもロックやジャズのアーティストがレコ芸のグラビアを飾っています。
ご存知、エルトン・ジョンです。この年は彼の「僕の歌は君の歌」が大ヒットしていました。
さらにはジャズ・ボーカルのレオン・トーマス
そして、ジャズ・バッハの大御所、ジャック・ルーシェ・トリオです。この年は6月に来日していますが、プレイ・バッハシリーズが累計200万枚売れたのを記念して英デッカからゴールド・ディスクを受け取った時の写真です。
ベニー・グッドマンが「ロンドン・デイト」というアルバムを録音したものが発売されるというので話題になって掲載された写真です。
この時代のレコ芸はなんでもありで、話題になるとクラシック以外でもどんどん記事にしていました。そういう視点から音楽を見ている雑誌は今はないですなぁ。