レコード芸術 1971年4月号-3 | geezenstacの森

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レコード芸術 1971年4月号-3

 

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 内容が濃いのでパート3です。この号の目次です。特集は「レコード買い春の話題」ということで、記事の中に「廉価盤シリーズに埋もれた名演名盤をさぐる」というものがあります。この記事が掲載されたことにより、各社がこぞって廉価盤の広告を打っているのもこの号の大きな特徴です。廉価盤市場を牽引していた日本コロムビアは以下の広告を出稿しています。

 

 

 一挙にダイヤモンド1000シリーズ、エラート1000シリーズそして、ヒストリカル1000シリーズです。素晴らしい内容で、サティの管弦楽曲集を始めエラーと1000シリーズはほぼ購入したのを覚えています。

 

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 別枠では、ヒストリカル1000シリーズのベートーヴェンのトリプル協奏曲と合唱幻想曲のカップリングされたアルバムの告知もされています。当時はカラヤン盤は諦めてもこのレコードは買いました。

 トリプル協奏曲はダヴィド・オイストラフ(vn)、レフ・オポーリン(p)、クヌシェヴィッキー(vc)、ゴロヴァノフ指揮モスクワ放送管弦楽団、合唱幻想曲はスヴィヤトスラフ・リヒテル(p) 、ザンデルリンク指揮ソヴィエト国立フィルハーモニー、スヴェシュニコフ合唱団という演奏でした。

 

 

 キングは世界の名曲1000シリーズを告知しています。こちらも垂涎の内容で、モントゥーの「合唱」プロハスカのモーツァルト作品集、ギンペルのブラームス、ドロルツの「死と乙女」など他社のソースにない曲目を中心に買い集めています。

 

 

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 東芝はセラフィムシリーズの告知広告を打っています。知りませんでしたがセラフィムの意味を問うクイズも実施していたんですなぁ。このシリーズも少ない小遣いで手持ちのレパートリーとダブらないように吟味し、ウェルドンの「水上の音楽」、クリュイタンスの「幻想交響曲」、ケンペの「英雄」などを購入しています。

 

 他にも広告こそ売っていませんが巻末の新譜リストを見るとこの月にフィリップスはグロリアシリーズとユニヴェルソシリーズを発売しています。グロリアは900円と最安値でしたがフォンタナの焼直しのラインナップでそれほど魅力はありませんでした。しかし、ユニヴェルソの方は1200円でしたが、ドルヤンのショスタコの交響曲第12番とかモントゥーのチャイコフスキーを買った覚えがあります。

 

 さて、その廉価版シリーズの記事はこちらです。拡大できますのでお暇な方はじっくりお読みください。

 

 

 なお、この記事中のヘリオドールは旧シリーズの1200円盤で、ほぼ市場にはありませんでした。